8 / 84
8
しおりを挟む「ねえ、寂しかった?」
部屋に入るなり抱きついてきた祐希は、俺を見上げて言った。
「……さぁな」
ちょっと笑って、抱きしめかえす。
「俺は寂しかったよ?」
「………」
「すごく会いたかった」
おまえはどうしてそうなんの躊躇いもなく、求めることができるんだろうな。
那波とつきあってる時もそうだった。
あいつの気持ちが自分に向いてないことくらい、わかってたくせに。
「……祐希、」
「ねぇ、しよう?」
祐希はそう言うと、俺のベルトを勝手に外し始めた。
「……おい、」
「いいじゃん、久しぶりだし」
「……ん、っ…」
ベットに座る俺の股間に顔を埋めて、祐希は夢中でソレをしゃぶる。
「……っ、」
祐希はフェラが上手い。特にその舌使いは絶妙で、いったい誰に教えてもらったんだと突っ込みたくなるほどだ。
足の間から、くちゅくちゅと淫らな音が響いた。
小さな口に頬ばられ、散々舌で刺激されて硬く大きくなったソレは既に解放を求めている。
「……祐希、もういいから」
撫でていた髪を掴んで顔を離そうとしても、祐希はやめようとしなかった。
「……よかった?」
吐きだされた精液を全部飲むと、口を拭いながら言う祐希が言う。
「………」
俺は何も答えずに、その小さな身体を抱きあげてベットに押し倒した。
「……あ…っ、」
シャツを捲りあげて淡い色の乳首を口に含むと、祐希は甘い声をあげる。
軽く吸いながら舌先でそれをなぞり、軽く歯をたてた。
「……皐月…っ、あ…あん、やだ…ぁ」
言葉とは裏腹に、すっかり欲情している祐希のソレに触れるとビクッと身体を震わせる。
「イヤじゃないだろ」
意地悪く言うと、ほのかに頬を染めた祐希はこくりと頷いた。
「……ゃ、じゃない…もっと、して…?」
その誘うような目つきに不覚にも心を奪われつつ、行為を続けようとしてふとソレに気がついた。
「……おまえ、どうしたの?これ」
「……え?」
ちょうど脇腹の辺りに、痣がある。
赤黒く変色して、白い肌に浮きでていた。
「あぁ、体育の授業で転んだ」
まるで忘れてたかのように、祐希が答える。
どんな転びかたをしたらこうなるんだと思ったけど、いいから早く、とせっつかれたのでそれ以上は訊かなかった。
最中に痛くないようにと腹の下にクッションを敷いたら、祐希は笑った。
「……皐月って優しいんだね」
「……今頃わかったのかよ」
乱れていく呼吸。
速くなる鼓動。
「……今まで、何してた」
「……気になる?」
「……生意気、」
先走りで濡れているソレを扱くと、祐希はまた声をあげた。
足を大きく開かせ、細い腰を持ち上げる。
祐希は浅い呼吸を繰り返しながら、俺を咬えこんでいく。
「……あ、ああッ…!」
仰け反り、露わになった白い喉元に口づけながら、一気に奥まで貫いた。
「はぁ…っ…、あ…っ」
痣に身体が当たらないように気をつけながら、ゆっくりと動く。
すると、祐希の方からしがみついてきた。
「……ッ、もっと…!」
「……ゆ、うき」
抱き寄せるようにして起きあがらせ、下からぐっと突き上げる。
「ああん…!あ、ああ、皐月…っ」
俺の動きに合わせるように自ら腰を動かしながら、祐希は何度もキスをねだった。
閉店後の薄暗い店内で、初めて抱きあったあの時のように。
セックスをしてる時の祐希は素直だ。
そしてすごく、痛々しい。
隣りで眠っている祐希の髪を撫でながら、煙草に火をつけた。
……もういい加減、終わらせないとな
紫色の煙を眺めながら、ぼんやりと思う。
いつまでもこんな関係を続けているわけにはいかない。
祐希はまだ子どもだ。
そして俺は、傷ついたこいつを慰めるフリして手を出した最低な大人。
「………」
……それにしても
祐希はよく怪我をする。
痣を見たのは今日が初めてじゃないし、生傷をつくってくることも多かった。
そしてその理由を訊ねると、決まって転んだと答える。
……イジメ?
こいつの普段の生意気な態度からして、有り得ないことではないかもしれないけど。
だけどこの部屋で、学校の友達と電話で話しているのを何度か見たことがある。
その時の祐希は楽しそうだったし、それに家に帰らなくても学校にはちゃんと通ってるみたいだった。
――………
よくよく考えてみれば、俺は祐希のことを何も知らない。
そして祐希も。
俺のことを何も知らない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる