69 / 69
ロステマ帝国編
閑話.冒険センター換金所
しおりを挟む
冒険センター内部に、各世界の通貨とペグとを交換できるスペースがある。
キャッシュレスの進んだ世界であれば、スマホの方で勝手に規格を合わせて決済してくれる。
だが、未だに通貨制を採用する文明度の低い国では事前に用意していく必要性があるのだ。
◆◇◆
ある日、依頼が終わった後、テミスが換金しているのを見た怜央は声を掛けた。
「テミス、何してんの?」
「あら怜央、見ればわからない? 今換金してたとこよ」
「そりゃまあわかるけど、なんで終わった後に? 普通行く前にやるもんでしょ?」
職員から硬貨を受け取ったテミスは怜央に見せつけて言った。
「これは記念よ。その世界に行った記念」
「……硬貨が好きなのか?」
「ええ、そうよ。どれをとっても同じデザインの貨幣は無い。それに、この模様や描かれている人物、それら全てに歴史があって、もしくはこれから歴史になるかもしれない。その一部をこうして手軽に集められるなんて素敵じゃない?」
思えばテミスには収集癖がある。
初めて出会ったのはクレア武器ショップ。
今でこそわかることだが、あの時武器ショップに居たのは能力でコピーするため。
それは一種の収集行為なのではないか。
そしてこの硬貨交換もその一種なのだろうと怜央は考えた。
「――そういうもんかね。でもこの交換って行ったことのある国か行く予定の国の貨幣しか交換できないんだろ」
「ええ、そうよ?」
「……沢山、集められるといいな」
趣味があるのは悪いことでは無い。
ましてや他人に迷惑をかける趣味でもなし、テミスの意外な一面を知れた怜央は純粋に応援したい気持ちであった。
※書き溜め分を追い越しましたので次回更新は遅れます。次章まるまるでき次第投稿いたします。
キャッシュレスの進んだ世界であれば、スマホの方で勝手に規格を合わせて決済してくれる。
だが、未だに通貨制を採用する文明度の低い国では事前に用意していく必要性があるのだ。
◆◇◆
ある日、依頼が終わった後、テミスが換金しているのを見た怜央は声を掛けた。
「テミス、何してんの?」
「あら怜央、見ればわからない? 今換金してたとこよ」
「そりゃまあわかるけど、なんで終わった後に? 普通行く前にやるもんでしょ?」
職員から硬貨を受け取ったテミスは怜央に見せつけて言った。
「これは記念よ。その世界に行った記念」
「……硬貨が好きなのか?」
「ええ、そうよ。どれをとっても同じデザインの貨幣は無い。それに、この模様や描かれている人物、それら全てに歴史があって、もしくはこれから歴史になるかもしれない。その一部をこうして手軽に集められるなんて素敵じゃない?」
思えばテミスには収集癖がある。
初めて出会ったのはクレア武器ショップ。
今でこそわかることだが、あの時武器ショップに居たのは能力でコピーするため。
それは一種の収集行為なのではないか。
そしてこの硬貨交換もその一種なのだろうと怜央は考えた。
「――そういうもんかね。でもこの交換って行ったことのある国か行く予定の国の貨幣しか交換できないんだろ」
「ええ、そうよ?」
「……沢山、集められるといいな」
趣味があるのは悪いことでは無い。
ましてや他人に迷惑をかける趣味でもなし、テミスの意外な一面を知れた怜央は純粋に応援したい気持ちであった。
※書き溜め分を追い越しましたので次回更新は遅れます。次章まるまるでき次第投稿いたします。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが
初
ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる