5 / 20
≪眠りの花≫編
✡ロイコーンイの話✡
しおりを挟む
「歩き疲れた」
いまでも倒れそうなくらい。
『わたしに乗ったら?ミト』
「どうやって乗るのよ?」
バックの中から顔をちょこんと出すイブンに向かって呟いた。
野兎ほどの大きさしかない、イブンに乗ったら、間違いなくつぶれてしまうだろう。
『……けして、人前で変身するなと、ミト様より承っていたけれども、でもこの状態では仕方ないわよね』
「もしかして、イブンってミト様に会ったことがあるの?」
『ミト様は、わたしの御主人様だったの』
わたしは、心臓が止まるかと思うほど、びっくりしてしまった。
「本当?その話?」
『本当よ。旅をしながら、旅の話してあげる』
「ややこしいわね」
『まあね』
イブンは呪文を唱え始めた。
『はるか空の太陽と月よ。
今、この身体をもう一つの姿
ロイコーンイに変身させよ』
辺りに眩しい光が放たれた。
目を開くとそこには、馬ほどの大きさに変身したイブンがいた。
「イブン?大丈夫?」
『この姿の時は、ロイコーンイいや、ミトだけ特別にローイと呼んでくださいませ』
「わかったわ。ローイ、だから丁寧口調辞めてくれる」
『ミトがわたしの御主人様になって下さったら、止めてもいいわ』
「御主人って、ローイの御主人様は、ミト様なんじゃないの?」
『ミト様は、ずっと昔にお亡くなりになられたの。
わたしに乗ってくださいませ。話はそれからよ』
わたしは促されるままに、ローイの背中に乗った。
「重くない?」
『重くありませんわ』
ローイがわたしを落とさないように歩き出した。
『わたしの御主人様になってくださいますか?』
「うん、いいよ。よろしく。ローイ」
『こちらこそ。
ではさっそくミト様の話をするわね。
昔々。
ミト様は、クロードと名乗る少年に出会いました。
二人は、眠りの花を倒す旅を始めました』
わたし、眠くなってきた。
『どうしたの?眠いの?』
「うん。ちょっとね」
『なら寝ているといいよ。話は、起きてからするから』
「ごめんね。ローイ」
わたしは、ローイの毛皮に包まれながら、眠り込んだ。
翌日。
わたしは、目を覚ました。
『起きたみたいね』
「うん」
わたしは、まだすこし眠かった。
『お腹すいたでしょう?何か取ってくるから、ここにいてね。
喉が乾いたら、水よ。今この上に と唱えたら、真上に水が出てくるから、取って飲んでね』
「うん」
ローイは、しばらくして戻って来た。
『燃え上がれ。この肉』
ローイが焼いてくれた肉をわたし達は食べた。
『さあ、昨日の話の続きをしましょう』
わたしは、ローイの背中に乗った。
ローイは、昨日と同じように歩き出した。
『クロードは、なぜか、眠りの花の居場所を知っていたの。
眠りの花に伝説の通りの行いをしたのよ』
「眠りの花の呪文ってなんだったの?」
「ローイが困った顔をした。
『それが、思い出せないのよ。八文字と言うことは確かのなのだけれども』
「……」
『話に戻るわよ。
その後、クロードは、水晶と袋を人間世界に持って行ったのよ』
わたしは、唾を飲んだ。
「も、もしかして、人間世界で死んだ?」
ローイは少し悩んで
『……そうかもしれないわ』
ローイが、耳を動かした。
「どうしたの?」
『静かに。嫌な予感がするわ』
一方空の上では。
(ちっ。気付かれたか。ロイコーンイ運のいい奴。でもあの少女。すごい力を感じる。絶対に手に入れてやる)
謎の者は、消え去った。
『あれ?悪い気配が消えたわ?』
(ふう、よかった。居なくなって)
『で、ミト様は今でも子孫がいるの。それがハヤセなの』
悲しそうに
『でも、何者かに、サファイアを取られてしまったの』
わたしは茫然としてしまった。
『町が見えたわよ。クミロトード町。
あそこにルセールおじいさんが住んでいるのよ。
走って行くわよ』
「うん」
わたし、嬉しいような、悲しいような複雑な気持ちだった。
いまでも倒れそうなくらい。
『わたしに乗ったら?ミト』
「どうやって乗るのよ?」
バックの中から顔をちょこんと出すイブンに向かって呟いた。
野兎ほどの大きさしかない、イブンに乗ったら、間違いなくつぶれてしまうだろう。
『……けして、人前で変身するなと、ミト様より承っていたけれども、でもこの状態では仕方ないわよね』
「もしかして、イブンってミト様に会ったことがあるの?」
『ミト様は、わたしの御主人様だったの』
わたしは、心臓が止まるかと思うほど、びっくりしてしまった。
「本当?その話?」
『本当よ。旅をしながら、旅の話してあげる』
「ややこしいわね」
『まあね』
イブンは呪文を唱え始めた。
『はるか空の太陽と月よ。
今、この身体をもう一つの姿
ロイコーンイに変身させよ』
辺りに眩しい光が放たれた。
目を開くとそこには、馬ほどの大きさに変身したイブンがいた。
「イブン?大丈夫?」
『この姿の時は、ロイコーンイいや、ミトだけ特別にローイと呼んでくださいませ』
「わかったわ。ローイ、だから丁寧口調辞めてくれる」
『ミトがわたしの御主人様になって下さったら、止めてもいいわ』
「御主人って、ローイの御主人様は、ミト様なんじゃないの?」
『ミト様は、ずっと昔にお亡くなりになられたの。
わたしに乗ってくださいませ。話はそれからよ』
わたしは促されるままに、ローイの背中に乗った。
「重くない?」
『重くありませんわ』
ローイがわたしを落とさないように歩き出した。
『わたしの御主人様になってくださいますか?』
「うん、いいよ。よろしく。ローイ」
『こちらこそ。
ではさっそくミト様の話をするわね。
昔々。
ミト様は、クロードと名乗る少年に出会いました。
二人は、眠りの花を倒す旅を始めました』
わたし、眠くなってきた。
『どうしたの?眠いの?』
「うん。ちょっとね」
『なら寝ているといいよ。話は、起きてからするから』
「ごめんね。ローイ」
わたしは、ローイの毛皮に包まれながら、眠り込んだ。
翌日。
わたしは、目を覚ました。
『起きたみたいね』
「うん」
わたしは、まだすこし眠かった。
『お腹すいたでしょう?何か取ってくるから、ここにいてね。
喉が乾いたら、水よ。今この上に と唱えたら、真上に水が出てくるから、取って飲んでね』
「うん」
ローイは、しばらくして戻って来た。
『燃え上がれ。この肉』
ローイが焼いてくれた肉をわたし達は食べた。
『さあ、昨日の話の続きをしましょう』
わたしは、ローイの背中に乗った。
ローイは、昨日と同じように歩き出した。
『クロードは、なぜか、眠りの花の居場所を知っていたの。
眠りの花に伝説の通りの行いをしたのよ』
「眠りの花の呪文ってなんだったの?」
「ローイが困った顔をした。
『それが、思い出せないのよ。八文字と言うことは確かのなのだけれども』
「……」
『話に戻るわよ。
その後、クロードは、水晶と袋を人間世界に持って行ったのよ』
わたしは、唾を飲んだ。
「も、もしかして、人間世界で死んだ?」
ローイは少し悩んで
『……そうかもしれないわ』
ローイが、耳を動かした。
「どうしたの?」
『静かに。嫌な予感がするわ』
一方空の上では。
(ちっ。気付かれたか。ロイコーンイ運のいい奴。でもあの少女。すごい力を感じる。絶対に手に入れてやる)
謎の者は、消え去った。
『あれ?悪い気配が消えたわ?』
(ふう、よかった。居なくなって)
『で、ミト様は今でも子孫がいるの。それがハヤセなの』
悲しそうに
『でも、何者かに、サファイアを取られてしまったの』
わたしは茫然としてしまった。
『町が見えたわよ。クミロトード町。
あそこにルセールおじいさんが住んでいるのよ。
走って行くわよ』
「うん」
わたし、嬉しいような、悲しいような複雑な気持ちだった。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
真実の愛のおつりたち
毒島醜女
ファンタジー
ある公国。
不幸な身の上の平民女に恋をした公子は彼女を虐げた公爵令嬢を婚約破棄する。
その騒動は大きな波を起こし、大勢の人間を巻き込んでいった。
真実の愛に踊らされるのは当人だけではない。
そんな群像劇。
【完結】海外在住だったので、異世界転移なんてなんともありません
ソニエッタ
ファンタジー
言葉が通じない? それ、日常でした。
文化が違う? 慣れてます。
命の危機? まあ、それはちょっと驚きましたけど。
NGO調整員として、砂漠の難民キャンプから、宗教対立がくすぶる交渉の現場まで――。
いろんな修羅場をくぐってきた私が、今度は魔族の村に“神託の者”として召喚されました。
スーツケース一つで、どこにでも行ける体質なんです。
今回の目的地が、たまたま魔王のいる世界だっただけ。
「聖剣? 魔法? それよりまず、水と食糧と、宗教的禁忌の確認ですね」
ちょっとズレてて、でもやたらと現場慣れしてる。
そんな“救世主”、エミリの異世界ロジカル生活、はじまります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる