【完結】研究一筋令嬢の朝

彩華(あやはな)

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アルフリード

朝だよ

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 さて、そろそろ起きる時間かな?
 もう時期、12時間たつからね。
 隣で眠る。アイリ。可愛いな。
 暫くすると、長いまつ毛が震えゆっくりと瞼が開いた。
 まだ寝ぼけてる。起き上がったアイリに声をかける。

 「お風呂は向こうだよ」
 「ありがとうございます」
 
 わかってないよね。
 一人浴室に消えた。
 気づいてないよね。僕のこと。ふふっ。反応が楽しみだ。前見たく平手がくるかな?

 朝食を準備しておかないと。昨日のあれのせいで昼から何も食べてないだろうから。
 ゆっくりお風呂に入ってくれたらいいけど、早く出てきて欲しい。矛盾してるね。

 あっ、急ぎだした?
 冷静になって思い出したかな?
 次は静かに・・・、ああっ~。

 「アイリ、バスローブ着てから出ておいで。お腹空いたでしょ。朝ご飯あるよ。」

 バスローブしか置いてなかったな。わざとじゃないよ。
 楽な服に着替えさせたのもここを用意してくれたのも、マルクの奥さんと侍女たち。よくできた人物が揃ってる。
 アイリが入ってきた。
 うわぁ、バスローブ姿ヤバいね。
 理性理性。素数を数えるべきか?

 隣に座らせらせた。

「とって食わないよ、まだ」

 あっ、凍った?

「先にご飯食べよう」

 無言で食べる姿も可愛い。リスみたいだな。

 「契約書を見せていただけますか?」

 昼食が終わるなり切り出してきた。横に置いていた書類を差し出す。

 アイリの目が大きく見開いた。そして、僕の顔と書類を交互にみた。変な事は書いてないよ。僕の要望は盛り込んでみたけど。こどもは4人以上欲しいとか、1日10回のハグとか・・・。ダメ?

「あの~、室長。やはりわたしには荷が重いようなので、クーリングオフしてもよろしいでしょうか?」

 国王が承認したことにクーリングオフできるわけないよ。

 そっとアイリの頬に触った。初めてだな、アイリに直接触れるのは。
 固まったまま動かない。なぜだろう。

 「無理だよ。昨日付けで僕のお嫁さんになったんだよ。父上、国王陛下の印鑑も貰ってあるんだ。君は僕の妻で王太子妃になったんだよ」
 「ふぇっ?」

 変な声。ビックリした?だよね。アイリ、僕のこと王子って知らないもんね。ちらほらとマルクが口を滑らしてたことも、あったのに気づいてなかったもんね。

 「やっぱり気づいてなかったんだね。僕の名前はアルフリード。第一王子だよ。昨日、あの揉め事でロディクが廃嫡になったから、僕が王太子になったんだ。アイリが昨日サインしたのはこの契約書と婚姻届。つまりすでに、君は国王陛下も認めた僕の妻だってこと。逃さないよ」

 「室長・・・」
 「アル、だよ」
 「アル、様。計りました?」
 「何のことかな?ふふっ」

 計りましたよ。もちろん。君が欲しかったんだから。
 手に入れたかったんだ。
 誓約書もあるし、二徹はさせないであげるね。

 「好きだよ。アイリ。愛してる」

 金魚の口をパクパク。真っ赤な顔。嬉しくなっちゃうな。

 「フウフ、美味しいか、一緒に食べようか」

 されるがままのアイリ抱えてベッドに運んだ。

 本当の夫婦になろうね。
 幸せにするよ、アイリ。

 では、いただきます。





☆☆☆☆☆

次回からはマルクさん視点(9話)になります。
真面目な方で、なかなかはっちゃけてくれませんが、不幸な彼を見捨てないであげてください。最終話には、彼より不幸な方々の結末で終わります。
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