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18. なだれこむ(R-18)
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佐原さんは上体を起こして、僕の腕を引いた。僕も身体を起こすと、真剣な表情で見つめられる。
「先生、伝えておかなきゃいけないことがあります」
なんだろう。思わず居住まいを治す。
佐原さんは、厳かな声で言った。
「ベッドの下の中身、俺、知ってます」
僕は意味がよく分からなくて、首を傾げた。
だから、と佐原さんは手で目元を覆った。
「その、……ベッドの下に、隠してるじゃないですか……」
隠してる。
それでやっと、僕も察した。
「あーっ」
僕がお尻をいじっていることが、バレている。
恥ずかしくなってひっくり返りかけると、佐原さんが腕を掴んで引き寄せる。急に身体が近づいて、いろんな理由で爆発しそうだ。
「あ、あれは……その……」
「いやつまり、俺が言いたいのは、『そこまで』は知っているんですか? ってことです」
佐原さんの言葉に、僕の中の何かが切れた。
そこまでってなんだ。こっちは何もかも初めてなんだぞ。
「そこまでってなにぃ……」
恥ずかしすぎて、穴があったら入りたい。僕は半分くらいべそをかきながら、手で顔を覆った。
「自分でいじってただけで、け、経験はない……こ、こういうことは、完全にはじめて。何も分かんない……」
恥ずかしい奴だと思われたらどうしよう。いや、そう思ったに決まってる。
三十路にもなって性経験がゼロ。そのくせ自分でお尻の穴をいじる変態。
もうダメだ……。せっかくいい雰囲気になったのに、ぶち壊してしまった。
「ごめんなさい……」
背中を丸めて下を向くと、肩を叩かれた。咄嗟に顔を上げると、佐原さんが困ったように笑っている。
「せんせ。謝るのはこっちの方です」
え、と声を漏らす僕に、佐原さんは腕を伸ばした。佐原さんに抱きしめられて、僕は咄嗟に抱きつき返す。
佐原さんは「ごめんなさい」と囁いた。
「恥ずかしいこと聞かれて、嫌でしたよね」
「いや、え……うん……」
「俺はそういうことをしたいけど、どこまでできるかなって思っただけですよ。先生に負担をかけたくはないけど、できれば深いことをしたいというのが本音です」
肩を撫でられて、背中をぽんぽんと軽く叩いてもらっているだけだ。手つきは穏やかで、僕を慈しんでくれているのが分かる。
なのに身体がおかしい。全身の肌がひりついて、ひくひくと奥が震えている。
は、は、と呼吸があがった。佐原さんは僕がパニックになっていると勘違いしたのか、「野木先生」と慌てて立ち上がる。
「すみません、無理してほしいわけじゃないです。水持ってきます」
台所に放置してあったコップに水を注いで、佐原さんが僕に渡す。僕はそれを受け取って、水で唇を湿らせた。ひんやりとして気持ちいい。
「佐原さん。責任とって」
僕の口から、支離滅裂な言葉が出てくる。佐原さんは目を丸くして、僕の前にしゃがみこんだ。
「責任?」
何をいけしゃあしゃあと言っているんだろう。僕は佐原さんを思い切りにらみつけた。目の端からは涙まで出てくる。
「え、えっちな気分に、なった……!」
佐原さんは口元に手を当てて、しばらく考え込んでいた。僕は水を飲み干して、床に置きっぱなしの缶ビールごと隅へ押しやる。
「き、きすして。えっと、あと僕は乳首も弱いからいじってほしい。それで……お尻に、いれて」
これまで読んだポルノの知識を総動員して、えっちをねだる。佐原さんは目元をニッと歪めた。笑ったんだろうか。
「シャワー、浴びましょうか」
そこからはもう、すごかった。
僕たちは浴室にもつれこんだ。僕は佐原さんに脱がされて、シャワーを浴びた。
浴室内の照明の下、佐原さんの筋肉質な身体が眩しくて目を背けると、「ほら」と言いながら手を差し出される。
「ハンドボールやってたから、握力が強いんですよ」
きゅ、と手を握られて、そのまま指が絡まる。それも裸で。
佐原さんの割れた腹筋とか盛り上がった胸筋とか、見てはいけない気がする。というか、僕も見られると恥ずかしい。
佐原さんの手が、背中へ直接触れた。
「……なんか、慣れてない?」
照れ隠しにぼやくと、佐原さんはきゅうと目を細めて、困ったように微笑んだ。
「あなた相手だと、どうしていいか分かんないです」
僕は早々に佐原さんを追い出して、お腹の準備をした。何度も何度もナカを洗って、これからのことを考える。
本当にするんだろうか。キスをしておいて今更だけど、ちょっと展開が早すぎやしないか。
だけど嫌なわけではない。それに佐原さんだったら、こういうことには慣れていそうだ。あれだけ女の子からメッセージをもらっていたんだから。
つきんと胸が痛む。それを無視して、シャワーを切った。
お風呂から上がって、バスタオルで身体を拭く。部屋の奥から、ごそりと物音がした。
「ドライヤー、かけますよ」
裸にシャツを羽織っただけの佐原さんが、脱衣所に置きっぱなしのドライヤーをコンセントに繋いだ。
僕が何かを言う前に電源が入って、熱風が吹きかけられる。
気持ちいい。されるがままになりながら、僕はうっとりと目を細めた。
髪の毛が乾いて、ドライヤーの電源が落ちる。律儀にコードを巻く佐原さんの背中を見つめていると、無性にうずうずした。
「あの……」
声をかけると、「なんですか?」と佐原さんが振り返る。それに少しだけ気をよくして、僕はくるりと寝室へ踵を返した。
「ベッドにいるから」
僕は仕事場と寝室を兼ねた部屋に入って、ベッドの下から道具類を引っ張り出した。
ローションもゴムもある。ゴムはディルドに合わせてLサイズとMサイズの両方を持っている。佐原さんはどっちだろう。
すごいことを考えてしまった。僕は思わずベッドに突っ伏した。叫び出したい。
背後から、ひたりと足音がする。佐原さんだ。
僕が身体を起こそうとすると、そのままのしかかってくる。ベッドへうつ伏せに押し倒されて、変な悲鳴が出そうになった。お尻の辺りに、硬くて熱いものが当たっている。
「あ……」
するのか。本当に。
佐原さんはどきどきする僕をよそに、呆気なく僕の身体をひっくり返した。羽織ったシャツをベッドの下に落として、ゆるく微笑む。
「ここの照明って確か、リモコン式でしたよね。豆電球にできますか?」
「ん、できる」
僕は枕元に置きっぱなしの照明を消した。慌てて豆電球に切り替えると、佐原さんがくすくす笑う。
「大丈夫ですよ、リラックスして」
よく考えたら、お互い裸だ。それで同じベッドに横たわっているんだから、すごいことだ。
僕は佐原さんに抱きついて、低くうなった。
「恥ずかしい」
「うん……」
佐原さんは「俺も」と囁いて、僕の胸に触れる。つんと乳輪をつつかれただけで、喉奥から甲高い悲鳴が上がった。
「どうされるのが好きなんですか?」
佐原さんは熱っぽく囁きながら、僕の乳首を軽くつまむ。僕はそれだけで感じ入ってしまって、身体が固まった。
「あう」
「かわいー……」
佐原さんが感じ入ったように言うものだから、僕の頭はとろりと熱を持った。なんだかよく分からないけど、まあ、任せておけばなんとかなるだろう。
「す、吸ってみてほしい……」
おずおずと頼み込むと、佐原さんは僕の胸に懐いた。さらさらの前髪の感触に怯むと、ぺろりと舌先で舐められる。
「喜んで」
「先生、伝えておかなきゃいけないことがあります」
なんだろう。思わず居住まいを治す。
佐原さんは、厳かな声で言った。
「ベッドの下の中身、俺、知ってます」
僕は意味がよく分からなくて、首を傾げた。
だから、と佐原さんは手で目元を覆った。
「その、……ベッドの下に、隠してるじゃないですか……」
隠してる。
それでやっと、僕も察した。
「あーっ」
僕がお尻をいじっていることが、バレている。
恥ずかしくなってひっくり返りかけると、佐原さんが腕を掴んで引き寄せる。急に身体が近づいて、いろんな理由で爆発しそうだ。
「あ、あれは……その……」
「いやつまり、俺が言いたいのは、『そこまで』は知っているんですか? ってことです」
佐原さんの言葉に、僕の中の何かが切れた。
そこまでってなんだ。こっちは何もかも初めてなんだぞ。
「そこまでってなにぃ……」
恥ずかしすぎて、穴があったら入りたい。僕は半分くらいべそをかきながら、手で顔を覆った。
「自分でいじってただけで、け、経験はない……こ、こういうことは、完全にはじめて。何も分かんない……」
恥ずかしい奴だと思われたらどうしよう。いや、そう思ったに決まってる。
三十路にもなって性経験がゼロ。そのくせ自分でお尻の穴をいじる変態。
もうダメだ……。せっかくいい雰囲気になったのに、ぶち壊してしまった。
「ごめんなさい……」
背中を丸めて下を向くと、肩を叩かれた。咄嗟に顔を上げると、佐原さんが困ったように笑っている。
「せんせ。謝るのはこっちの方です」
え、と声を漏らす僕に、佐原さんは腕を伸ばした。佐原さんに抱きしめられて、僕は咄嗟に抱きつき返す。
佐原さんは「ごめんなさい」と囁いた。
「恥ずかしいこと聞かれて、嫌でしたよね」
「いや、え……うん……」
「俺はそういうことをしたいけど、どこまでできるかなって思っただけですよ。先生に負担をかけたくはないけど、できれば深いことをしたいというのが本音です」
肩を撫でられて、背中をぽんぽんと軽く叩いてもらっているだけだ。手つきは穏やかで、僕を慈しんでくれているのが分かる。
なのに身体がおかしい。全身の肌がひりついて、ひくひくと奥が震えている。
は、は、と呼吸があがった。佐原さんは僕がパニックになっていると勘違いしたのか、「野木先生」と慌てて立ち上がる。
「すみません、無理してほしいわけじゃないです。水持ってきます」
台所に放置してあったコップに水を注いで、佐原さんが僕に渡す。僕はそれを受け取って、水で唇を湿らせた。ひんやりとして気持ちいい。
「佐原さん。責任とって」
僕の口から、支離滅裂な言葉が出てくる。佐原さんは目を丸くして、僕の前にしゃがみこんだ。
「責任?」
何をいけしゃあしゃあと言っているんだろう。僕は佐原さんを思い切りにらみつけた。目の端からは涙まで出てくる。
「え、えっちな気分に、なった……!」
佐原さんは口元に手を当てて、しばらく考え込んでいた。僕は水を飲み干して、床に置きっぱなしの缶ビールごと隅へ押しやる。
「き、きすして。えっと、あと僕は乳首も弱いからいじってほしい。それで……お尻に、いれて」
これまで読んだポルノの知識を総動員して、えっちをねだる。佐原さんは目元をニッと歪めた。笑ったんだろうか。
「シャワー、浴びましょうか」
そこからはもう、すごかった。
僕たちは浴室にもつれこんだ。僕は佐原さんに脱がされて、シャワーを浴びた。
浴室内の照明の下、佐原さんの筋肉質な身体が眩しくて目を背けると、「ほら」と言いながら手を差し出される。
「ハンドボールやってたから、握力が強いんですよ」
きゅ、と手を握られて、そのまま指が絡まる。それも裸で。
佐原さんの割れた腹筋とか盛り上がった胸筋とか、見てはいけない気がする。というか、僕も見られると恥ずかしい。
佐原さんの手が、背中へ直接触れた。
「……なんか、慣れてない?」
照れ隠しにぼやくと、佐原さんはきゅうと目を細めて、困ったように微笑んだ。
「あなた相手だと、どうしていいか分かんないです」
僕は早々に佐原さんを追い出して、お腹の準備をした。何度も何度もナカを洗って、これからのことを考える。
本当にするんだろうか。キスをしておいて今更だけど、ちょっと展開が早すぎやしないか。
だけど嫌なわけではない。それに佐原さんだったら、こういうことには慣れていそうだ。あれだけ女の子からメッセージをもらっていたんだから。
つきんと胸が痛む。それを無視して、シャワーを切った。
お風呂から上がって、バスタオルで身体を拭く。部屋の奥から、ごそりと物音がした。
「ドライヤー、かけますよ」
裸にシャツを羽織っただけの佐原さんが、脱衣所に置きっぱなしのドライヤーをコンセントに繋いだ。
僕が何かを言う前に電源が入って、熱風が吹きかけられる。
気持ちいい。されるがままになりながら、僕はうっとりと目を細めた。
髪の毛が乾いて、ドライヤーの電源が落ちる。律儀にコードを巻く佐原さんの背中を見つめていると、無性にうずうずした。
「あの……」
声をかけると、「なんですか?」と佐原さんが振り返る。それに少しだけ気をよくして、僕はくるりと寝室へ踵を返した。
「ベッドにいるから」
僕は仕事場と寝室を兼ねた部屋に入って、ベッドの下から道具類を引っ張り出した。
ローションもゴムもある。ゴムはディルドに合わせてLサイズとMサイズの両方を持っている。佐原さんはどっちだろう。
すごいことを考えてしまった。僕は思わずベッドに突っ伏した。叫び出したい。
背後から、ひたりと足音がする。佐原さんだ。
僕が身体を起こそうとすると、そのままのしかかってくる。ベッドへうつ伏せに押し倒されて、変な悲鳴が出そうになった。お尻の辺りに、硬くて熱いものが当たっている。
「あ……」
するのか。本当に。
佐原さんはどきどきする僕をよそに、呆気なく僕の身体をひっくり返した。羽織ったシャツをベッドの下に落として、ゆるく微笑む。
「ここの照明って確か、リモコン式でしたよね。豆電球にできますか?」
「ん、できる」
僕は枕元に置きっぱなしの照明を消した。慌てて豆電球に切り替えると、佐原さんがくすくす笑う。
「大丈夫ですよ、リラックスして」
よく考えたら、お互い裸だ。それで同じベッドに横たわっているんだから、すごいことだ。
僕は佐原さんに抱きついて、低くうなった。
「恥ずかしい」
「うん……」
佐原さんは「俺も」と囁いて、僕の胸に触れる。つんと乳輪をつつかれただけで、喉奥から甲高い悲鳴が上がった。
「どうされるのが好きなんですか?」
佐原さんは熱っぽく囁きながら、僕の乳首を軽くつまむ。僕はそれだけで感じ入ってしまって、身体が固まった。
「あう」
「かわいー……」
佐原さんが感じ入ったように言うものだから、僕の頭はとろりと熱を持った。なんだかよく分からないけど、まあ、任せておけばなんとかなるだろう。
「す、吸ってみてほしい……」
おずおずと頼み込むと、佐原さんは僕の胸に懐いた。さらさらの前髪の感触に怯むと、ぺろりと舌先で舐められる。
「喜んで」
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