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しおりを挟む「……っはぁ…、あぁん、んっ…」
「ははっ、いいなぁ、若いって」
にやにや笑いながら皐月が言う。
自分で弄る様子を散々視姦されて妙に興奮してしまった俺は、早々とイってしまった、んだけど。
もちろんそれで満足するはずもない皐月に二回目を強要され、もう半泣きだった。
「……っ、」
……まだ根にもってんのかよ…
愉しそうに俺の痴態を観察し続ける、意地の悪い恋人を睨みつける。
するとそんな彼がおもむろに取り出したのは、小さなローター。
「ちょ…っ、やだっ…!」
思わず仰け反った俺の乳首に、小さく振動するそれを押しあてられる。
「ひぁ…っ!」
「気持ちいい?」
そんな事を言いながら皐月は俺の腰に手を回すと、後ろの窄まりに触れてきた。
「コレ、ここに入れてみよっか」
「……っ、や、やだぁ…っ」
「うそつけ、ここすげぇピクピクしてんじゃん」
ソコ指先でなぞりながら、皐月が耳元で囁く。
「今度は後ろでイケよ」
「………!」
そしてひやりとした硬いモノが、皐月の指と一緒に俺のなかに入ってきた。
「……っ、あ!や、やだ、あァッ、あ、あぁ…!」
がくがくと膝が震えて、皐月の肩にしがみつく。
「や…だぁっ、取ってっ…!やだっ…」
「なんで?気持ちいいだろ?」
皐月は笑いながら、俺のなかにあるローターを動かした。
くちゅくちゅという卑猥な音が、下から聞こえてくる。
「……この辺?」
「あ…っ!!」
イイところに微動するソレを押しあてられた瞬間、頭の中が真っ白になった。
「ひぁ、ぁぁんっ、んっ!」
「あたり?」
「あ、あ、や…っ、だめ、イク、イク……っ!!」
与えられた強烈な快感に跳ねる身体を抱きしめながら、皐月は俺の唇を塞いだ。
「……んっ…ぅ、うーっ!!」
その貪るようなキスの途中で皐月のシャツを握りしめて達した俺は、そのまま意識を飛ばした…はずだったのに。
「勝手に終わらせんなよ?」
「……っ?!」
熱がある時の皐月は、鬼畜度がアップするらしい。
結局その後も色々と要求され続け、気を失いかけては強引に引き戻され…互いに力尽きたのは、日が暮れる頃だった。
「………」
インターホンの音で、目が覚めた。
電気がついていない部屋は薄暗い。
起き上がるのがダルくてしばらく無視してたけど、それは一向に鳴りやむ気配がなかった。
「……あー、もう…」
皐月が起きると困るので、床に落ちていた服を着ながら玄関に向かう。
そしてドアを開けると、そこには知らない女の人が立っていた。
「………」
「………」
「……あれぇ?ここ、皐月んちだよね?」
えらく派手なその女は、きょとんとした顔で言った。
「……そう、ですけど」
「あんた、誰?」
「………」
てゆうか、おまえが誰だ。
「沙織、」
振り返ると、いつの間にか起きてきたらしい皐月が立っていた。
「あ、もしかして寝てた?」
「おまえ声でけぇんだよ」
ごめんごめん、とサオリ。
「久しぶりにお店行ったら、風邪で休んでるってゆうからさぁ。はい、これ」
代わりに受け取ったビニール袋は、ずっしりと重い。
そして何やらガシャガシャと音がする。
「サンキュ。……懐かしいな、これ」
「そうでしょ、厳選しといたから」
ふふっ、とサオリが笑う。
「仕事は?」
「休み。……ところでさ、晶子が店に来たって本当?」
「………。誰に聞いた?」
「ヒミツ」
「どうせ田浦だろ」
皐月が溜め息を吐く。
「それより、なんか話したの?」
「……別に、」
するとそう、と言ってサオリは目を伏せた。
「……てゆうかさぁ、この子ダレ?」
「風邪で寝込んだ俺を看病してくれる、可愛い恋人?」
「ふぅん…。まぁいいや、とりあえずお大事にねー」
皐月の冗談めいた言葉をあっさりとスルーして、彼女は帰っていった。
「………」
「………」
彼女がくれた重いビニール袋から手を離すと、それはサンダルを履いていた皐月の足に見事に命中した。
「……い ゛っ!!」
声を無くしてしゃがみこむ皐月を尻目に、先に部屋の中に入る。
そしてそのまま布団の中に潜りこんだ。
「……ちょ…、おまえなぁ」
玄関のドアが閉まる音が聞こえる。
「……おーい、」
「………」
「おい、出てこいって」
「………」
「てゆうか俺、一応病人…」
「………」
ぽん、と布団の上から叩かれた。
「……おまえが心配するようなことは、なんにもないから」
少し呆れたような、でもとても優しい声が響く。
「沙織は、昔馴染みっていうか…ただの友達」
「……ほんと?」
「ほんと」
「………」
顔だけぴょこんと布団から出すと、皐月は笑って俺の髪に触れた。
「ヤキモチやき」
「………」
あのサオリって人と皐月は、本当にただの友達なんだと思う。
なんでわかるかって言われたらわかんないけど、なんとなく。
でも…。
……晶子って
俺はその人のことを知っていた。
もうずっと前に、那波から聞いたことがあった。
……皐月の、元カノ…
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