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避暑地を求めて
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暑い!とにかく今年の夏は暑い!!
というわけで親友と2人で山奥の避暑地に彼の車で行く事になった。
助手席で俺は
「目的地まで安全運転で頼むぞ」
と彼に釘を刺した。
彼の運転技術はバツグンだがスピード狂のところがあるからだ。彼もウンウンと頷いた。
途中の山道には有名な「三段坂」があった。
それは直線で山の頂上まで登りつめた直後に10m間隔でやはり10mづつ下降するという、一部のマニアにはスリルのある坂だった。
目的のホテルまでは1本道でこの坂を避ける事は出来なかった。
いよいよ問題の坂にさしかかった時、突然、親友はギヤをトップに入れてアクセルを踏み込みだした。
彼の目は大きくみひらき充血していた。
道路脇の”スピード落とせ””死亡事故多発”の看板が飛ぶように過ぎて行く。
「やめろー!」
と叫んだ時には車は大きくジャンプしていた。
1段目、2段目、3段目と坂を次々と通り越し、車は空中で一瞬止まったかと思うと今度は頭から真っ逆さまに墜落していった。体が軽くなった。いわゆる無重力状態。地面が近づき目の前が真っ暗になった。
気が付くと俺たちは三段坂を過ぎてホテルの近くまで車で来ていた。
俺は顔をパンパンと叩き、
「俺たち生きてるのか?」
と親友に聞くと、何を寝ぼけてるんだと笑われた。
車をホテルの駐車場に停めてチェックインしようとフロントに行き話しかけたが顔さえ向けずに無視された。
「感じの悪いホテルだな」
と親友と話しているとけたたましい救急車とパトカーのサイレンが鳴り響いてきた。
ホテルの来客達が、また三段坂で事故があったと騒いでいる。
「えっ!」
俺と親友は顔を見合わせた。
気になった俺たちは車で三段坂まで戻った。
するとそこには俺たちが乗ってきた車が頭からぺちゃんこになっていた。
運転席の親友の体は頭が潰れ肋骨が背中から突き出ていた。即死状態。
助手席の俺の体は見た目は大丈夫そうだった。車が空中で運転席側に傾いて落下したせいか?
救急車は俺たちの体を乗せると走り出した。
俺たちも後をついて行った。
着いた場所は病院ではなく何故か小さな白い教会だった。
親友の体は礼拝堂の片隅に安置された。
俺の体はビニールを膨らませた即席のICUに寝かせられた。そして何故か医者ではなく神父が俺の傍らに来た。
俺の体は酸素マスクを付けて苦しそうにもがいていた。その姿を見て
「早く医者を呼べ!」と俺は叫んだ。
アレ?でも俺の魂はここなのにどうしてもがいてるんだ?そういうものか?と思っていると
救急隊の1人が神父に
”また憑依です。よろしくお願いします”
と言うと神父は頷き十字架をかざして祈りだした。
すると俺の体から白いモヤが
「クソ!また失敗か!1人の体はぐちゃぐちゃで使い物にならないし!!」
と悪態をつきながら出ていった。
と同時に俺は俺の体に戻った。
「これでよし。1人は救えなかったが、もう1人は大丈夫だろう」
と神父は体に戻った俺に微笑んだ。
後で聞いた話だと、あの三段坂では亡くなった人の霊が事故を起こさせて憑依するとの事だった。
あたかも霊達が避暑地を求めているかのように・・・
というわけで親友と2人で山奥の避暑地に彼の車で行く事になった。
助手席で俺は
「目的地まで安全運転で頼むぞ」
と彼に釘を刺した。
彼の運転技術はバツグンだがスピード狂のところがあるからだ。彼もウンウンと頷いた。
途中の山道には有名な「三段坂」があった。
それは直線で山の頂上まで登りつめた直後に10m間隔でやはり10mづつ下降するという、一部のマニアにはスリルのある坂だった。
目的のホテルまでは1本道でこの坂を避ける事は出来なかった。
いよいよ問題の坂にさしかかった時、突然、親友はギヤをトップに入れてアクセルを踏み込みだした。
彼の目は大きくみひらき充血していた。
道路脇の”スピード落とせ””死亡事故多発”の看板が飛ぶように過ぎて行く。
「やめろー!」
と叫んだ時には車は大きくジャンプしていた。
1段目、2段目、3段目と坂を次々と通り越し、車は空中で一瞬止まったかと思うと今度は頭から真っ逆さまに墜落していった。体が軽くなった。いわゆる無重力状態。地面が近づき目の前が真っ暗になった。
気が付くと俺たちは三段坂を過ぎてホテルの近くまで車で来ていた。
俺は顔をパンパンと叩き、
「俺たち生きてるのか?」
と親友に聞くと、何を寝ぼけてるんだと笑われた。
車をホテルの駐車場に停めてチェックインしようとフロントに行き話しかけたが顔さえ向けずに無視された。
「感じの悪いホテルだな」
と親友と話しているとけたたましい救急車とパトカーのサイレンが鳴り響いてきた。
ホテルの来客達が、また三段坂で事故があったと騒いでいる。
「えっ!」
俺と親友は顔を見合わせた。
気になった俺たちは車で三段坂まで戻った。
するとそこには俺たちが乗ってきた車が頭からぺちゃんこになっていた。
運転席の親友の体は頭が潰れ肋骨が背中から突き出ていた。即死状態。
助手席の俺の体は見た目は大丈夫そうだった。車が空中で運転席側に傾いて落下したせいか?
救急車は俺たちの体を乗せると走り出した。
俺たちも後をついて行った。
着いた場所は病院ではなく何故か小さな白い教会だった。
親友の体は礼拝堂の片隅に安置された。
俺の体はビニールを膨らませた即席のICUに寝かせられた。そして何故か医者ではなく神父が俺の傍らに来た。
俺の体は酸素マスクを付けて苦しそうにもがいていた。その姿を見て
「早く医者を呼べ!」と俺は叫んだ。
アレ?でも俺の魂はここなのにどうしてもがいてるんだ?そういうものか?と思っていると
救急隊の1人が神父に
”また憑依です。よろしくお願いします”
と言うと神父は頷き十字架をかざして祈りだした。
すると俺の体から白いモヤが
「クソ!また失敗か!1人の体はぐちゃぐちゃで使い物にならないし!!」
と悪態をつきながら出ていった。
と同時に俺は俺の体に戻った。
「これでよし。1人は救えなかったが、もう1人は大丈夫だろう」
と神父は体に戻った俺に微笑んだ。
後で聞いた話だと、あの三段坂では亡くなった人の霊が事故を起こさせて憑依するとの事だった。
あたかも霊達が避暑地を求めているかのように・・・
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