純白のレゾン

雨水林檎

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複雑な関係

01

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 この頃では無垢はすっかり大きくなって、最近はわからないこともあって。
 たまに思う、もしも誰かに聞かれた時、私達の関係は果たしてなんと言ったら良いのだろうかと。

 ***

「先生ーあの、小鳥遊と一緒に暮らしてるって本当ですか」
「は……?」

 昼下がりの授業終わり、去り際の教室での唐突な質問。無垢の同級生の一人からだった。

「ああ、遠縁の関係でね」
「だから小鳥遊ってば先生の授業の時はご機嫌なんだ」
「え?」
   ご機嫌、あの無垢が? 学校でも周りの目があると反発して言うことを聞かないと言うのに。思わずそっと教室内の無垢を見たらじっと私を見て……目をそらした。なんだ一体あの顔のどこがご機嫌だと言うのか。無垢はそれきり顔すらむけないで数人の同級生と騒いで机に腰掛けて、グラビア雑誌を読みあさっていた。

「あーそれさ、照れてるんじゃねえの?」

 放課後職員室に戻り、窓の外を見てペンをくわえている青海がいたので聞いてみた。彼はその話をすると笑いながら言う、けれど。

「それにしては未だに門限破るまで遊び歩いて」
「そう言う年頃なんだよ、誰にだって周りが気になって騒ぐのに夢中な時期があるだろう。お前も昔徹夜で遊んだりしなかったか?」
「私は特にしませんでした」
「じゃあ何して遊んでたんだよ」
「……子守り」
「は?」

 学校が終われば無垢が待っていたから、世話をせずに遊ぶなんて考えたことがなかった。自分の視界に私がいないと泣く、そんな時期が無垢にはあって……。

「はー母ちゃんかよ、お前苦労してんな」
「いろいろあったんです、私も無垢も」
「ふうん」

 親子みたいなものだとは思う。しかし血の繋がりのない私たちはいつまで一緒にいるのだろう?

「……痛」
「どうした、砂和」
「いえ、ちょっと頭が痛い気がしただけです」
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