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Episode.05 始まりの鐘
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しおりを挟む湯浴みが終わった後は温かいスープがわたしを待っていた。
「…美味しい。」
体も心もぽかぽかとして気持ちが良い。
湯浴みでのわたしの言葉に、ソフィは「良い案だと思ったのに…っ!」と大きなショックを受けていた。
それは悔しそうでもあり、「この薔薇の香りももちろん好きよ」と告げたが彼女が納得することはなかった。
今度、〝ルクリ・スア〟と〝ルクリア〟について彼女に教えてあげようと思った。あの淡いピンク色の薔薇は私にとって特別な存在だから。
「それで、ルクリア様。…お身体の方は大丈夫ですか?熱は下がったようですけれど、もしまだ不調があるようでしたら、今すぐにでも私が学院の方へお伝えしますが…。」
心配そうち眉を下げるソフィにわたしは微笑む。
「大丈夫よ。」
ソフィは全く安心できていない、という表情で「そうですか…」と小さく応えた。わたしを心配してくれている気持ちに申し訳なくなる。
「…講義初日から続けて2日も休んでいては声をかけてくれる人もいなくなってしまうでしょ?わたしも早くお友達が欲しいの。」
そう冗談めかして言って、おもむろに笑えば、ソフィはいくらか安心した様子で頷いた。
「…そういえば、わたし、あれからずっと起きなかったのね。」
わたしのわかりやすい話の転換に、ソフィは苦笑いをみせた。
「そうですね。寝ていらっしゃるときは、お薬をのむ前に比べると楽になった様子でしたが、目が覚めなかったので心配しました。」
目を伏せたソフィ。そんな彼女に、わたしは勇気を出して近付く。緊張で震える両手でソフィの手を握った。
ソフィが、息を呑む。
「…わ、たし、ソフィのおかげで元気になれたの。」
ソフィはわたしのために変わってくれた。それなら、わたしも変わらなければならない。
震える声を無視して、言葉を紡ぐ。
「だから、……ありがとう。」
最後は怖さより恥ずかしさの方が大きかった。
「…薔薇のお風呂だって、本当に嬉しかったの。…初日から迷惑ばかりかけて、ごめんなさい。」
ソフィは見開いた目でこちらを見ている。
「…わたしも、頑張るつもりです。…だから、…ソフィには、わたしのメイドでいて欲しいの。」
これはわたしの我儘。この短期間で多くの迷惑をかけるような人、きっとソフィも嫌だろう。
でも、わたしは、ここまで向き合ってくれて、わたしのことを考えてくれる、そんな優しいソフィが良い。
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はじめまして(*^^*)いつもヒロインのルクリラちゃんを応援しながら拝読しております(*´-`)
私自身、過去の疲労が重なり現在は心の病で通院中です。
健気なヒロインちゃんですので、きっと彼女を心から支えてくれる人達が学園でもたくさんできると期待しております(*´ー`*)
続き楽しみにしております(*´∀`)♪
ルクリアの応援ありがとうございます!まだまだ頼れる人も少ない彼女の応援者が増えて嬉しいです。対人恐怖症に限らず、生活上のストレスは上手に付き合えないと治療を必要とする病気になります。自分の状態を把握し、コーピング方法を増やしていくことがルクリアの成長に繋がるかな、と考えて彼女が成長できるよう書いています。支えてくれる人が増えるとそれもまたコーピングの一つとなりえますね!
かみつれパンさん、これからもご愛読よろしくお願いします!
転生系や令嬢系にありがちな所謂チート展開もなく、本当に少しずつ改善、または一進一退で踏ん張り続ける姿がとても素晴らしいと思いました。
新天地でも素敵な出会いがあると良いですね。
皐月さん、素敵な感想ありがとうございます。作者自身は読む側としてチートものも好きなのですが、今回はチート抜きで、一人の少女の成長物語として作らせていただいています。ジャンルが恋愛なので、そちらの方も今後は頑張ろうと思っています。ただ依存恋愛にならないように注意したいですね。
これからもご愛読よろしくお願いします!
僕も対人恐怖症持ちで、外に出ることがどれだけ怖いことか……よくわかってしまって見入ってしまいました!
感想ありがとうございます。「よくわかる」という意見はとても嬉しいです!浅い知識で書いているところもあるので、正直、こんな簡単にはいかない!というところもたくさんあると思います。それでも向き合うことの大切さが伝わるといいなと思っています。
これからもご愛読よろしくお願いします。ルクリアの頑張りが永遠ノ宮さんの励みになりますように!