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はじまりのお話し
しおりを挟む《序》
ラップランドの小さな村で暮らすサンタクロースのもとに、一通の手紙が届きました。
サンタクロースは、あかあかと燃える暖炉の前のソファーに腰を下ろすと、パイプをふかしながら、さっそく手紙を読み始めました。
『さんたさんへ。まみのうちにおそらからくるときは、でんしんばしらにぶつからないようにきをつけてね。まみはアンパンマンのゆうきがほしいです』
サンタクロースは、思わずパイプを口から落としました。
『あっちっち』
ひざの上が火事にならないうちにと、サンタクロースは、いそいでズボンの上でくすぶっている火の粉をはらい床からパイプをひろいあげました。
『このラップランドの小さな村にまで、日本のアンパンマンのうわさは聞こえてきているが、プレゼントがアンパンマンの勇気となると、このクロース爺の頭をフル回転させにゃなるまい。休暇は今日で終わりじゃ』
◇◆◇
今日は3月21日。
毎年サンタクロースは、クリスマスが終わると、翌年の5月いっぱいまで、長期休暇をとっていました。特別なことがない限り。
サンタクロースの仕事は、クリスマスの日だけではありません。
そう大勢の大人たちは思っていますが、本当はそんなことはないのです。
サンタクロースは、クリスマスイブの夜に子供たちに贈り物を届ける活動の他にも、3万通りの活動をしています。 ねっ。すごいでしょう。
例えば、
贈り物を一緒に考えるアイデアコンシェルジュ。
贈り物をもらえる機会を増やしたい人のための生き方講座の先生。
飛行機や船で世界中を行き交う贈り物が紛失した時に、贈り物の形跡をたどって見つけ出す、探偵マン。
見えない贈り物を贈る秘訣のライフコーチ。
ここに書いてあるのは、ほんの一部にしか過ぎません。
サンタクロースは、北欧のニュージーランドやラップランドやアラスカで、暮らしています。
サンタ村という名前の村に、仲良しのサンタクロースが集まって暮らしていたり、正体を隠して、住宅街やマンション、都外や田舎のログハウスやドームハウスなどで1人で暮らしていたり、家族と暮らしていたりします。
もちろん、サンタクロースは世界に1人ではありません。
60人はいると思います。世界中には、だいたい666人ほどはいます。
もちろん、日本にも。
えっ、と驚かれたことでしょう。
日本のサンタクロースは、そんなに有名ではありませんからね。
そんな君のために、これから日本のサンタクロースがどうやって誕生したのかをお話しますね。
おっとその前に、きみの大好きな友達も、呼んできてください。いっしょに聴きたくはありませんか?
それから台所に行って、きみのお気に入りのカップに、好きな飲み物をついできてください。あとクッキーやおせんべいといったお菓子も忘れずにね。
これから話すお話しは……
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