ハッピーな目覚め

Yonam Myon

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帰ってこないママ

 「ママは、暗くなっても戻って来ないよ。」「ここは、自販機の飲食店と同じで、お客さんが勝手に飲んでいればいいお店なのよ。」 
 「お客さんも来ないし、気楽でいいけど、もっと妖しいところかなと思っていたのに・・」
 「そうなのぉ・・あたし、妖しいでし
ょ・・」「自転車を押し来るあなたを、手招きで呼び込んだのよぉ。」
 「すごく楽しいし、綺麗でカッコよくて、お話ししたら嬉しくなって幸せだけど・・ステキな方だって思います。」
 「ちょっと、それなあに? ケドって?  」
 「妖しいって、経験なくてよくわからないから・・」
 「ま、許してあげるね・・私が今度、妖しいの たっぷり教えてあげるから♥」「女装・・好きないみたいだし、あなたとってもいいよ。」
 「だって、普通にセンス良くてカッコいいし、お姉さんステキだもの・・」
 「ならんで飲みましょうよ・・もっと仲良くなりましょ。」

 席を変える前に、ちょっと整えたくなって外すと、そこは鏡の間・・自分の姿が6面に映って、とても用が足せない・・
 ズボンを下ろして便座に掛けると、正面に描かれた男性の眼差しと見つめ合うことに・・
 もう😒💢💢・・
 「いい趣味でしょ。ママのセンスすごいの。絵の下に【今夜はステキだよ・・】なんて書いたらもっと受けるかもね。」「いらっしゃい・・飲み直しましょ。」
 「はぁい・・」と、気分一新したのに・・

 慌ただしくドアが開いて「あぁらぁ、ごめんなさい。遅くなっちゃってぇ。」なんて・・
 ママのお帰り・・妖しい時間は始まらないまま・・
 「もうすぐ お客さんがたくさんいらっしゃるの。急がないと・・」
 「予約でも入ったんですか? 」
 「ううん・・ハッピからサインが入ったの。」
 「なあに、それ?」
 「それ、エイト・ポイントのこと? サインってなに?」
 「そ、うちではハッピって呼んでるの。ローカルのゲイサイトだけど、業務用だからお客さんの動きを予測して、来客の見込みがわかるの。もう少ししたら、何人かご来店よ。」「
AI仕掛けなの。ススンでいるでしょ。お客様に合わせてメイクもできるの。」
 「今日は、OL風? お局様かしら? 」
 「ああらぁ、キャリアウーマン風よぉ・・ステキでしょ。」
 常連さんがたくさん来るようだから、ご挨拶はこの次にして、私たちは河岸を変えることに。
 「まだ早いけど、うちに泊まりなさいよ。お酒はあるし、帰りになにか買って帰れば夕飯もいらないし、私の部屋、直ぐそこなの。」
 「嬉しいです。お願いします。」
 それじゃ・・手を繋いで歩く夜の公園で、唇を重ねて・・舌を絡ませ合って・・
 「普通のカップルだと思われるから・・大丈夫よ・・」
 「妖しい気持ち・・なってきました・・」
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