音楽ランキング 若手編

音楽ランキング 若手編 吉澤嘉代子

吉澤嘉代子　Ｓランク

死ぬまでに聴かないと損する若手度　９５　Ｓランク

【解説】
この音楽ランキング若手編では、本編とは別に最近売り出し中の若手ミュージシャンを中心にご紹介していきたいと思う。

記念すべき（？）第一回若手ランキングは、筆者がその類い稀な才能を認める吉澤嘉代子。

吉澤嘉代子に関しては大分以前から書きたかったのだが、今回ようやく筆を執ることが出来た。

そろそろブレイクの兆しがあるため、まだご存知でない方は本格的にブレイクする前に知っておいた方が良いかもしれない。

吉澤嘉代子は、贋物ばかりが横行する女性ミュージシャンの中にあって、紛れも無い本物の才能を持ったミュージシャンである。

その才能の大きさは中島みゆき、とまではいかないが、宇多田ヒカル、椎名林檎級の衝撃と言えば、その才能の凄さがお分かり頂けるかと思う。

筆者が初め、吉澤嘉代子についてどこで知ったのかというと、それは深夜の音楽番組でのこと。

その音楽番組で『東京絶景』が流れており、その楽曲の素晴らしさに、筆者は『こんな若手で才能ある女性ミュージシャンいたのか！？』と本当にビックリしたのだ。

もうとうの昔に終わったものと思っていたが、『邦楽やるやん、邦楽もまだまだ捨てたもんじゃないな』と。

詞、曲は言うまでもなく素晴らしく、歌唱も正に歌手になるために生まれてきたとしか思えないぐらい素晴らしい。

曲の世界観によって、時には切なく、時には可愛らしく、歌い方や情感を細かく変えており、凡人には到底真似できない芸当である。

低レベル（いや、ランクちゃうんかい）な奴はとことん厳しく言う筆者だが、このレベルになるともう本当に手放しで褒めるしかない。

本人が小さい頃『魔女』に憧れていたというだけあり、楽曲は乙女チックで可愛らしい世界観を基調としているのだが、時にはレトロチックな昭和歌謡の匂いを漂わせてみたり、現実の本質を鋭く突くような楽曲もあり、こうだ！！という風に簡単には括れない、深遠で幅広い音楽性が感じられる。（ここは『ユーミン』の影響がとても大きいと思う。おそらく子供の頃にユーミンが歌う『魔女の宅急便』を見て、その楽曲の素晴らしさに感動し、音楽の素晴らしさに目覚めたのではないか）

彼女の作る曲はとにかく可愛い。

可愛いのに深い。

可愛いのに哀しい。

可愛いのに切ない。

そして、最後には笑顔になれる。

そうとしか言いようがないほど、聴く者の感情を揺さぶる様々な表情を持っているのである。

楽曲の全てに、今までの音楽になかったセンスが感じられ、その才能の豊かさに圧倒されるのだが、その中でも筆者が特におすすめする曲は、『泣き虫ジュゴン』『東京絶景』という曲である。（あと『らりるれりん』という曲もとても良いのだが、これのイントロは所謂『ナイアガラサウンド』、大滝詠一氏へのリスペクトを感じられる）

吉澤嘉代子はガチの天才であり、聴かないのは人生の損失であるとはっきりと断言できる。

本当は１００点でもいいのだが、まだ若手ということもあり、彼女のこれからに大いなる期待を込めて９５を付けさせて頂いた。

昨今のくだらない音楽に辟易している筆者だが、久々に応援し、今後を見守りたくなる逸材だ。