星雲舞台の瞬き

gama

文字の大きさ
26 / 36
4.小さな驚きの出発

4-7

しおりを挟む
 ユラは、そんな事も気づかず、はしゃぎながら宇宙船を一つ一つ確かめる様、念入りな眺めている。
「すごい、これって新式のエンジンよね。この世代で、採用されていたんだ。ねぇ、みんな見てみて」
 一瞬、何でコルネリアがユラを差したのか分からなかっが、ヴァーシャとエーファは直ぐにそのことに気がつき、お互い顔を見てハッとする。
「「…あっ」」
まだ、理解できないユミハは、小首をかしげて、ヴァーシャとエーファに尋ねようと顔を合わせる。
「あの…、一体どういう事なんですか…」
ユミハの言葉が、聞こえているのか聞こえていないのか、2人はその場に立ち尽くし口を開く。
「そういえば、忘れていたよ」
「ええ…、もう半年前だもんね」
遠い目をしながらユラを見つめる。
「ヴァーシャ先輩?、エーファ先輩?」
 不思議そうにしながら、こちら声が届いていない事に戸惑いを隠せずにいた。そんなユミハに、コルネリアは笑みを浮かべて近づいてくる。
「ユミハは、まだ知らなかったみたいね」
「何をです?」
「ユラはね、宇宙船のパイロット免許を持っているのよ」
「えっ!あのユラ先輩画ですか!」
 流石に、ユミハ言葉は当人に対して失礼にあたるが、それだけショッキングな事で驚きを隠せないでいた。
「普通、驚くよな」
「私達も驚いたわよ」
ユミハの驚きに、予想通りの反応だと思いながら、2人は深いため息をついた。
「みんな、どうしたのよ一体?」
 4人の側に駆け寄る屈託の無い笑みを見せるユラを見て、悪気があるわけではないのだと自分に言い聞かせた。
「ねぇ、ユラ?」
「何?ヴァーシャ」
「その…コルネリアから、何か話聞いている?」
 ヴァーシャの口篭った言葉に、最初は何が言いたいのか思ったが、一瞬間を空けてポンと手を叩く。
「うん。一昨日ね、コルネリアから話があって、宇宙船の操縦をしてくれって。そんで、このマニュアル渡されたの」
 そう言い放ちながら、特捜に携帯端末からマニュアルを映し出す。
「一昨日かよ…」
 頭を抱えてうなだれながらも、平静に保ちながら、ユラに寄り添う。
「なぁ、ユラ」
「何?」
「まぁ、なんだ。操縦すのはいいんだが、肝心の免許の方はどうした?」
「如何したって?何で」
「何でじゃないだろう!。いいか、半年前の事忘れたか?あの時はお前、仮免だっただろう。お陰でどんな目にあったか、此処で一つ一つ話そうか」
 血走った眼差しでユラを睨み、半年前の出来事に恐怖した思い出を思いこされて興奮せざる終えないエーファだった。
「…あ~」
ポンと手を叩き、今の今まで忘れていた事に気がついて、照れ笑いをしながら謝罪をするのであった。
「ごめんごめん。今度は大丈夫だから」
「ごめんじゃないだろう」
ユラの顔を平手でほっぺたを押しつぶし、怒りをぶちまける。
「いたい、いたい」
「エーファ、もういいでしょ」
 ヴァーシャが二人の間に割って入り、コルネリアとユミハがエーファを抑え落ち着かせる。
「大丈夫?」
「ありがとう」
「で?。仮免は卒業したの?免許はちゃんと持ってる?」
 ヴァーシャも未だ半信半疑なのか、念を押すように執拗に免許の話を切り出す。
そんな心配を他所に、良くぞ聞いてくれたと得意げな顔をみんなに見せるが、その自信が返って心配を助長させていた。
「これを見ろ!」
 印籠をかざすように、携帯端末に映し出された免許には、確かに仮免ではなくちゃんと免許を取得していた。
「「「「おお…!」」」」
「フフフ…。どうだ、私だってちゃんとやっているんだから」
見紛う事なき、正真正銘の免許をである事に一同安堵の表情を浮かべる。
「先輩、何時免許取ったんですが?」
「3週間前」
 4人とも、その場に崩れ落ち地面にへたり込んでしまう。
「流石に、私も3週間前に取ったと思いませんでしたわ」
 ユラの言葉と地震に、もっと早い時期に取得していたのかと、コルネリアは思ったいたので任せようとしたが、超初心者のユラに任せて大丈夫かと不安がよぎる。
「おまえな…。半年の間何やっていたんだ」
 もう、起こる気力も無くその場にへたり込みながらユラを見上げる。
「仕方ないじゃん。色々あったんだから」
 膨れ面になるユラを見て、覚悟を決めたのかその場殻立ち上がり、埃を払うヴァーシャは一度深呼吸をする。
「まぁ、いいわ。こうなったら、安全運転でお願いねユラ」
「任せておいて」
 こうなったら、この頼りないこのパイロットに、何とか目的地まで無事たどり着いてくれれればいいので、くれぐれも余計な手間が掛からないで欲しいと、願う4人だった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

滝川家の人びと

卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。 生きるために走る者は、 傷を負いながらも、歩みを止めない。 戦国という時代の只中で、 彼らは何を失い、 走り続けたのか。 滝川一益と、その郎党。 これは、勝者の物語ではない。 生き延びた者たちの記録である。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

処理中です...