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後編
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しおりを挟む「……帰りたくない」
駅に向かう途中だった。
「先輩?うわ」
ぐいぐいとあいつの腕を引っ張って歩いた。
「先輩、どこに…」
向かった先は、ラブホ街。
「……えッ?ちょっ、」
呆然としている吉河を置いて、さっさと中に入る。
すると、あいつは慌てて追いかけてきた。
「せっ、先輩待って?ほらこういうのって、順序ってもんが…」
困惑している顔にイラついた。
……今更なに言ってんだよ
今までそれ全部、すっ飛ばしてきたくせに。
「だったらお前は帰れば?」
「………」
適当に選んだ部屋は、割と広くてキレイだった。
無言でネクタイを外し、ソファに放る。
「……先輩、やっぱこういうことは」
「うっせぇな、お前俺のこと好きなんだろ?ヤりてぇんだろ?だったらヤらしてやるよ。さっさとしろよ」
……もう、いい
「……先輩」
うんざりだった。
上辺だけの優しさも、見せかけだけの愛情も。
全部壊れてしまえばいいと思った。
「………」
「……まえだって…」
「……え?」
「……おまえだって…いつか…」
「………」
吉河の手がそっと俺に触れる。
そして震えてる、と耳元で囁かれた。
「……っ、」
「……わかったから」
そのまま、抱きしめられる。
「……大丈夫だから」
「………」
触れるようなキスをして、そのままベットになだれ込んだ。
「………」
俺は、目を閉じた。
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