悠久の Madrugada〈マドゥルガダ〉 -蒼い闇- 《本編完結》「後日譚」連載開始しました

桜楽-sakura-

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La Madrugada 2 〔吐精〕# R18

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 弟は肛門アヌスの洗浄が終えられた後、頭上に留められていた手枷てかせがフックから降ろされ、腕を下ろすことがゆるされた。

 首と手にはめめられていた革のかせも外されてから、頭の先から爪先まで上等な石鹸シャボンで洗われた。

 軽く水滴をぬぐわれ、次に獄吏ごくりは、肩上の長さで切り落とされ不揃ふぞろいになっていた髪をすくい、小刀ナイフいでいく。弟の美しい金の髪は短かくベリーショートに整えてられていった。

 少しずつ髪が削がれていくかすかな音。

 ハルキの民は、下層民でも結べぬ長さの髪の者はいないーー長く伸ばされた髪が貴族のあかしであるなら、短いベリーショートの髪は、奴隷の証だった。


 整髪せいはつが終わると、浴場に備えつけられた台を指し示され、弟はそこに横たわった。

 それからまるで寵姫ちょうきの様に全身、裏表隅々すみずみまで、ハーブ水を掛けられ、香油で様々な施術せじゅつほどこされた。

 時間をかけて全ての施術が終わると、柔らかい更紗さらさで身体に残った水気すいき丁寧ていねいぐわれた。そして弟を台に腰かけさせ獄吏は足元にひざまずいた。

 カツ…ン、カツ…ンと金属音がひびき、それから片方ずつ手首を取られ、更に2回、同じ音が響く。

 それは、レリーフがほどこされた、それだけ見れば豪奢ごうしゃな金のバングルだった。
 精巧せいこうな……精密な造りで、一度められてしまうと、継ぎ目つぎめは分からない。

 そしてそのバングルには、それぞれ 20cmセテほどの長さの鎖が下がっており、その鎖の先は、見た目では分からない特殊なナスカンハズィールが装着されていた。

 兄がそうしようと思えば、それはいつでもかせに変わる。

「リシェ」

 弟が顔を上げると、いつの間にか兄が前に立ち、獄吏からトレーで捧げられた、金と白金プラチナゆるからみ合うチョーカーを受け取り、弟にそれをはめた。

 バングルよりは細いそれは、それでもやはり金属がはまる音をひびかせ、弟の首におさまった。

「短い髪も、似合う」

 兄は微笑んで、弟の腕を取って立ち上がらせた。
 そしてそっと抱き寄せた、その時、

「ーーっ!」

 両の手のひらを重ねて、弟は兄の口づけをさえぎった。

「リシェ?」
 兄はすっと眼を細め、とがめるように弟を見つめた。

「……汚い、から」

「何故?」

「…………」

「言いなさい、リシェ」

ねや教育で……掛けられた」

 兄は弟を横抱きにすくい上げると、部屋を横切り足早に寝室へと歩むと、寝台に弟を放り投げた。

 兄は弟が身体を起こすのをゆるさず、寝台のはしに腰掛け、おおかぶさり、厳しい声で問う。

「いつ、誰に?」

「…………」

「リシェ!」

 兄の視線から逃げなから、弟は答えた。

「もう分からない……記憶に留めない様に……覚えていない振りをしていたら、本当に忘れて……。11歳の、初陣ういじん、前」

 どんないくさにも絶対はない。捕虜ほりょとなった場合の作法も、覚悟もる。
 そのゆえに男に抱かれるためのねや教育がほどこされるときもある。だが、弟の場合は、

 ーー下衆げすが…………!!ーー

 権力ちからを持たない王子こどもをただなぶりたかっただけだろうことは知れる。
 天使を地に堕とすに、快感を得る者ならば。弟はさぞ、その者らの劣情れつじょうを誘っただろうーー羽を折られた天使は。

「最後まで?」

 弟は首を振る。

「何人かで牽制けんせいし合っていたせいなのか、もう分からないけれど。最後までしようとした者はいなかった……と思う。最初から、ただなぶって一時いっとき楽しめれば良かったのかもしれない。しばらくした後には、爺の知るところになって……それで終わった、でも」

 ーー何度も、何人にも、掛けられたから。

 それ以上は何も聞かず、兄は着ていた服を脱ぎ捨て寝台に上がった。

 いまだ少年期を脱していない弟と比べ、均整きんせいのとれた大人の肢体したい

 兄は弟の身を起こさせ、対面座位に抱き寄せる。

「は……ぅ!」

 兄は無言のまま、自身と弟の男根ペニスを合わせて握り、しごいた。

「あ……や…………兄さま!」
「黙って、リシェ」

 男根ペニスを立たせるためだけに扱き上げると、兄は手を止めた。

 弟を降ろして距離きょりを取り、ヘッドボードに背を預けると、勃起ぼっきした男根ペニスを見せて言った

「兄さまのをくわえて、しゃぶりなさい、リシェ」

 ひるんだ表情かおで、身をすくませる弟を、兄は許さない。

「来なさい」

 おず……と躙り寄にじりよる弟に、兄は再度命じる。

上手じょうずに、とは求めない。ーーくわえて、音を立ててしゃぶれ、リシェ」

 弟は一瞬、泣きそうな表情かおで兄を見上げてから、兄の男根ペニス先端せんたんにひとつ、口づけを落とした。
 
 ちゅく……

 先端を口に含み吸い上げる。確かめる様に何度も。

 ピチャっ…………

 気がつくと、弟は兄の男根単語ペニスを大きく咥えくわえて、しゃぶっていた。

 ちゃぷ、……ちゃぷ…………

 しばらく弟の好きに男根ペニスをしゃぶらせていた兄が言った。

「少し、乱暴らんぼうにするよ」

  弟の後頭部に手を添えて、強制的に強く前後させ、喉奥まで突いた。

「きつくても歯は立てるな。口をすぼめて、単語男根をペニスしごけ」

 何度めか、喉奥を責められ苦しさから逃れ様とする弟を兄は止めず、男根単語ペニスが吐き出された。その時、

「ーーっ!」

 どぴゅっ! !

 ピシャっ、ピシャッと弟の顔に兄の男根から放たれた精が飛び散った。
 すると、兄は弟を押し倒して膝立ちになると、弟の顔の上で男根ペニスつかんで振り、最後の一滴まで弟の顔に落とした。

 兄は、自らの精にまみれた手で弟の短くなった髪を梳きあげ、それから弟の顔に飛び散った精を塗り広げていく。そして弟の唇をゆっくりとなぞった。

 そして表情かおを緩めて、言った。


「ほら……兄さまの精で汚されてーーそして、綺麗になった」


「兄……さま…………」

 弟の唇が戦慄わななく。

 兄は弟を起こし抱き締めると、優しく命じた。

「泣きなさい、リシェ」

 兄に抱き締められながら、声を上げて弟は泣いた。
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