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十話、お仕事終わりと始まり
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あれから二週間立ちました。
無事にアリス様の婚約解消は破棄と言う形で終わりました。
クロードの不貞資料や以前の録画映像、エンリュリッヒ様とレイン様が聞いてきた女性方の情報と共に渡し、アリス様はクロード様と両方のご両親の前で暴露。
あまりのひどさにアリス様のお父上様は切れたとか。
クロード様は泣いて縋ったらしいですが・・・無理ですよね~。
ご両親にも見捨てられたそうですし。
だって、テストも不正していたんですもの。
あたりまえです。
ちなみにレイン様は、婚約破棄を聞きつけた体で、即訪ねにいき、アリス様とそのご両親に猛アピールしました。
自分がアリス様の婿に入ると、そのために家督を弟君に譲ったと・・・、アリス様への愛を全身全霊で語り、お二人は最速でめでたく婚約されました。
不貞じゃありませんよ。
そう勘繰られないようにしましたよ。
レイン様がアリス様に横恋慕しているのはみな様ご存じでしたし、アリス様はレイン様に塩態度で接してらしたし。
お二人がしばらく会わないようにもさせて、ましたもの。
後は『結び屋』が関わっているとわかれば変な事にはならない。
みな様ありがとうございます。
信用度、ありありです。
お二人には感謝のお言葉をいただきました。
いいお仕事でした。
もちろんお代金は頂きましたよ。
学園に「寄付」と言う形で。
お値段は・・・安いですけどね。
カゼボでゆっくりワインについての読書です。
と言っても、次の仕事が始まってますので、少しばかりのお休みです。
のんびりしていると、エンリュリッヒ様がやって来られました。
・・・忘れて、ました・・・。
顔を見て思い出しました。
忘れていたかった。
「僕が使えるのわかってくれたよね。僕の依頼引き受けてくれるよね」
そうでした。
この傍迷惑イケメンのことがありました。
くそっ。
使えなかったらケチョンケチョンにできたのに。
顔が良ければ何でもできるのか?
頭が良ければ、全て許されるとでも思ってるのか?
ぐっ。
言えない。
相手は侯爵様です。
「・・・、わかりました。お引き受けしましょう。ですがどこまでできるかはわかりませんよ。あと、初恋の方の情報をいただけますか?期間を決めて頂きたいので情報共有させていただきたいです」
使えるものは使いましょう。
割り切ります。
自分の利を取りましょう。
「あぁ・・・、期間は・・・わからない・・・」
はあぁぁぁ?
困ったように言われても絆されませんよ。
こんなイケメンに付き纏われたら、仕事ができないじゃない。
こっちは生活がかかってんの。
学費の積立があるの。
ふざけんな。
「どういう、こと、ですぅ?」
口の端がヒクヒクします。
エンリュリッヒ様は言いにくそうです。
吐け。
とっとと、吐けや、イケメン。
「相手が、まだ、その・・・確定というか、まぁ、兎も角・・・、すぐに告白までいけないんだ」
なんじゃそりゃぁ~。
ふざけんなって。
とっとと告れよ、ヘタレ。
イケメンは、メンタル弱いのか?ヘタレ野郎。
「追々・・・、そう言うことだから、よろしく頼む」
くっ、引き受けると言った手前、拒否はできないか・・・。
こうして、わたしは変な、厄介な依頼を一つ頼まれたのだった。
◇◇◇◇◇
新たな依頼の前に
閑話が一つはいります。
アンドリューくんの気持ちをお聞きください。
無事にアリス様の婚約解消は破棄と言う形で終わりました。
クロードの不貞資料や以前の録画映像、エンリュリッヒ様とレイン様が聞いてきた女性方の情報と共に渡し、アリス様はクロード様と両方のご両親の前で暴露。
あまりのひどさにアリス様のお父上様は切れたとか。
クロード様は泣いて縋ったらしいですが・・・無理ですよね~。
ご両親にも見捨てられたそうですし。
だって、テストも不正していたんですもの。
あたりまえです。
ちなみにレイン様は、婚約破棄を聞きつけた体で、即訪ねにいき、アリス様とそのご両親に猛アピールしました。
自分がアリス様の婿に入ると、そのために家督を弟君に譲ったと・・・、アリス様への愛を全身全霊で語り、お二人は最速でめでたく婚約されました。
不貞じゃありませんよ。
そう勘繰られないようにしましたよ。
レイン様がアリス様に横恋慕しているのはみな様ご存じでしたし、アリス様はレイン様に塩態度で接してらしたし。
お二人がしばらく会わないようにもさせて、ましたもの。
後は『結び屋』が関わっているとわかれば変な事にはならない。
みな様ありがとうございます。
信用度、ありありです。
お二人には感謝のお言葉をいただきました。
いいお仕事でした。
もちろんお代金は頂きましたよ。
学園に「寄付」と言う形で。
お値段は・・・安いですけどね。
カゼボでゆっくりワインについての読書です。
と言っても、次の仕事が始まってますので、少しばかりのお休みです。
のんびりしていると、エンリュリッヒ様がやって来られました。
・・・忘れて、ました・・・。
顔を見て思い出しました。
忘れていたかった。
「僕が使えるのわかってくれたよね。僕の依頼引き受けてくれるよね」
そうでした。
この傍迷惑イケメンのことがありました。
くそっ。
使えなかったらケチョンケチョンにできたのに。
顔が良ければ何でもできるのか?
頭が良ければ、全て許されるとでも思ってるのか?
ぐっ。
言えない。
相手は侯爵様です。
「・・・、わかりました。お引き受けしましょう。ですがどこまでできるかはわかりませんよ。あと、初恋の方の情報をいただけますか?期間を決めて頂きたいので情報共有させていただきたいです」
使えるものは使いましょう。
割り切ります。
自分の利を取りましょう。
「あぁ・・・、期間は・・・わからない・・・」
はあぁぁぁ?
困ったように言われても絆されませんよ。
こんなイケメンに付き纏われたら、仕事ができないじゃない。
こっちは生活がかかってんの。
学費の積立があるの。
ふざけんな。
「どういう、こと、ですぅ?」
口の端がヒクヒクします。
エンリュリッヒ様は言いにくそうです。
吐け。
とっとと、吐けや、イケメン。
「相手が、まだ、その・・・確定というか、まぁ、兎も角・・・、すぐに告白までいけないんだ」
なんじゃそりゃぁ~。
ふざけんなって。
とっとと告れよ、ヘタレ。
イケメンは、メンタル弱いのか?ヘタレ野郎。
「追々・・・、そう言うことだから、よろしく頼む」
くっ、引き受けると言った手前、拒否はできないか・・・。
こうして、わたしは変な、厄介な依頼を一つ頼まれたのだった。
◇◇◇◇◇
新たな依頼の前に
閑話が一つはいります。
アンドリューくんの気持ちをお聞きください。
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