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こうして、俺たちはキスへ夢中になった。だんだん激しくなって、お互いの身体をまさぐるようになる。
斎藤の掌が俺のスラックスからシャツを抜いて、背中を直接撫でる。
俺は斎藤の背中へすがりついて、その肩甲骨の動きだとか、筋肉の熱さだとかにうっとりした。
気づけば俺の衣服はすっかり乱されて、あろうことか斎藤は俺のベルトへ手をかけようとしていた。
「するの?」
俺の問いかけに、斎藤は無言で頷いた。俺は少しだけ腰を浮かせて、同意を示す。
「……男同士のやり方は分かるよな?」
念のために確認すると、斎藤は恥ずかしそうに「まあ」と返事をした。
俺たちはシャワーを浴びて、俺は後ろの準備をした。
ベッドへ戻ると、先にあがっていた斎藤は裸でベッドへ横向きに寝ころんでいた。こちらへ背を向けて、じっと目をつむっている。
俺はその隣へ滑り込んで、リモコンを操作して部屋の明かりを豆電球にした。
「……坂部」
斎藤が俺を呼ぶ。俺が「なに」と言って寄り添うと、キスされる。
そこから先は、必死すぎてよく覚えてない。身体のあちこちへ触られて、あらぬところでたくさん気持ちよくなった。
気づけば苗字じゃなくて下の名前で呼び合っていて、その度に俺たちの興奮は高まっていった。
「あ、う……」
俺の尻から、ぐじゅぐじゅと水音が聞こえる。俺は股をぱっかりと開いて、斎藤の……ヒロトの指で、繋がるためにそこをほぐされていた。
「ユウキ」
ヒロトが甘ったるい声で俺を呼ぶ。ついでとばかりにつんと尖った乳首をつままれて、変な声が漏れた。
「あ、そこ」
「気持ちいいんだもんな」
ヒロトは俺をあやすようにしながら、着々と俺の身体の準備を進めた。
ナカを触られて、ぐにぐにと広げられて、ときどきお腹の方を押される。引っ搔くように愛撫されると、腰が跳ねてあられもないことになっていく。
「う、うう……ん……」
「ここが角部屋でよかったなぁ」
このベッドが置かれている壁の向こうに隣人はいない。だからといって声をあげるのは恥ずかしくて、俺は必死に声をこらえた。
ヒロトは俺の反応がそれなりに楽しいようで、ときどきからかうみたいにキスされる。それに身体の中心が熱くなって、どうにかなりそうだ。股間のものは俺の恥じらいと関係なく勃起して、腹はじとじとと何かの液体で濡れていた。
ヒロトが指を抜く。俺はとっさに、床へ置きっぱなしの箱を指さした。
「ゴム」
その一言で、ヒロトは分かってくれたらしい。分かったよ、の一言と一緒にベッドから降りて、ボックスの中身を漁った。
俺は恥ずかしいやらときめくやらで、ベッドの中で布団をかぶる。ぎゅっと目をつむって、ヒロトが立てる物音に震えた。
「あった」
その声と一緒に、ヒロトが立ち上がった気配がする。彼はすぐに戻ってきて、俺から布団を剥いだ。
「助かった」
お礼を言われて、俺は曖昧に頷く。そろそろと股を開くと、ヒロトが嬉しそうに喉を鳴らした。
枕が腰の下に敷かれて、膝の裏を持たれる。俺はあけっぴろげに股を開いて、そこの中にヒロトが陣取った。
無言のうちに、ヒロトが腰を進める。俺はこれまで感じたことのない熱に、くっと喉を反らした。
ぬく、ぬく、と何度か出入りする気配がある。だけど少しずつ奥がひらかれていって、俺は完全にヒロトのものを飲み込んだらしい。とん、と腰と尻がぶつかった。
「……はいった?」
「はいった」
分かり切ったことを尋ねると、ヒロトは笑って答えてくれた。俺はなんだかほっとして、深い息を吐く。無意識のうちに呼吸が浅くなっていた。
「もうちょっと、まって……」
「ん。待つ」
ヒロトのものが、お腹の中に納まっている。信じられない。
それはときどきぴくぴく震えて、脈打っていた。俺の身体の動きが気持ちいいのか、熱っぽい吐息が聞こえる。
今ほんとうに、俺はヒロトとセックスしている。
「……うごいていい」
許しを出すと、ヒロトは少し食い気味で腰を動かした。喉からぐっと声が漏れて、慌ててかみ殺すと「聞かせて」とうわごとのようにヒロトが言う。
「その声、聞きたい」
そんなことを言われたら、たまらない。
俺は素直にあんあん喘いだ。ばかっぽいけど、ヒロトとセックスしている実感がどんどん湧いて、声もどんどんでかくなっていった。
「あっ、あ……! うう、ん、ふ……っあ」
激しく揺さぶられて、腹側をえぐられて、お腹がきゅっと締まるのが分かる。
ヒロトは俺の腰をがっちり掴んで、激しく腰を振っていた。俺の尻にヒロトの睾丸がべちべちと当たっている。その重たい感触に、俺はますます興奮した。
「あ、あ……っあ、んふ、……っあ! あん……んっ……!」
だんだん身体が重たくなってきた。怠い手足でヒロトにしがみつくと、彼は「ユウキ」と囁く。
「イきそ?」
「ん、ん……」
恥ずかしくて頷けないでいると、ヒロトが俺にキスをした。舌が絡み合って、口の中を吸われて、俺はますますどうにもならなくなる。
「ん、ふ……ん……!」
イく。
頭が認識した瞬間に、俺の腰が跳ねあがった。つま先がきゅうと丸まって、股間に濡れた感触がある。ヒロトも低く呻いて、俺の身体をしっかりと抱きしめた。
二人で荒い呼吸を重ねるようにキスをする。お互いが落ち着くまで唇を吸い合っていると、ゆっくりと身体が離れた。
ヒロトが深い息を吐きながら、俺の身体からものを引き抜く。それにすら感じてしまって、ぴくりと内腿が震えた。
俺の反応を見ながら、ヒロトは満足げに笑った。ゴムの処理をして、俺の隣へ横たわる。
「かわいかった」
「ぬかせ」
俺は憎まれ口を叩きながら、ヒロトの肩をはたいた。ヒロトは上機嫌に笑って、俺を抱きしめた。
「あー、よかった。言ってみるもんだな……」
それはそうだな、と思ったけれど、俺は黙ったままだった。ここで何かを言えば、余計な墓穴を掘りそうだったからだ。
「ユウキ」
名前を呼ばれて顔をあげると、愛おしいものを見つめるような優しい目つきのヒロトと目が合った。
「な、なに」
思わずどぎまぎとしていると、ヒロトはどこか厳かな口調で言った。
「順番めちゃくちゃでごめん。付き合ってほしい」
事後なのに……。
俺は真っ先にそう思って、なんだかおかしくなってしまった。
笑い出した俺を抱きしめながら、ヒロトは「なんだよ」と不貞腐れたみたいに言う。
「うん、ごめん。ありがとう。付き合って」
俺が了承の返事をすると、彼はほっとしたように息をついた。
「よかった」
それはどちらかというと俺の台詞なのだが、俺は黙って抱きしめられていた。
明日起きたら、俺の方が先にお前を好きになったんだと言ってみよう。
そんな悪だくみをしながら、俺は心地のいいまどろみの中へ沈んでいった。
斎藤の掌が俺のスラックスからシャツを抜いて、背中を直接撫でる。
俺は斎藤の背中へすがりついて、その肩甲骨の動きだとか、筋肉の熱さだとかにうっとりした。
気づけば俺の衣服はすっかり乱されて、あろうことか斎藤は俺のベルトへ手をかけようとしていた。
「するの?」
俺の問いかけに、斎藤は無言で頷いた。俺は少しだけ腰を浮かせて、同意を示す。
「……男同士のやり方は分かるよな?」
念のために確認すると、斎藤は恥ずかしそうに「まあ」と返事をした。
俺たちはシャワーを浴びて、俺は後ろの準備をした。
ベッドへ戻ると、先にあがっていた斎藤は裸でベッドへ横向きに寝ころんでいた。こちらへ背を向けて、じっと目をつむっている。
俺はその隣へ滑り込んで、リモコンを操作して部屋の明かりを豆電球にした。
「……坂部」
斎藤が俺を呼ぶ。俺が「なに」と言って寄り添うと、キスされる。
そこから先は、必死すぎてよく覚えてない。身体のあちこちへ触られて、あらぬところでたくさん気持ちよくなった。
気づけば苗字じゃなくて下の名前で呼び合っていて、その度に俺たちの興奮は高まっていった。
「あ、う……」
俺の尻から、ぐじゅぐじゅと水音が聞こえる。俺は股をぱっかりと開いて、斎藤の……ヒロトの指で、繋がるためにそこをほぐされていた。
「ユウキ」
ヒロトが甘ったるい声で俺を呼ぶ。ついでとばかりにつんと尖った乳首をつままれて、変な声が漏れた。
「あ、そこ」
「気持ちいいんだもんな」
ヒロトは俺をあやすようにしながら、着々と俺の身体の準備を進めた。
ナカを触られて、ぐにぐにと広げられて、ときどきお腹の方を押される。引っ搔くように愛撫されると、腰が跳ねてあられもないことになっていく。
「う、うう……ん……」
「ここが角部屋でよかったなぁ」
このベッドが置かれている壁の向こうに隣人はいない。だからといって声をあげるのは恥ずかしくて、俺は必死に声をこらえた。
ヒロトは俺の反応がそれなりに楽しいようで、ときどきからかうみたいにキスされる。それに身体の中心が熱くなって、どうにかなりそうだ。股間のものは俺の恥じらいと関係なく勃起して、腹はじとじとと何かの液体で濡れていた。
ヒロトが指を抜く。俺はとっさに、床へ置きっぱなしの箱を指さした。
「ゴム」
その一言で、ヒロトは分かってくれたらしい。分かったよ、の一言と一緒にベッドから降りて、ボックスの中身を漁った。
俺は恥ずかしいやらときめくやらで、ベッドの中で布団をかぶる。ぎゅっと目をつむって、ヒロトが立てる物音に震えた。
「あった」
その声と一緒に、ヒロトが立ち上がった気配がする。彼はすぐに戻ってきて、俺から布団を剥いだ。
「助かった」
お礼を言われて、俺は曖昧に頷く。そろそろと股を開くと、ヒロトが嬉しそうに喉を鳴らした。
枕が腰の下に敷かれて、膝の裏を持たれる。俺はあけっぴろげに股を開いて、そこの中にヒロトが陣取った。
無言のうちに、ヒロトが腰を進める。俺はこれまで感じたことのない熱に、くっと喉を反らした。
ぬく、ぬく、と何度か出入りする気配がある。だけど少しずつ奥がひらかれていって、俺は完全にヒロトのものを飲み込んだらしい。とん、と腰と尻がぶつかった。
「……はいった?」
「はいった」
分かり切ったことを尋ねると、ヒロトは笑って答えてくれた。俺はなんだかほっとして、深い息を吐く。無意識のうちに呼吸が浅くなっていた。
「もうちょっと、まって……」
「ん。待つ」
ヒロトのものが、お腹の中に納まっている。信じられない。
それはときどきぴくぴく震えて、脈打っていた。俺の身体の動きが気持ちいいのか、熱っぽい吐息が聞こえる。
今ほんとうに、俺はヒロトとセックスしている。
「……うごいていい」
許しを出すと、ヒロトは少し食い気味で腰を動かした。喉からぐっと声が漏れて、慌ててかみ殺すと「聞かせて」とうわごとのようにヒロトが言う。
「その声、聞きたい」
そんなことを言われたら、たまらない。
俺は素直にあんあん喘いだ。ばかっぽいけど、ヒロトとセックスしている実感がどんどん湧いて、声もどんどんでかくなっていった。
「あっ、あ……! うう、ん、ふ……っあ」
激しく揺さぶられて、腹側をえぐられて、お腹がきゅっと締まるのが分かる。
ヒロトは俺の腰をがっちり掴んで、激しく腰を振っていた。俺の尻にヒロトの睾丸がべちべちと当たっている。その重たい感触に、俺はますます興奮した。
「あ、あ……っあ、んふ、……っあ! あん……んっ……!」
だんだん身体が重たくなってきた。怠い手足でヒロトにしがみつくと、彼は「ユウキ」と囁く。
「イきそ?」
「ん、ん……」
恥ずかしくて頷けないでいると、ヒロトが俺にキスをした。舌が絡み合って、口の中を吸われて、俺はますますどうにもならなくなる。
「ん、ふ……ん……!」
イく。
頭が認識した瞬間に、俺の腰が跳ねあがった。つま先がきゅうと丸まって、股間に濡れた感触がある。ヒロトも低く呻いて、俺の身体をしっかりと抱きしめた。
二人で荒い呼吸を重ねるようにキスをする。お互いが落ち着くまで唇を吸い合っていると、ゆっくりと身体が離れた。
ヒロトが深い息を吐きながら、俺の身体からものを引き抜く。それにすら感じてしまって、ぴくりと内腿が震えた。
俺の反応を見ながら、ヒロトは満足げに笑った。ゴムの処理をして、俺の隣へ横たわる。
「かわいかった」
「ぬかせ」
俺は憎まれ口を叩きながら、ヒロトの肩をはたいた。ヒロトは上機嫌に笑って、俺を抱きしめた。
「あー、よかった。言ってみるもんだな……」
それはそうだな、と思ったけれど、俺は黙ったままだった。ここで何かを言えば、余計な墓穴を掘りそうだったからだ。
「ユウキ」
名前を呼ばれて顔をあげると、愛おしいものを見つめるような優しい目つきのヒロトと目が合った。
「な、なに」
思わずどぎまぎとしていると、ヒロトはどこか厳かな口調で言った。
「順番めちゃくちゃでごめん。付き合ってほしい」
事後なのに……。
俺は真っ先にそう思って、なんだかおかしくなってしまった。
笑い出した俺を抱きしめながら、ヒロトは「なんだよ」と不貞腐れたみたいに言う。
「うん、ごめん。ありがとう。付き合って」
俺が了承の返事をすると、彼はほっとしたように息をついた。
「よかった」
それはどちらかというと俺の台詞なのだが、俺は黙って抱きしめられていた。
明日起きたら、俺の方が先にお前を好きになったんだと言ってみよう。
そんな悪だくみをしながら、俺は心地のいいまどろみの中へ沈んでいった。
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みんなの感想(1件)
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