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父上
しおりを挟む意識が戻った時
そこは、王都のタウンハウス自室のベッドだった。
「父上っ!!」
「ファルシオン様。お気づきになりましたか。ご主人様は、ご無事です。」
と、落ち着いた執事の声が聞こえてきた。
「父上に、、会いたい」
「はい、お目覚めになったら自室にお連れする様にとの事です。現在、治療後で横になっておられます」
「分かった、負担がかからない様気をつける」
執事と一緒に父の部屋へ行くと、真っ白な顔をして横たわる父が居た。胸が、苦しい
父上、僕を庇って・・・
刺されたその後、頭が真っ白になって意識を失った。どうなったのだろう
「父上・・・」
と、真っ白な父の顔を見たその時。頭が割れそうに痛くなった。。。
「あ、あ、あ、があっ」
「ファルシオン様っ!!」
「だ、大丈夫・・・」冷や汗が滝の様に流れる。痛みに頭を抱えながら思い出した
私は、ぼ、僕。ああ、僕は、日本で生きていた
神原 良太。天使が車に轢かれるって思って。天使はギャン泣きしてたから、きっと助かったはず・・・
お母さんに抱っこされてた、もう1人の子も。僕が倒れてるとこ、見てないと良いな。トラウマになったら可哀想だから
あ、父上は!!!うっすらと意識が戻りそう?
「ち、父上!!大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だよ、ファルが無事で良かった。」
「どうして、あの時、父上が来てくれたのですか?」
「密偵からの報告があって。でも、もうファルは出た後だった。だから、騎馬だけで追いかけたんだ・・・間に合って良かった」
「でも、父上、私のせいで。すみません、こんな大怪我を」
「いや、良い。ファルを喪う事に比べたら
何でもない。
ただ、あの時、私はもう助からないと思っていたけど・・・
ファルから、凄い光が出て、もうダメだと思った騎士達も……全員助かって。敵の賊は気を失って倒れていた。ファルのおかげだよ」
「僕、私は覚えていないんです」
「そうか、いずれにせよ助けてくれてありがとう」
「それで、父上。今回の事は。誰からの差し金でしょう。賊は、私を辱めて殺せと。
命を受けていたようでした。
援軍が来て、私を殺そうとしていました。
助かっても、辱められた私は、公爵家当主にもなれない。第二王子殿下の婚約者としても不適格。確実に貶めて、私を消そうとの強い意志を感じました。出来ないならばせめて殺そうと。
私だけでなく、父上も一緒に堕とす為にやった事だと思います」
「・・・・・そうだ。今回は本気で来たようだね」
「・・・・・」ソレハ、分かっていた事の筈。それでも、辛かった
「ファル、私は爵位を弟であるプライスリーに渡そうと思うんだ。そうしたら、まぁ、他にも爵位は有るけれど、ソレは辞退して、平民になり国外に出ようと思っている。
その為に商会も大きくし、この国以外にも支店を開いた。
ファルは、平民は、嫌か?」
「いいえ、私は・・その方が良いです」
「そう・・・か」父上は嬉しそうに笑った
「陛下にバレると捕まるから。もう、準備は大体終わってる。ファルに確認する前ですまない。
領地に行って、ゆっくりしてから話そうと
思っていたんだけどね、卒業したら。と計画してたけど。早めよう」
私は、コクリと頷いた
「明日から、早速動く。ファルは、学園でやりたい事、やり残した事は、無いな?」
「いいえ、何もありません」
「そうか、そうだな良く頑張ってくれた。
ファルには申し訳ないけど、今回の事で怪我した事にして、私共々ね!
それとね、ギフトが使えないと、されている事で婚約も解消してもらう。コレは、もう決めてたんだ。第二殿下の気持ちも無いし、学園でのファルへの貴族から平民、全てからの風当たりの強さも証拠として添えてね!
コレでは、王家と婚姻するのは無理だと押し通す」
私は、嬉しくて・・・涙が出た
本当に殿下とは婚姻したく無かった。平民。そんなの望むところだ。ずっと、日本でも中流家庭で育った。その方が気持ちが楽だ。 堅苦しい礼儀作法も、腹の探り合いも、社交も、煩わしいだけ
「ずっと辛い想いをさせて、すまなかった。。力無い父を許して欲しい。」
「いいえ、私こそ。不甲斐ない息子で、申し訳ありません。」
フワリと笑いながら
「ファルは、いつだって私の自慢の息子だよ。
それに、ギフトだって、本当は、素晴らしい物だと思うよ。どんなギフトも素晴らしいんだ
卒業したら、一緒に使い方。探そうな」
とクシャクシャと私の頭を撫でる父。
ああ、幸せだ
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