高塚くんと森くん

うりぼう

文字の大きさ
67 / 71
番外編(恋人編)

お部屋デート

しおりを挟む



押して押して押して押しまくって漸く手に入れた存在。
夢にまで見た恋人という立場に、オレは以前よりも緩んでしまう顔を抑えきれない。

なぜなら

「森ちゃん」
「ん……」

あの森ちゃんがですよ。
近寄るな触るな視界に入るなと拒絶しまくっていたあの森が。
オレの部屋でオレの足の間に挟まってオレの胸に背中預けて眠そうに目を擦ってりゃそりゃニヤケも止まらないですよ。
しかもお泊まりときたらこれもう笑いが止まらない。

むしろ鼻血を噴き出してしまいそう。
それくらい嬉しくて可愛い。
可愛くて可愛くて堪らない。

「眠いなら寝ていーよ?」
「いや、映画見たいし」

舌足らずな声がまた堪らない。

時刻は深夜。
昼間借りてきた森が見たがっていた新作のDVDは、明日には返さないといけないため、必死に起きていようとしている。
が、そんなうつらうつらとした頭で果たして内容が理解出来ているのか。
絶対できてないんだろうなあと苦笑いが零れるが、それにすら愛しさが滲み溢れ出る。

「明日見ても間に合うよ」
「明日は、でかけるっつったじゃん」
「今度でもいいよ」
「でも、行きたいとこあんだろ?」
「いつでも行けるとこだから。ね?」

だから今日は我慢せずに寝て、明日改めて観ようと言うと。

「んー……」

胸にかかる重みが、更にずしりと感じる。
こてりと首を傾けるその様子に、ひょいと顔を覗き込む。

「森ちゃん?」
「……」
「……寝ちゃった?」

質問に返事はない。
森はすーすーと規則正しい寝息を立て寝入っていた。

まだあどけないその寝顔に、本日最高潮に頬が緩む。
付き合う前なら絶対にありえなかった無防備な寝姿。
それを間近で、しかも自分の腕の中で見られる事に、この上ない幸せを噛みしめた。







end.
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。

しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。 基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。 一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。 それでも宜しければどうぞ。

好きなあいつの嫉妬がすごい

カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。 ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。 教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。 「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」 ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」

殿堂入りした愛なのに

たっぷりチョコ
BL
全寮の中高一貫校に通う、鈴村駆(すずむらかける) 今日からはれて高等部に進学する。 入学式最中、眠い目をこすりながら壇上に上がる特待生を見るなり衝撃が走る。 一生想い続ける。自分に誓った小学校の頃の初恋が今、目の前にーーー。 両片思いの一途すぎる話。BLです。

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

どうせ全部、知ってるくせに。

楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】 親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。 飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。 ※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。

【完結】I adore you

ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。 そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。 ※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

姉の男友達に恋をした僕(番外編更新)

turarin
BL
侯爵家嫡男のポールは姉のユリアが大好き。身体が弱くて小さかったポールは、文武両道で、美しくて優しい一つ年上の姉に、ずっと憧れている。 徐々に体も丈夫になり、少しずつ自分に自信を持てるようになった頃、姉が同級生を家に連れて来た。公爵家の次男マークである。 彼も姉同様、何でも出来て、その上性格までいい、美しい男だ。 一目彼を見た時からポールは彼に惹かれた。初恋だった。 ただマークの傍にいたくて、勉強も頑張り、生徒会に入った。一緒にいる時間が増える。マークもまんざらでもない様子で、ポールを構い倒す。ポールは嬉しくてしかたない。 その様子を苛立たし気に見ているのがポールと同級の親友アンドルー。学力でも剣でも実力が拮抗する2人は一緒に行動することが多い。 そんなある日、転入して来た男爵令嬢にアンドルーがしつこくつきまとわれる。その姿がポールの心に激しい怒りを巻き起こす。自分の心に沸き上がる激しい気持に驚くポール。 時が経ち、マークは遂にユリアにプロポーズをする。ユリアの答えは? ポールが気になって仕方ないアンドルー。実は、ユリアにもポールにも両方に気持が向いているマーク。初恋のマークと、いつも傍にいてくれるアンドルー。ポールが本当に幸せになるにはどちらを選ぶ? 読んでくださった方ありがとうございます😊 ♥もすごく嬉しいです。 不定期ですが番外編更新していきます!

理香は俺のカノジョじゃねえ

中屋沙鳥
BL
篠原亮は料理が得意な高校3年生。受験生なのに卒業後に兄の周と結婚する予定の遠山理香に料理を教えてやらなければならなくなった。弁当を作ってやったり一緒に帰ったり…理香が18歳になるまではなぜか兄のカノジョだということはみんなに内緒にしなければならない。そのため友だちでイケメンの櫻井和樹やチャラ男の大宮司から亮が理香と付き合ってるんじゃないかと疑われてしまうことに。そうこうしているうちに和樹の様子がおかしくなって?口の悪い高校生男子の学生ライフ/男女CPあります。

処理中です...