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エピソード5 すいこむぞう
しおりを挟むお昼になると、園庭で、
子供たちはお父さんとお母さんと一緒に、お弁当を食べました。
ガネーシャ君は、園長先生と一緒に、
園長先生の手作り弁当を広げて食べました。
唐揚げにウインナー、プチトマトにポテトサラダ、
後で聞いてみると、お弁当作るのに徹夜をして、
園長先生は寝てなかったそうです。
ちょうど、みんながお弁当を食べ終わった頃でした。
空が暗くなり、雨がポツポツと振ってきました。
みんないっせいに濡れないように教室に入りました。
ガネーシャ君だけ、園庭の真ん中で、雨に濡れながら、
空を見上げていました。
先生たちが、声をかけましたが、耳に入らないようです。
みんな、予感していたんだと思います。これから起こる何かを。……
園長先生が、ガネーシャ君を迎えに行こうとしたその時でした。
ピカリとイナズマが光って、カミナリがガネーシャ君に落ちました。
ゴロゴロゴロ。
ガネーシャ君は、いたって平気なようです。
空を見上げて、鼻をしゅりと振り上げました。
「パォーン!」
ガネーシャ君の鳴き声が聞こえたその時でした。
誰もが目を疑ったことでしょう。
ものすごい勢いで、空の雲がガネーシャ君の鼻に、
吸い込まれていったのです。
ゴーッと、うなるような風の音がしました。
ほんの数分のことでした。
なだれ落ちていく雲がなくなると、
あとには青空が広がり、お日さまが顔をだしました。
午後の運動会は、予定通り行われることになり、
みんな喜びました。
この日からガネーシャ君は、
ますますお友達に【すいこむぞう~】とあだ名で呼ばれるようになりました。
そしてこの日に、ガネーシャ君を追いかけるグループ
【イジメン隊】が誕生したようなのです。
またこの話、今度の時にでも。……
最後まで私のお話にお付き合い頂き、
ありがとうございます。
〈いつき幼稚園、たんぽぽ組担任高坂裕子〉
〈完〉
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