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一話、始まり
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なんで、この人がいるのよ!
これが私の最悪で最高となる出会いのはじまりでした。
◇◇◇◇◇
この日、1組のカップルが誕生した。
いつもより大変な依頼だった。
男のほうが鈍感も鈍感。しかも奥手。
何度も気づく機会を作ってもスルーする。
見てもくれない。
どれだけアピールしてるかわかってるの!?
彼女は何度泣いたか。
何度慰めたか。
いい加減にしなさいよ!
そう何度思ったか。
兎に角くっついたのだ。
お互い婚約者もいないし、身分も釣り合ってるから、問題なく婚約できるだろう。
自分ができるのはここまでだ。
物陰から観ながらほっと息をつきます。
私の名前はアメリア・ブロー。
『結び屋』をしている。
『結び屋』・・・つまり恋人、婚約を結ぶ手助けをしてるのだ。学園内限定で。勿論とある理由で、学園長認可の仕事。
とある理由とは・・・、貧乏だから。
お人好しの両親がまた借金をつくった。
お父様が学園長先生と友人で、この仕事を斡旋してくれた。
学園を辞めて働くと言ったら、お父様と学園長先生に固くとめられました。
まあ、この仕事は向いてるからいいんだけどね~。
終わったので、空いている部屋で着替えます。
今の私はベルと名乗る悪役系令嬢。
少し校則違反の服を直し、金色のウィッグと緑のカラーコンタクトをとる。
そして濃いめのメイクをとって、地味なアメリア・ブローに戻るのだ。
そこら辺にいる、茶髪に時たま金色にも見える濃いブラウンの瞳。目立つことのない容姿に。そして、分厚いメガネをかける。
目立たない私だからこそ、変装時が生きるのです。
誰もベルがアメリアだなんて思ってもいないません。
さて、仕事も終わったし、寮に帰ったら勉強と仕事の報告書を書けばいい。明日、学園長先生に報告書を出せばいいでしょう。
荷物をまとめてカバンに詰め込むと、部屋をでた。
一歩踏み出した所で壁にぶつかった。
否、壁でない、人だ。
それも男性の胸?
見上げると、そこにアンドリュー・エンリュリッヒ侯爵子息がたっていました。
なんで、この人がここにいるのよ!
学園内でも眉目秀麗、才徳兼備という言葉はこの人にしか当てはまらないとまでいわしめている御仁。
青みがかった長い黒髪を束ね、夜空の様な瞳は鮮やかに光っているのたから、魅力的です。
私にとったら雲の上のような人。
彼も私を見つ驚いた顔をした。
部屋を除くようにみる。
バレたかな?
いや、バレてない。
「ぶつかってすみません」
「いや、こちらこそ・・・」
声までいいなんて、罪だわ。
そりゃあ、女の子たちが騒ぐはず。
わたしには関係ない!
「他に誰かいなかったかな?」
「いえ、誰もいません。私、用事があるので失礼します」
逃げましょう。
スルリと避けて逃げました。
後ろで引き留める声がしますが、聞こえてません。
わたし逃げます。
これが私の最悪で最高となる出会いのはじまりでした。
◇◇◇◇◇
この日、1組のカップルが誕生した。
いつもより大変な依頼だった。
男のほうが鈍感も鈍感。しかも奥手。
何度も気づく機会を作ってもスルーする。
見てもくれない。
どれだけアピールしてるかわかってるの!?
彼女は何度泣いたか。
何度慰めたか。
いい加減にしなさいよ!
そう何度思ったか。
兎に角くっついたのだ。
お互い婚約者もいないし、身分も釣り合ってるから、問題なく婚約できるだろう。
自分ができるのはここまでだ。
物陰から観ながらほっと息をつきます。
私の名前はアメリア・ブロー。
『結び屋』をしている。
『結び屋』・・・つまり恋人、婚約を結ぶ手助けをしてるのだ。学園内限定で。勿論とある理由で、学園長認可の仕事。
とある理由とは・・・、貧乏だから。
お人好しの両親がまた借金をつくった。
お父様が学園長先生と友人で、この仕事を斡旋してくれた。
学園を辞めて働くと言ったら、お父様と学園長先生に固くとめられました。
まあ、この仕事は向いてるからいいんだけどね~。
終わったので、空いている部屋で着替えます。
今の私はベルと名乗る悪役系令嬢。
少し校則違反の服を直し、金色のウィッグと緑のカラーコンタクトをとる。
そして濃いめのメイクをとって、地味なアメリア・ブローに戻るのだ。
そこら辺にいる、茶髪に時たま金色にも見える濃いブラウンの瞳。目立つことのない容姿に。そして、分厚いメガネをかける。
目立たない私だからこそ、変装時が生きるのです。
誰もベルがアメリアだなんて思ってもいないません。
さて、仕事も終わったし、寮に帰ったら勉強と仕事の報告書を書けばいい。明日、学園長先生に報告書を出せばいいでしょう。
荷物をまとめてカバンに詰め込むと、部屋をでた。
一歩踏み出した所で壁にぶつかった。
否、壁でない、人だ。
それも男性の胸?
見上げると、そこにアンドリュー・エンリュリッヒ侯爵子息がたっていました。
なんで、この人がここにいるのよ!
学園内でも眉目秀麗、才徳兼備という言葉はこの人にしか当てはまらないとまでいわしめている御仁。
青みがかった長い黒髪を束ね、夜空の様な瞳は鮮やかに光っているのたから、魅力的です。
私にとったら雲の上のような人。
彼も私を見つ驚いた顔をした。
部屋を除くようにみる。
バレたかな?
いや、バレてない。
「ぶつかってすみません」
「いや、こちらこそ・・・」
声までいいなんて、罪だわ。
そりゃあ、女の子たちが騒ぐはず。
わたしには関係ない!
「他に誰かいなかったかな?」
「いえ、誰もいません。私、用事があるので失礼します」
逃げましょう。
スルリと避けて逃げました。
後ろで引き留める声がしますが、聞こえてません。
わたし逃げます。
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