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4年。
国民のために尽くした。
必死だった。
でも4年たって、わたしの身体に異変が現れた。
手が震える。
寝ることができない。
息苦しいー。
泣きたい、逃げたい。
わたしはなぜ、ここにいるのか?
愛しいもの。
手の届かない。
苦しい。
彼のわたしを見る目が一番辛かった。
病につく。
身体が言うことを聞かず、動かない。
暗いベッドの上。
わたしはどうすればよいのだろう。
久しぶりにラックがやって来て、わたしに言った。
「女王陛下・・・。逃げましょう。どこか遠いから所へ・・・」
欲しかった言葉。
全てを捨てたい。
全てがわたしには価値のないもの。
以前とは違う。
もう・・・いいよね。
幸せを求めたい・・・。
「ラック・・・。名前を、よんで・・・」
「エルザ・・・」
やっと、やっと、呼んでくれた・・・。
*****
一年後、女王は病で死に、女王の甥が即位した。
静かな片田舎。
わたしは彼が王都から帰ってくるのを待っていた。
「奥様、旦那様が戻られました」
わたしは急いで玄関に行く。
「走るな!」
帰ってきた旦那様は、慌てて近寄ってくると抱きしめてくれた。
「危ないだろう!」
わたしのお腹の中には彼の子供がいた。
彼は膨らんだお腹を愛おしそうになぜた。
「汗を流してくる。帰ってくるまで、大人しく座っているんだ」
彼はわたしの額に口づけを落とした。
「王都はどうでした?」
彼の膝に乗っている。
重いというのに、譲れないという。
「変わりなかった。治安もいいし、新王も頑張っているようだったよ」
わたしの頬を優しく触る。
「彼が言っていた。心配するなと。元気な赤ちゃんを産んで欲しいと」
「そう・・・」
わたしは嬉しかった。
あの日、わたしは全てを捨てる決意をした。
地位も名誉も。
ただ、彼のそばにいたかったから。
彼も同じだった。
一番まともに育っていた、姉の子供の一人に目をつけ、付け焼き刃のように全てをたたきこんだ。宰相をも巻き込み、自分の自由のために働いた。
わたしは平民でも構わなかった。
でも、宰相たちが彼の地位の確保の為、平民に落ちることを止められ、母の男爵家に養女に入った。
わたしは夜会にはでない。
彼が人目に晒したくないほど、妻を溺愛していると、王都では噂されているらしい。
現に、溺愛されている。
願っていた。
小さい頃から願っていた。
あの日、見た夜空の流星。
あなたの幸せを願った。
わたしの願いは叶い。
あなたの願いも叶った。
一つの幸せを願ったわたしは、将来愚か者と言われるかもしれない。
でも、わたしは断言する。
これが、わたしの生き方なのだと・・・。
ーおわりー
◇◇◇◇◇
いつもながらの(ショート)突発的ですが、真っ直ぐ女性好きです。
書いて満足ですが、もっと違う女性も書ければと思います。
違うバージョンの、「それがわたしの生き方」を書いては見たいので、その時はよろしくお願いします。
『結び屋~アメリア・ブロー・・・』もごらんください。
彩華
国民のために尽くした。
必死だった。
でも4年たって、わたしの身体に異変が現れた。
手が震える。
寝ることができない。
息苦しいー。
泣きたい、逃げたい。
わたしはなぜ、ここにいるのか?
愛しいもの。
手の届かない。
苦しい。
彼のわたしを見る目が一番辛かった。
病につく。
身体が言うことを聞かず、動かない。
暗いベッドの上。
わたしはどうすればよいのだろう。
久しぶりにラックがやって来て、わたしに言った。
「女王陛下・・・。逃げましょう。どこか遠いから所へ・・・」
欲しかった言葉。
全てを捨てたい。
全てがわたしには価値のないもの。
以前とは違う。
もう・・・いいよね。
幸せを求めたい・・・。
「ラック・・・。名前を、よんで・・・」
「エルザ・・・」
やっと、やっと、呼んでくれた・・・。
*****
一年後、女王は病で死に、女王の甥が即位した。
静かな片田舎。
わたしは彼が王都から帰ってくるのを待っていた。
「奥様、旦那様が戻られました」
わたしは急いで玄関に行く。
「走るな!」
帰ってきた旦那様は、慌てて近寄ってくると抱きしめてくれた。
「危ないだろう!」
わたしのお腹の中には彼の子供がいた。
彼は膨らんだお腹を愛おしそうになぜた。
「汗を流してくる。帰ってくるまで、大人しく座っているんだ」
彼はわたしの額に口づけを落とした。
「王都はどうでした?」
彼の膝に乗っている。
重いというのに、譲れないという。
「変わりなかった。治安もいいし、新王も頑張っているようだったよ」
わたしの頬を優しく触る。
「彼が言っていた。心配するなと。元気な赤ちゃんを産んで欲しいと」
「そう・・・」
わたしは嬉しかった。
あの日、わたしは全てを捨てる決意をした。
地位も名誉も。
ただ、彼のそばにいたかったから。
彼も同じだった。
一番まともに育っていた、姉の子供の一人に目をつけ、付け焼き刃のように全てをたたきこんだ。宰相をも巻き込み、自分の自由のために働いた。
わたしは平民でも構わなかった。
でも、宰相たちが彼の地位の確保の為、平民に落ちることを止められ、母の男爵家に養女に入った。
わたしは夜会にはでない。
彼が人目に晒したくないほど、妻を溺愛していると、王都では噂されているらしい。
現に、溺愛されている。
願っていた。
小さい頃から願っていた。
あの日、見た夜空の流星。
あなたの幸せを願った。
わたしの願いは叶い。
あなたの願いも叶った。
一つの幸せを願ったわたしは、将来愚か者と言われるかもしれない。
でも、わたしは断言する。
これが、わたしの生き方なのだと・・・。
ーおわりー
◇◇◇◇◇
いつもながらの(ショート)突発的ですが、真っ直ぐ女性好きです。
書いて満足ですが、もっと違う女性も書ければと思います。
違うバージョンの、「それがわたしの生き方」を書いては見たいので、その時はよろしくお願いします。
『結び屋~アメリア・ブロー・・・』もごらんください。
彩華
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