【完結】結び屋 アメリア・ブロー〜他人の幸せを結んでいますが、自分の幸せの相手には気付きません〜

彩華(あやはな)

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十七話、テストが終わり2

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 エンリュリッヒ様とデート。

 デートって何するのでしょうか?

   ・・・みなさん、なにしてた?

 そこから始まりました。
 自分のデートなど初めてです?
 どんな格好を・・・?
 クローゼットを見ます。
 うん、変装衣装しかない。
 コレを着るなら変装を・・・。

    じゃない!

 アメリアとしてのデート・・・だよね・・・。
服・・・、ないじゃん!!

    はははっ・・・

 仕方ないから、いつも着る、唯一のアメリア衣装です。
 飾り気のない、いたって普通の。
 ツギハギがないだけいっか。

 で、有名ところのカフェって・・・。

     場違いだよね・・・。

 イケメンのお茶姿、違和感無いなぁ・・・。

「テストはどうだった?」
「普通ですよ。エンリュリッヒ様は?」
「アンドリュー」

 シワッ
 眉間に皺ができたじゃない。

「恋人同士だろ?」

 確かに言いましたね。

「善処します。それで、いかがでしたか?」
「勿論、大丈夫だよ」
「そうですか」
「・・・他に何かないの?」
「何があると?」
「・・・」

 黙られた。

 何を聞けと言うのか?

「あっ・・・」
「何?」
「あれから、ケンロット様は?」
「・・・」
「どうしました?」
「仕事人間だね」
「お金のためですから。でっ?」
「守銭奴。ケンロット殿ね。アレから、ポニー嬢に告白して、婚約する事に決まったよ」

 そうか。
 良かった。

 じゃあ、最後の仕事かな。

「初めからケンロット殿とポニー嬢を結び付ける気、だったの?」
「・・・、はい」

 ここまで来て、ダンマリはダメよね。
 チョコレートケーキを口に放り込む。

   甘くて美味しいなぁ。

「なぜ、ミッシェル嬢は、そんな依頼を?」
「そこは、もう少しお待ちください。模擬夜会で、最後の仕事になります」
「模擬夜会で?」
「はい、ミッシェル様とポニー様の誤解を解く、それが最後の仕事です」

 それが重要なのだ。
 ミッシェル様の気持ちを考えてさしあげないと。

「そういえば、ケンロット殿とポニー嬢を調べてるとマロン嬢の事で気になる事が」
「なんです?」
「マロン嬢への嫌がらせが激しくなっているようだ」

 んっ?
 マロン様・・・。
 そう言えば、以前聞き耳を立てる時も話にでてたわね。

「犯人は分かってますか?」
「いや、巧妙に隠されているみたいだね。
毎回犯人が違うみたいらしい」
「外見判断ですか?」
「らしいね。レックスも頭を悩まして、マロン嬢にべったりだ」


 レックス・・・呼び捨て?

「ご友人ですか?」
「あぁ、父関係で知り合って以来、仲良くさせてもらってるけど」
「では、もう少し情報をもらって来てください」
「いいけど、何かあるのか?」
「もしかすると・・・」

 嫌な予感がします。
 杞憂であって欲しいですが・・・、こういう時の感ほど、当たってしまうのよね・・・。

「じゃあ、その代わりに模擬夜会は一緒にでようね」

 ほえ?
 なぜそうなるの?

 前回といい・・・、
 いつの間に依頼の報酬を取られるようになったのでしょうか?

「僕の依頼忘れてないよね?」

 風避け・・・、依頼だから仕方ない?

 あれ?拒否出来ないようにされてる?

   やっぱり、おかしい?

     丸めこまれてる?


 本日のお茶会、・・・終わりです。






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