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三話、依頼人
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次の休みの日、依頼主に会いに行きます。
その為に変装。
化粧は得意。
領地は貧しく、特産品も今は特にないところだが、ひとつだけいいことがあった。
年に一度一ヶ月け、劇団がくるのだ。
幼い頃から入り浸っていた。劇団のお姉さんから化粧を教わり演技を教わった。
おばあさん、お姉さん、娼婦、男の子、何にでもなれる夢のような世界。
マナー嫌いだったのに、劇団のお姉さんからしこまれた。マナー次第で人は変われると。
指使い表情だけで男にも女にもなれると。
必死に頑張った。
だからこそ今の私がある。
それに、あの子のためにも頑張ると決めたから。大事な友達のために・・・。
前を向くって決めたから。
今日は薄めに化粧、代わりにアイシャドウを青くし、青のカラコン、銀色のウィッグを被る。衣装もおとなしい色のワンピース。
赤い口紅をつける。
大人らしい変装で町にでかけます。
指定した喫茶店に入りラムと名前を告げて席に着く。
しばらくすると、一人の女の子が入ってきた。店員に声をかけると、わたしの前の椅子に案内されて来た。
ここの喫茶店のオーナーも学園長先生の知り合いらしく、融通を通してくれるから、仕事がしやすい。
女の子は席につき紅茶を頼んだ。
金色の髪に少しつり目の青い目。高飛車なかんじもする。
どこかで見たことある。
「どういったお悩みかしら。名前と依頼内容を教えてくれる?」
高めの声音。
ラムの声。
「名前言わなきゃダメなの?」
「ええ」
「ちっ、カロン。カロン・エスタキューよ」
舌打ち?
カロン・・・、2年の問題女子だ。
要注意案件かな?
「どういった結びがほしいの?」
「レックス様の婚約したいの」
「レックス?レックス・グランダー侯爵子息様、ですか?」
疑問形になってしまいました。
やはり厄介な感じしかしません。
「そうよ。そのレックス様よ」
「失礼ながら、レックス様にはマロン様っと言うご婚約者様がいらっしゃいますが」
「そうよ、それがなに?私、レックス様には恋したの。だから、婚約したいの」
アウト案件決定。
このタイプの人間はひつこいし、逆恨みし やすいから気をつけないと。
「お二人の関係は良好とお聞きしております。今、カロン様が入るのは得策ではないかと」
「はあ?あんた、結び屋でしょ。なら、依頼主の頼みを聞きなさいよ」
「申し訳ございません。結び屋のご説明がまだでございました。依頼がありましても必ず受けるわけではありません」
「何ですって!」
怒るよね~。
こういうのが一番苦手だわ~。
「依頼を聞き、下調べをしてから、依頼を受けるかを決めます。結び屋ですので、人を不幸にしてまで結びつけたい訳ではないのです」
「詐欺じゃないの」
「詐欺ではありません。なぜなら、依頼をお引き受けしてからの代金支払いですので。人によってはお話だけで満足される方もいます」
お金にならないのよね~。
話して勇気もらったわ~って、突撃する人も多いのよね。
「じゃあ、私のは引き受けられないとでもいうの?」
「きちんと調べない事にはなんともいえませんが、今の段階でレックス様とマロン様の関係は良好ですので、カロン様のご依頼は難しいと存知あげます」
「もういいわ、話にならない」
そう叫んで出て行かれました。
お金払わずに行った!
くそっ、代金こっち持ちか!!
最悪だ。
疲れた。
はぁ、とため息をついて、紅茶を飲む。
カタッ
へっ?!
なぜか目の前にアンドリュー・エンリュリッヒ様が座っていました。
なんでぇ?
その為に変装。
化粧は得意。
領地は貧しく、特産品も今は特にないところだが、ひとつだけいいことがあった。
年に一度一ヶ月け、劇団がくるのだ。
幼い頃から入り浸っていた。劇団のお姉さんから化粧を教わり演技を教わった。
おばあさん、お姉さん、娼婦、男の子、何にでもなれる夢のような世界。
マナー嫌いだったのに、劇団のお姉さんからしこまれた。マナー次第で人は変われると。
指使い表情だけで男にも女にもなれると。
必死に頑張った。
だからこそ今の私がある。
それに、あの子のためにも頑張ると決めたから。大事な友達のために・・・。
前を向くって決めたから。
今日は薄めに化粧、代わりにアイシャドウを青くし、青のカラコン、銀色のウィッグを被る。衣装もおとなしい色のワンピース。
赤い口紅をつける。
大人らしい変装で町にでかけます。
指定した喫茶店に入りラムと名前を告げて席に着く。
しばらくすると、一人の女の子が入ってきた。店員に声をかけると、わたしの前の椅子に案内されて来た。
ここの喫茶店のオーナーも学園長先生の知り合いらしく、融通を通してくれるから、仕事がしやすい。
女の子は席につき紅茶を頼んだ。
金色の髪に少しつり目の青い目。高飛車なかんじもする。
どこかで見たことある。
「どういったお悩みかしら。名前と依頼内容を教えてくれる?」
高めの声音。
ラムの声。
「名前言わなきゃダメなの?」
「ええ」
「ちっ、カロン。カロン・エスタキューよ」
舌打ち?
カロン・・・、2年の問題女子だ。
要注意案件かな?
「どういった結びがほしいの?」
「レックス様の婚約したいの」
「レックス?レックス・グランダー侯爵子息様、ですか?」
疑問形になってしまいました。
やはり厄介な感じしかしません。
「そうよ。そのレックス様よ」
「失礼ながら、レックス様にはマロン様っと言うご婚約者様がいらっしゃいますが」
「そうよ、それがなに?私、レックス様には恋したの。だから、婚約したいの」
アウト案件決定。
このタイプの人間はひつこいし、逆恨みし やすいから気をつけないと。
「お二人の関係は良好とお聞きしております。今、カロン様が入るのは得策ではないかと」
「はあ?あんた、結び屋でしょ。なら、依頼主の頼みを聞きなさいよ」
「申し訳ございません。結び屋のご説明がまだでございました。依頼がありましても必ず受けるわけではありません」
「何ですって!」
怒るよね~。
こういうのが一番苦手だわ~。
「依頼を聞き、下調べをしてから、依頼を受けるかを決めます。結び屋ですので、人を不幸にしてまで結びつけたい訳ではないのです」
「詐欺じゃないの」
「詐欺ではありません。なぜなら、依頼をお引き受けしてからの代金支払いですので。人によってはお話だけで満足される方もいます」
お金にならないのよね~。
話して勇気もらったわ~って、突撃する人も多いのよね。
「じゃあ、私のは引き受けられないとでもいうの?」
「きちんと調べない事にはなんともいえませんが、今の段階でレックス様とマロン様の関係は良好ですので、カロン様のご依頼は難しいと存知あげます」
「もういいわ、話にならない」
そう叫んで出て行かれました。
お金払わずに行った!
くそっ、代金こっち持ちか!!
最悪だ。
疲れた。
はぁ、とため息をついて、紅茶を飲む。
カタッ
へっ?!
なぜか目の前にアンドリュー・エンリュリッヒ様が座っていました。
なんでぇ?
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