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第一章
第2話 再会
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「本日は文芸サークル『暦』の新入生歓迎会にお集まり頂き、ありがとうございます! 新入生の皆さんはぜひ楽しんでいってください。何か質問したいことがあったら遠慮なく近くの先輩に言ってくださいね。それでは、乾杯!」
いかにも文芸サークルの会長といった感じの真面目そうな先輩の乾杯の音頭で新入生歓迎会が始まった。割と大きめな六人席のテーブルの端の方で透と智哉は座っていた。各テーブルに新入生が五人ほど、先輩が二人ほど座り、新入生同士の親睦を深めつつ何かサークルについての質問があれば先輩に聞けるといった形らしい。
「なあ透」
隣の智哉が肘で小突きながら小声で話しかけてくる。
「ん?」
「お前の正面の子めっちゃ可愛くないか?」
智哉に促され正面に座る女子の顔に目を向ける。なるほど、確かに可愛い。可愛いと言うより美人の部類だろうか。絹糸のように艶のある黒髪は胸のあたりできっちりと切り揃えられており、目鼻立ちもくっきりしている。特徴的なのはその目でほんの少しだけ吊り上がった目じりは凛々しさを感じさせる。
十分ほど前から正面に座っていたのに慣れない場の緊張のせいか全く気付かなかった。
「確かに智哉の好みの顔だな」
「だよな! 彼氏とかいるのかな」
「後で聞いてみろよ」
「初対面でいきなりそんなことできるかよ」
智哉の言い分はごもっともだった。
下らない話をしている間に先輩を基準に時計回りで自己紹介をする段取りになったらしく、先輩の自己紹介が始まった。
「谷夕日です。文学部の二年生です。このテーブルに先輩は私しかいなので何かあったら遠慮なく私に聞いてくださいね」
谷夕日と名乗ったその先輩は本当に大学二年生なのかと疑いたくなるくらい小柄で顔も幼い。喋り方はおっとりしている感じだ。
「では次の方、どうぞ」
夕日の隣の男子が自己紹介を始める。
男子の自己紹介を聞き流しながら、透は正面の女子についてなにか引っかかっていた。どこかで会ったことがある気がしたのだ。しかし顔を見ても一向に思い出せない。他人の空似だろうか。それにしては見覚えがある。
考えを巡らせている間に正面の女子の番になる。名前を聞けば思い出すだろうか。
「田宮桜です。文学部です。小説を書くことも読むことも大好きです。よろしくお願いします」
やはり聞き覚えがあるが思い出すまでには至らなかった。
「田宮桜⁉ 田宮桜ってあの⁉」
隣で智哉がいきなり声を上げる。周りも少しざわついているようだった。
「智哉の知り合いか?」
「ばか、小説家の田宮孝一郎の娘だよ。本人も小説家で高校時代に文学賞も何個かとってる」
田宮孝一郎という名はあまり熱心な読書家でない透にも聞き馴染みがあった。その娘まで有名な小説家だとまでは知らなかったが。
「わ、本当にあの田宮桜さんなの? 『桜のあと』この前読みましたよ」
さっきまでおっとり喋ったいた夕日も心なしか興奮しているように見える。
「はい、そうです。読んでくださって嬉しいです」
桜は少し照れつつも素直に礼を言う。
「凄い人が入ってきたねー。じゃあ気を取り直して次の人、行ってみよー」
「田宮さんの後ってなんか少し気後れしますね……」
智哉がぼやきながらその場で立ちあがる。
「経済学部の岡村智哉です。本はもっぱら読み専です! よろしく!」
「よろしくねー。はい、次は隣の君」
「えっと、佐野透です。法学部です。隣の智哉とは幼馴染で今日はこいつに誘われてきました。入るかはまだ決めてないですが、よろしくお願いします」
とりあえず無難な挨拶をして席に着く。するとふと視線を感じる。桜からの視線だ。
「なんかお前、田宮さんにすっげー見られてね?」
智哉がまた小声で話しかけてくる。
「あ、ああ。なんか俺田宮さんと知り合いな気がするんだよな」
「まじか。なに繋がり?」
「それが思い出せないんだよな」
何度も考えを巡らせてみるがやはり全く思い出せない。気のせいだったのだろうか。
考えているうちに残りの新入生の自己紹介が終わった。
「はい、じゃあ全員終わったので歓談タイムに入りますねー。何か質問ある人は聞いてねー。」
夕日がそう言うや否や桜が「はい」と言いながら手をあげる。
「サークルで作品を発表する機会は何回ありますか?」
「お、いい質問だね。作品は八月と十一月の計二回発表できるよー。八月は学生文芸展で、十一月は学祭に発行する部誌の『霜月』でそれぞれ発表できます。もちろん、参加は自由だけどね」
「ありがとうございます」
桜は軽く手帳にメモをして隣の新入生と話し始めた。その後も桜の噂を聞きつけた他のテーブルの先輩たちが桜を取り囲み、結局透は桜に以前どこかで会ったことあるかと聞けずに新入生歓迎会はお開きとなった。
「で、思い出せたのか? 田宮さんのこと」
新入生歓迎会の会場から駅へと向かう帰り道、智哉が頭の後ろに手を組みながら聞いてくる。
「いや、全く」
完全にお手上げだった。
「まあ気のせいだったんじゃないか? あんな有名人、テレビやネットニュース見てれば結構出てくるし。なんかの記事で見たんだろ」
「そうかもな」
少し引っかかるがおそらく智哉の言う通りだろう。そう納得しかけた瞬間、
「あの!」
後ろから二人を呼び止める声がした。桜だ。
「はあ、はあ、やっと追いついた」
結構な速度で追いかけてきたらしく、桜は肩を上下させていた。
「君、佐野透君だよね? 東中学校の」
「え?」
桜の思いがけない言葉に透は固まる。さっき自己紹介した時に自分の中学校なんて話しただろうか。
「私、若林中なの」
これでわかるでしょ、と言わんばかりに桜は言い切ったが透の頭には余計疑問符が浮かぶだけっだった。
「えっと、どこかで会ったことあったっけ?」
「そんな! 覚えてないの?」
「申し訳ないけど全く思い出せない」
「中学生の頃の作文コンクールの授賞式で何度かあったことがある。毎回、佐野君が金賞で私が銀賞だった。悔しかったから覚えてるの」
「ああ……なるほど」
道理で思い出せないわけだ。中学の頃から容姿はだいぶ大人びているし、特に話を交わしたこともないのだから名前もしっかり覚えていなかった。
「思い出した?」
「まあ、うっすらだけど」
「ま、いっか。で、佐野君も入るんだよね、サークル」
「いや、俺は智哉の付き添いで来ただけだから」
特段嘘をつく必要もないので正直に話す。
「そうなんだ。あんないい文章を書くからてっきり入るのかと思ってた」
「いい文章って。たかが作文だろ」
謙遜ではない。本心だ。
「その、たかが作文にこの私が一回も勝てなかったんだけどね」
「はあ」
「佐野君、サークル入りなよ。小説書こうよ」
「いや、俺は入らないよ。入ったとしても書かない」
「なんで! 佐野君文才あるのにもったいないよ。岡村君もそう思うよね?」
「う、うん」
急に話題を振られた智哉は詰まりながらも否定はしなかった。
「あの田宮さんがここまで言ってるんだし入ってみたら?」
「智哉まで……俺は入らないぞ」
「なんでそこまで頑ななの? いいじゃない、別に入るくらい」
「そっちこそなんでそこまで俺にこだわるんだよ」
少し苛ついて語気が強まる。
「だって、あんなにいい文章を書くのに……」
「とにかく、俺はもう書かない」
「え、もうって……」
桜に聞き返され、自分が言い過ぎたことに気づく。
「俺には才能なんてないから。じゃあまた、どこかで会えたらその時はよろしく」
そう言って透は一人で歩きだす。
「おい、待てって! 田宮さんごめんね。俺はサークル入るから、また今度ね」
「う、うん」
智哉は透の背を追った。
暗い街路に照らされた二人のことが見えなくなるまで、時間はそうかからなかった。
透は自室のベッドに横になりながらさっきのことを思い出していた。まさか桜とあんな形で会っていたとは考えもしなかった。
ふと思い立ちベッドから飛び上がる。中学の頃の例の作文コンクールで表彰された作品をまとめたものが押し入れに残っていたはずだ。奥のほうにある段ボールを何個か開けてみる。
「あった……」
開いた作品集の目次には確かに透が金賞で桜が銀賞だったことが記されている。
これを見ていると確かに少し書いてもいいかもな、という気持ちが湧き上がってくる。事実、何冊か作品集に目を通すが自分は毎回金賞を取っている。
「ま、もう書かないけどな。こんなの偶然だ」
俺には才能なんてものはないし、と心の中で付け加える。
作品集を段ボールに入れ、段ボールを押し入れに戻し、部屋の電気を消して布団の中に入る。
今日は疲れた。目をつむって数分も経たないうちに、透は深い眠りへと入っていった。
いかにも文芸サークルの会長といった感じの真面目そうな先輩の乾杯の音頭で新入生歓迎会が始まった。割と大きめな六人席のテーブルの端の方で透と智哉は座っていた。各テーブルに新入生が五人ほど、先輩が二人ほど座り、新入生同士の親睦を深めつつ何かサークルについての質問があれば先輩に聞けるといった形らしい。
「なあ透」
隣の智哉が肘で小突きながら小声で話しかけてくる。
「ん?」
「お前の正面の子めっちゃ可愛くないか?」
智哉に促され正面に座る女子の顔に目を向ける。なるほど、確かに可愛い。可愛いと言うより美人の部類だろうか。絹糸のように艶のある黒髪は胸のあたりできっちりと切り揃えられており、目鼻立ちもくっきりしている。特徴的なのはその目でほんの少しだけ吊り上がった目じりは凛々しさを感じさせる。
十分ほど前から正面に座っていたのに慣れない場の緊張のせいか全く気付かなかった。
「確かに智哉の好みの顔だな」
「だよな! 彼氏とかいるのかな」
「後で聞いてみろよ」
「初対面でいきなりそんなことできるかよ」
智哉の言い分はごもっともだった。
下らない話をしている間に先輩を基準に時計回りで自己紹介をする段取りになったらしく、先輩の自己紹介が始まった。
「谷夕日です。文学部の二年生です。このテーブルに先輩は私しかいなので何かあったら遠慮なく私に聞いてくださいね」
谷夕日と名乗ったその先輩は本当に大学二年生なのかと疑いたくなるくらい小柄で顔も幼い。喋り方はおっとりしている感じだ。
「では次の方、どうぞ」
夕日の隣の男子が自己紹介を始める。
男子の自己紹介を聞き流しながら、透は正面の女子についてなにか引っかかっていた。どこかで会ったことがある気がしたのだ。しかし顔を見ても一向に思い出せない。他人の空似だろうか。それにしては見覚えがある。
考えを巡らせている間に正面の女子の番になる。名前を聞けば思い出すだろうか。
「田宮桜です。文学部です。小説を書くことも読むことも大好きです。よろしくお願いします」
やはり聞き覚えがあるが思い出すまでには至らなかった。
「田宮桜⁉ 田宮桜ってあの⁉」
隣で智哉がいきなり声を上げる。周りも少しざわついているようだった。
「智哉の知り合いか?」
「ばか、小説家の田宮孝一郎の娘だよ。本人も小説家で高校時代に文学賞も何個かとってる」
田宮孝一郎という名はあまり熱心な読書家でない透にも聞き馴染みがあった。その娘まで有名な小説家だとまでは知らなかったが。
「わ、本当にあの田宮桜さんなの? 『桜のあと』この前読みましたよ」
さっきまでおっとり喋ったいた夕日も心なしか興奮しているように見える。
「はい、そうです。読んでくださって嬉しいです」
桜は少し照れつつも素直に礼を言う。
「凄い人が入ってきたねー。じゃあ気を取り直して次の人、行ってみよー」
「田宮さんの後ってなんか少し気後れしますね……」
智哉がぼやきながらその場で立ちあがる。
「経済学部の岡村智哉です。本はもっぱら読み専です! よろしく!」
「よろしくねー。はい、次は隣の君」
「えっと、佐野透です。法学部です。隣の智哉とは幼馴染で今日はこいつに誘われてきました。入るかはまだ決めてないですが、よろしくお願いします」
とりあえず無難な挨拶をして席に着く。するとふと視線を感じる。桜からの視線だ。
「なんかお前、田宮さんにすっげー見られてね?」
智哉がまた小声で話しかけてくる。
「あ、ああ。なんか俺田宮さんと知り合いな気がするんだよな」
「まじか。なに繋がり?」
「それが思い出せないんだよな」
何度も考えを巡らせてみるがやはり全く思い出せない。気のせいだったのだろうか。
考えているうちに残りの新入生の自己紹介が終わった。
「はい、じゃあ全員終わったので歓談タイムに入りますねー。何か質問ある人は聞いてねー。」
夕日がそう言うや否や桜が「はい」と言いながら手をあげる。
「サークルで作品を発表する機会は何回ありますか?」
「お、いい質問だね。作品は八月と十一月の計二回発表できるよー。八月は学生文芸展で、十一月は学祭に発行する部誌の『霜月』でそれぞれ発表できます。もちろん、参加は自由だけどね」
「ありがとうございます」
桜は軽く手帳にメモをして隣の新入生と話し始めた。その後も桜の噂を聞きつけた他のテーブルの先輩たちが桜を取り囲み、結局透は桜に以前どこかで会ったことあるかと聞けずに新入生歓迎会はお開きとなった。
「で、思い出せたのか? 田宮さんのこと」
新入生歓迎会の会場から駅へと向かう帰り道、智哉が頭の後ろに手を組みながら聞いてくる。
「いや、全く」
完全にお手上げだった。
「まあ気のせいだったんじゃないか? あんな有名人、テレビやネットニュース見てれば結構出てくるし。なんかの記事で見たんだろ」
「そうかもな」
少し引っかかるがおそらく智哉の言う通りだろう。そう納得しかけた瞬間、
「あの!」
後ろから二人を呼び止める声がした。桜だ。
「はあ、はあ、やっと追いついた」
結構な速度で追いかけてきたらしく、桜は肩を上下させていた。
「君、佐野透君だよね? 東中学校の」
「え?」
桜の思いがけない言葉に透は固まる。さっき自己紹介した時に自分の中学校なんて話しただろうか。
「私、若林中なの」
これでわかるでしょ、と言わんばかりに桜は言い切ったが透の頭には余計疑問符が浮かぶだけっだった。
「えっと、どこかで会ったことあったっけ?」
「そんな! 覚えてないの?」
「申し訳ないけど全く思い出せない」
「中学生の頃の作文コンクールの授賞式で何度かあったことがある。毎回、佐野君が金賞で私が銀賞だった。悔しかったから覚えてるの」
「ああ……なるほど」
道理で思い出せないわけだ。中学の頃から容姿はだいぶ大人びているし、特に話を交わしたこともないのだから名前もしっかり覚えていなかった。
「思い出した?」
「まあ、うっすらだけど」
「ま、いっか。で、佐野君も入るんだよね、サークル」
「いや、俺は智哉の付き添いで来ただけだから」
特段嘘をつく必要もないので正直に話す。
「そうなんだ。あんないい文章を書くからてっきり入るのかと思ってた」
「いい文章って。たかが作文だろ」
謙遜ではない。本心だ。
「その、たかが作文にこの私が一回も勝てなかったんだけどね」
「はあ」
「佐野君、サークル入りなよ。小説書こうよ」
「いや、俺は入らないよ。入ったとしても書かない」
「なんで! 佐野君文才あるのにもったいないよ。岡村君もそう思うよね?」
「う、うん」
急に話題を振られた智哉は詰まりながらも否定はしなかった。
「あの田宮さんがここまで言ってるんだし入ってみたら?」
「智哉まで……俺は入らないぞ」
「なんでそこまで頑ななの? いいじゃない、別に入るくらい」
「そっちこそなんでそこまで俺にこだわるんだよ」
少し苛ついて語気が強まる。
「だって、あんなにいい文章を書くのに……」
「とにかく、俺はもう書かない」
「え、もうって……」
桜に聞き返され、自分が言い過ぎたことに気づく。
「俺には才能なんてないから。じゃあまた、どこかで会えたらその時はよろしく」
そう言って透は一人で歩きだす。
「おい、待てって! 田宮さんごめんね。俺はサークル入るから、また今度ね」
「う、うん」
智哉は透の背を追った。
暗い街路に照らされた二人のことが見えなくなるまで、時間はそうかからなかった。
透は自室のベッドに横になりながらさっきのことを思い出していた。まさか桜とあんな形で会っていたとは考えもしなかった。
ふと思い立ちベッドから飛び上がる。中学の頃の例の作文コンクールで表彰された作品をまとめたものが押し入れに残っていたはずだ。奥のほうにある段ボールを何個か開けてみる。
「あった……」
開いた作品集の目次には確かに透が金賞で桜が銀賞だったことが記されている。
これを見ていると確かに少し書いてもいいかもな、という気持ちが湧き上がってくる。事実、何冊か作品集に目を通すが自分は毎回金賞を取っている。
「ま、もう書かないけどな。こんなの偶然だ」
俺には才能なんてものはないし、と心の中で付け加える。
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