【完結】好きになったので

彩華(あやはな)

文字の大きさ
14 / 15

14、

しおりを挟む
「皇女?」

ルシファル様を見ると、呆れたようにため息をついています。
殴られていませんよね?
はてさて?

「君はライラを殴ったよね」

アルファス殿下がいいます。

わたし?
はて?
何のことだ?

「ライラは僕らの妹だよ」

アルファス殿下がにこやかです。

「ライラは皇女であり、ケイラー・ヒアリス公爵令息の婚約者だよ。その彼女に暴言を吐き、殴ったんだ」

ん?

「嘘だ。そんなメイドが皇女なんて!!」
「嘘じゃないんだけどな」

アルファス殿下とルシファル殿下が近づいてきます。
嫌な感じ。
逃げようとすると、ケイラー様が肩を押さえて逃げるのを封じました。

「諦めなさい」

ルシファル様?

アルファス様がわたしの髪を掴むと引っ張りました。

スルッとカツラが外れ、中からわたしの地毛・・・黒髪が落ちてきました。

折角、苦労してしまっているのに。
ボサボサで切りたいのに、庇護者の方からの命令で切れない髪を。あまり好きでない髪をユーファミア様の前で晒すなんて・・・。

見られたくなかった。

ユーファミア様もオリヴァは目を剥いてわたしをみる。

黒髪黒目は確かに帝国皇室の色。

似て欲しくなかった色。


「皇女を殴るような男がファミア嬢の婚約解消を促すのは当たり前だろ。

伯爵からも嘆願があったんだ。
ライラが世話になってるんだから、願いを聞くのは当たり前だろ。特例でライラを預けていたんだからね。
しっかりとした解消理由はいくらでも揃っている。
破棄でも良かったんだけど、ファミアに傷はつけたくないからね。
それにファミアは僕の婚約者なんだ。名前で呼ばないでもらおうか。」

「婚約・・・」

「お兄様。廃嫡といと言うのは甘くありません?ねぇ、そう思いません?ディルク殿下、アンナ様?わたくしたちなら死罪を求めますが、ここはディルク殿下の国ですからお任せしますわ」

ルシファル様が形のいい唇を歪めます。
主人も笑みを張り付かせています。

久しぶりにみる顔です。
この笑顔の時はお二人とも怖いんですよね。

ディルク殿下とアンナ様も同感と言わんばかりの顔。

「そうだよね。オリヴァ。ミリア嬢と一緒に帝国で奴隷落ちしてもらうよ。もちろんグランツィオ公爵家は取り潰し。国王陛下から沙汰を預かっているよ。ライラ嬢のこと、今日のコレの責任はきっちりとってもらうよ」

グランツィオ公爵様は力が抜けたのか座り込んでしまいました。

帝国の奴隷。
つまり生殺与奪権は皇太子殿下に移るのか。

「なぜわたしが?」
「皇女であるライラ嬢とユーファミア嬢を貶めたから。それに、君にはの犯罪の裏も取れてる」
「恐喝?」
「身に覚えがあるよね」

ディルク殿下が見回します。

「他にもいるよね?ライラ嬢とユーファミア嬢に手を出した者や、手を出そうとした者が、君らも同様だよ」

どこからか声がします。

「それは、ユーファミア様が・・・」
「調べた結果そんな事実はないよ。全てミリア嬢の自作自演が証明され、それらの事実確認され、国王陛下まで、正式な書類がだされている」

あらあら、大変ですね。

この場で何人か生き残れるでしょうか?

笑ってしまいますね。



わたしはブツブツ言っているミリアに近づき耳元で囁きました。

「よかったですね。馬鹿男オリヴァ様が好きだからしたんですよね。
ご自分がお好きだからしたんですよね。
お役に立てて良かったです」

ばっとわたしをみます。

「あんただったの?」

そうですよ。
綺麗なバラでしたでしょう。
わざわざわたしが届けましたよ。

「あんたのせいで!」
「すこぉし、アドバイスと情報を教えただけですよ。誰も使とは言ってません。使ったのはあなたです。ミリア様は人を脅すのがよほど、お好きなんですね?」

悔しそうに見てもダメですよ。
あなたが悪いのですから。
わたしのユーファミア様にあだなそうとしたのが悪いのです。

「ユーファミア様を泣かす者は許しません。ユーファミア様を虐める者は万死に値します」




そうそうわたしは、ユーファミア様を害した者達の家の事、ケイラー様のお力も借りて調べて派閥関係にある方の弱みを横流ししたり、その家を憎んでいるところに不正ネタを流したりしてお互いに自爆させたりともしました。

黒いところはいっぱいでてきましたね。

さりげに送ってあげると、嬉々として皆様使ってくれました。
だから、同じものを国王様にもだしましたよ。

今ごろ彼らの家も大変なことになっているでしょう。今日と言う日に捜査が入っていることでしょう。

ユーファミア様を害したものは、邪魔な者はなくなりました。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

大きくなったら結婚しようと誓った幼馴染が幸せな家庭を築いていた

黒うさぎ
恋愛
「おおきくなったら、ぼくとけっこんしよう!」 幼い頃にした彼との約束。私は彼に相応しい強く、優しい女性になるために己を鍛え磨きぬいた。そして十六年たったある日。私は約束を果たそうと彼の家を訪れた。だが家の中から姿を現したのは、幼女とその母親らしき女性、そして優しく微笑む彼だった。 小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。

うちの王族が詰んでると思うので、婚約を解消するか、白い結婚。そうじゃなければ、愛人を認めてくれるかしら?

月白ヤトヒコ
恋愛
「婚約を解消するか、白い結婚。そうじゃなければ、愛人を認めてくれるかしら?」 わたしは、婚約者にそう切り出した。 「どうして、と聞いても?」 「……うちの王族って、詰んでると思うのよねぇ」 わたしは、重い口を開いた。 愛だけでは、どうにもならない問題があるの。お願いだから、わかってちょうだい。 設定はふわっと。

たのしい わたしの おそうしき

syarin
恋愛
ふわふわのシフォンと綺羅綺羅のビジュー。 彩りあざやかな花をたくさん。 髪は人生で一番のふわふわにして、綺羅綺羅の小さな髪飾りを沢山付けるの。 きっと、仄昏い水底で、月光浴びて天の川の様に見えるのだわ。 辛い日々が報われたと思った私は、挙式の直後に幸せの絶頂から地獄へと叩き落とされる。 けれど、こんな幸せを知ってしまってから元の辛い日々には戻れない。 だから、私は幸せの内に死ぬことを選んだ。 沢山の花と光る硝子珠を周囲に散らし、自由を満喫して幸せなお葬式を自ら執り行いながら……。 ーーーーーーーーーーーー 物語が始まらなかった物語。 ざまぁもハッピーエンドも無いです。 唐突に書きたくなって(*ノ▽ノ*) こーゆー話が山程あって、その内の幾つかに奇跡が起きて転生令嬢とか、主人公が逞しく乗り越えたり、とかするんだなぁ……と思うような話です(  ̄ー ̄) 19日13時に最終話です。 ホトラン48位((((;゜Д゜)))ありがとうございます*。・+(人*´∀`)+・。*

お姉さまは最愛の人と結ばれない。

りつ
恋愛
 ――なぜならわたしが奪うから。  正妻を追い出して伯爵家の後妻になったのがクロエの母である。愛人の娘という立場で生まれてきた自分。伯爵家の他の兄弟たちに疎まれ、毎日泣いていたクロエに手を差し伸べたのが姉のエリーヌである。彼女だけは他の人間と違ってクロエに優しくしてくれる。だからクロエは姉のために必死にいい子になろうと努力した。姉に婚約者ができた時も、心から上手くいくよう願った。けれど彼はクロエのことが好きだと言い出して――

完結 白皙の神聖巫女は私でしたので、さようなら。今更婚約したいとか知りません。

音爽(ネソウ)
恋愛
もっとも色白で魔力あるものが神聖の巫女であると言われている国があった。 アデリナはそんな理由から巫女候補に祀り上げらて王太子の婚約者として選ばれた。だが、より色白で魔力が高いと噂の女性が現れたことで「彼女こそが巫女に違いない」と王子は婚約をした。ところが神聖巫女を選ぶ儀式祈祷がされた時、白色に光輝いたのはアデリナであった……

お飾りな妻は何を思う

湖月もか
恋愛
リーリアには二歳歳上の婚約者がいる。 彼は突然父が連れてきた少年で、幼い頃から美しい人だったが歳を重ねるにつれてより美しさが際立つ顔つきに。 次第に婚約者へ惹かれていくリーリア。しかし彼にとっては世間体のための結婚だった。 そんなお飾り妻リーリアとその夫の話。

《完結》悪女と噂されたわたくしのざまぁ

ヴァンドール
恋愛
悪女と噂のわたくしとの結婚なら、どれほど軽んじても問題はないと思っていた旦那様。 ところが……。

彼の過ちと彼女の選択

浅海 景
恋愛
伯爵令嬢として育てられていたアンナだが、両親の死によって伯爵家を継いだ伯父家族に虐げられる日々を送っていた。義兄となったクロードはかつて優しい従兄だったが、アンナに対して冷淡な態度を取るようになる。 そんな中16歳の誕生日を迎えたアンナには縁談の話が持ち上がると、クロードは突然アンナとの婚約を宣言する。何を考えているか分からないクロードの言動に不安を募らせるアンナは、クロードのある一言をきっかけにパニックに陥りベランダから転落。 一方、トラックに衝突したはずの杏奈が目を覚ますと見知らぬ男性が傍にいた。同じ名前の少女と中身が入れ替わってしまったと悟る。正直に話せば追い出されるか病院行きだと考えた杏奈は記憶喪失の振りをするが……。

処理中です...