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きみのとなり♯3
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しおりを挟む甲田さんと、キスをした。
いつものように放課後会って、家まで送ってもらう途中だった。
僕の頭のなかは真っ白になって、しばらく動けなかった。
「冬馬?」
「………」
「おーい?」
「と・う・ま」
身体を揺さぶられてハッとする。
「大丈夫か?」
「……あ、あの」
「ん?」
「な、なんで…」
思わず口を手で覆う。
「なんでって…嫌だった?」
「……そ、うじゃない、ですけど…」
なんか、突然すぎて…。
でも…よく考えたら、もうつきあい始めて三カ月以上経ってるし…それが普通なのかもしれない…最近は、手を繋いだりも、してたし…。
「……冬馬、」
どうしよう…目が、見れない。
「こっち向け」
「……っ、あの」
「ん?」
「な、んで僕、なんですか?」
やっと、訊けた…。
てゆうか、まずはそこだよね普通…なんで今まで訊かなかったんだ僕…。
「やっと訊いたな」
「……え?」
「普通、気になんない?いきなり知らない奴に告られたらさ」
いやそれは…なってたけど…。
「……女の子」
甲田さんは、ぽつりと言った。
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