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はじめまして
しおりを挟む馬車から降りるとナンドラ伯爵が出迎えてくれた やや?胡散くさい笑顔だけどソレハ、こちらの思い込みか。
「ようこそ、おいでくださいましたオーヴェルグ公爵様」
「お招き頂きありがとうございます。お言葉に甘えて、お世話になります。ただ、私はもう、オーヴェルグ公爵、ではありません。公爵位は譲りましたので。家名も、爵位も今はありません。ハルシャとお呼びください。」
「コレは、失礼致しました。私の中では今も貴方様は、オーヴェルグ公爵です。だが、コレからは貴方様のおっしゃる通り、ハルシャ様とお呼びしましょう。」と少し曇った顔をする伯爵。
「はい、宜しくお願いします」と、穏やかな笑みで返す父さん。伯爵は、何を思っているのか。
「コチラは、妻のナリッサです。それと、息子達の、上が、コルヴェと、下のドーチェスタです。」
「初めまして、ようこそおいでください。どうかゆっくりなさってくださいませ。」と、奥方のナリッサ様も読めない笑顔だ。ただ、無色、なので何も思っていないという事、かな?
「はじめまして、コルヴェと申します。以後、お見知り置きを宜しくお願い致します」
「同じく、ドーチェスタと申します。宜しくお願いします」
「ご丁寧にありがとうございます。
こちらは、私の息子のファルシオンです。宜しくお願いします」
「お会いできて嬉しいです。ファルシオンです。宜しくお願い致します」
「部屋をご用意しております。夕食まで少しでもゆっくりなさって下さい」
「ありがとうございます。宜しくお願い致します。それと、出来るだけご迷惑はおかけしたくありませんが、息子と同じ部屋でお願いしたいのです。お恥ずかしい話しですが以前襲撃されて以来、外では一緒に眠らないと、息子も眠れないようなので。申し訳ありませんが宜しくお願いします。」
「左様でごさいましたか。それは、大変でしたね。その様に致しましょうツインの部屋もございます。そちらに変更致しましょう。」
「ご配慮ありがとうございます」
しばらく談笑して、
「どうぞこちらへ、ご案内致します」
と、執事の声に促され部屋へ
索敵をかける、うん、盗聴とかの類のものは無さそう。多分高レベルの物だと分からないけど。
でも、一応結界を張って
「父さん、一応盗聴とかの類の物は無いよ。ただ、僕のレベルをかなり上回ると分からないけれど。コレまでの感じだと特に、ナンドラ伯爵は赤くは無かったけど。ってとこかな」
「うん、そうだね、油断は出来ないからね何があるか分からないから。」
「もっと、スキルのレベルが高かったら良かったんだけどね。ごめんなさい、父さん」
「ソレは、お互い様だよ、ファル。私にもそんなスキルはないからね。
もし、違った時、かなりのモノを使われたと分かるし、ソレハ言いっこなしだよ。」と、微笑む父さん。うん、ありがとう。頑張るよ
「後は、食事だね。何も食べないのもダメだし、最低限毒だけは気をつけないとね。」
「うん、それね。(特に僕は、致死量入ってても、おかしくないもんな)遅延性の物もあるかもだし、要注意だよね。じゃ、そろそろ結界外すね」
結界を外した後は当たり障りのない話をして過ごす。暫くして、食事の準備が整ったと、侍従に案内されダイニングへ向かった。伯爵家の方は皆さん揃っていた。
「お待たせ致しました。お招きありがとうございます」
和やかな中で食事は進んでいった。名産がシルクとの事でその話に花が咲いた。奥方のナリッサ様が今お召しになっているドレスは、最新の生地らしく、薄いグリーンベースに伯爵のグリーンアイに合わせた差し色の入った物で溜息の出る美しさだった。 それを着こなす夫人の美しさ
美しい、伯爵と対で並んでいるとホントに
眼福、眼福。
息子さん達もお2人の良い所を受け継いで眼福眼福
ただ、食事の途中から気遣わしげなのが気にかかる。と、次の皿に移る時、そっと渡された。コッソリとだ。
"結界を発動出来ますか?音だけ遮断で"
と走り書き、夫人からアイコンタクトが。 私に聞いて来たのが気にかかるが、微かに頷く。どの道、僕たちが結界を使えるのは知られている。どのタイミングだろう。
"後で、デザートとお茶の時に"頷きでYESと返す。
その後の食事は後の話が気になり気もそぞろだった。
「この後、別室にてデザートとお茶、公、ハルシャ様にはとっておきのブランデーをご用意しております。」
と、部屋を移動した。部屋に入ると少し会話し、結界を張った近くに赤い点が時折出ていたが、良いのかな?
「もう大丈夫ですよ。。結界張りました」
「コレは、ファルシオン様。ありがとうございます。急に不躾なお願いをしてしまい、申し訳ありません。」
「いえ、大丈夫です。大切なお話、ですよね?」
「はい、実は・・・王家からの使用人を受け入れるようにとの伝達と共に、ハルシャ様達一行を少しでも長く逗留させる様に。との王命が下ったのです。しかし、以前から王陛下と王女殿下の執着の話を聞いていたのと、ファルシオン様は毒殺との命があり。私にはそれは出来ない。奥様、お母様を奪われたあなた方お2人。
更に、ファルシオン様までも・・・断ると取り潰すと。こちらとしては何もしない訳にもいきませんが、かと言ってファルシオン様を殺める事は、出来ません」
「「・・・・・」」
「あなた方に話す事事態が、失格なのですがどうすれば良いのか・・
しかし、私達はあなた方を害することはしたく無い。しないと決めました。」
「しかし、王陛下は、それは許さないでしょう。」
「はい、我々は消されるでしょう。王家からの命を聞いた時点で実行か、死か、どちらかになります。知っているのは、ココにいる者のみです。なので、妻と、息子達を連れて行って欲しいのです。息子達も連座と書かれていたのでどうにも出来ません。」
「あなた、私も残ります。」
「いや、息子達には、母が必要だ」
「「「・・・・・・・」」」
抱き合い静かに涙を流す。ナンドラ伯爵家
何とか、全員が助かる術は無いのか。全員がここから居なくなる決断をしているなら。いや、やはり伯爵達はココに居るべきか。
父さんも、考えている。どうすれば良いのか・・・
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