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エピソード1 不思議な図書館
しおりを挟むきみは 『 きみいろ図書館』を知ってるかな?
しってるよ!
きみいろって……たまごのなかの……まるいちいさい……きいろ!
さっすが!そうたくん。
そうたくんって?
さっき、児童館に来ていた4歳の男の子のことさ。
それを聞いた時、僕はイガグリ頭をなでて、
『ピンポ~ン』
そうたくんを、何度も【ひこうきブンブン】してあげた。
僕?
僕は児童館で働く大学生の秦野康司(はたのこうじ)。
おっと、話を戻そう。
『きみ』は卵の『きみ』もあるけど、
今日の話の『きみ』は、
『きみとぼく』の『きみ』のことさ。
僕の話を聞いてくれている『君』。
君には『いろ』があるんだ。
きみだけのいろ。
それが、『きみいろ』。
そんな『君』のいろに染まった図書館のことを
『きみいろ図書館』って言うんだ。
その『きみいろ図書館』が、どこかにあるとしたら、
行ってみたいと思わないかい?
僕は子供のころ、行ったことがある。
たった一度だけ。
これから、君にとって、ちょっとだけためになる話をするね。
ためになるって?
いっぱい遊べてワクワクするってことさ。
じゃあ、話すよ。
それは、親戚のケイスケおじさんから聞いたのがはじまりだった。
あれは4歳の秋のこと。
夜、大雨が降って、1日に70回も雷が鳴ったんだ。
そんな日に、しんせきのケイスケおじさんが、僕の家にやってきた。
ずぶぬれだったから、お風呂にはいって、夕飯をいっしょに食べた。
その後、お父さんと何かのむずかしい話をしているうちに遅くなって、
僕の家に泊まることになった。
ぼくがベッドで寝ていたら、おじさんが枕もとにきて、
耳もとで、ささやいた。
『こうじ、起きろ。思いだしたんだ』
ぼくは、目をこすりながら、おじさんに聞いた。
『なにをおもいだしたの?』
『きみいろ図書館さ!』
おじさんは、笑いながら肩をふるわせていた。
『だいじょうぶ?』
『ああ、大丈夫さ、起こしてしまってごめんな』
『いいこと教えてやろう。5歳の誕生日にだけおとずれることのできる不思議な図書館があるんだ』
『ふしぎなとしょかん?どうやっていくの?でんしゃ?バス?』
『目を閉じて、数をかぞえるだけで行けるんだ』
『うわぁ、すごい!』
〈続く〉
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