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いや、そんなはずない。奏がそんなことするはずが。でも、積み重なった違和感が、疑念の火に油を注ぐ。
「…なんで…」
なんでなんでなんで、なんでだよ。
俺は、完璧な理想の恋人を演じてきた。
嫉妬深い自分を抑え、束縛したい気持ちを我慢した。
だって、奏が大大大好きだから。
自分の感情よりも、奏の笑顔を優先してきた。
「…俺、捨てられるのかな」
嫌だ。絶対に嫌だ。
奏は可愛い。友達も多いし、周囲からも“可愛い系イケメン”なんて言われている。
俺がいなくても、きっと笑顔で生きていけるだろう。
その想像だけで、胸が押し潰されそうになる。
「…………」
違和感が多すぎる。
偶然とか、気のせいとか、勘違いなんて言い訳できない。
このまま見過ごすわけにはいかない。
今度奏が泊まりに来る。確かめるしかない――。
———
いつものように、奏にキスした。
奏はキスとか"そういう経験"が俺以外ないから、いつも受け身だ。テクニックももちろんないし、正直下手の分類の入るだろう。
でもそれでよかった。俺のもの、って感じがして。
俺がこの後の人生をかけて、ゆっくり教えて、慣れさせていけばいい、そう思っていた。
でも――今夜は違った。奏は、上手くなっていた。
「えへへ。なら、コツ聞いてよかった……。」
――誰だよ。誰だよ、奏を上手くしたやつは。俺以外に教えたやつは。
その瞬間、頭の中の血の気がスーッと引いていく。心が冷めていく感覚が、体の芯まで響いた。
気づいたら、体が動いていた。
「約束、破ったよね?」
高校3年のとき、俺は奏に告白した。
正直、モテる方だった。恋愛で困ったことなんてなかった。
けど、奏だけは特別だった。男同士とか関係なく、心の底から惹かれて、毎日胸が苦しくなるほどだった。
顔を真っ赤にしてうなづいてくれたあの瞬間――俺は世界で一番幸せだった。そのとき言ったんだ。「浮気したら許さない」って。
「……絶対に、許さないから。」
ああ、ダメだ。怖がらせた。
でも、止まらなかった。
押さえつけていた衝動が理性を破壊した。
このまま奏を壊してしまいたい。
俺以外、誰も見られないようにしたい。
「た、助けて、チャッキー」
その瞬間、頭が真っ白になった。
なあ、俺の、どこがダメだったんだよ。
何を間違えた?教えてくれよ。
全力で愛して、全力で守って、全力で笑わせて、全部――全部、奏に捧げてきたのに。
それでも、奏は俺の手を離して、俺以外に触れさせたのか?
「…なんで…」
なんでなんでなんで、なんでだよ。
俺は、完璧な理想の恋人を演じてきた。
嫉妬深い自分を抑え、束縛したい気持ちを我慢した。
だって、奏が大大大好きだから。
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「…俺、捨てられるのかな」
嫌だ。絶対に嫌だ。
奏は可愛い。友達も多いし、周囲からも“可愛い系イケメン”なんて言われている。
俺がいなくても、きっと笑顔で生きていけるだろう。
その想像だけで、胸が押し潰されそうになる。
「…………」
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偶然とか、気のせいとか、勘違いなんて言い訳できない。
このまま見過ごすわけにはいかない。
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でも――今夜は違った。奏は、上手くなっていた。
「えへへ。なら、コツ聞いてよかった……。」
――誰だよ。誰だよ、奏を上手くしたやつは。俺以外に教えたやつは。
その瞬間、頭の中の血の気がスーッと引いていく。心が冷めていく感覚が、体の芯まで響いた。
気づいたら、体が動いていた。
「約束、破ったよね?」
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「……絶対に、許さないから。」
ああ、ダメだ。怖がらせた。
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俺以外、誰も見られないようにしたい。
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なあ、俺の、どこがダメだったんだよ。
何を間違えた?教えてくれよ。
全力で愛して、全力で守って、全力で笑わせて、全部――全部、奏に捧げてきたのに。
それでも、奏は俺の手を離して、俺以外に触れさせたのか?
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