20 / 57
シフォン様の記憶 2
しおりを挟むお読みくださりありがとうございます。HOTランキングに入っており驚きと感謝で一杯ですm(._.)m💛
お気に入り・しおり・ハート とても嬉しいです(´,,•ω•,,)♡︎
まだ書いて良いんだな、と励みになります。いつも間違えている箇所等を教えて下さる方、感想をくださった方・・・本当にありがとうございます。
読み辛い箇所もあり申し訳ありませんが、この後もお付き合い頂けると嬉しいです⸜( ´ ꒳ ` )⸝♡︎よろしくお願いしますm(._.)m
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そんな日々がしばらく続いたある日、学園内が息苦しくてお昼休みと午後の時間が少し空いたから学園の裏の森の中で気分転換しようって事になってライアンと2人少し奥の方に入って行ったの・・・
そしたら結構奥に入った所でサクラ様を見かけたの。いつも凛とした姿のサクラ様が肩を震わせて泣いていらしたの。
その姿はとても切なくて・・・お声かけするのもどうかと思ったけれど学園内ではお話しする事も叶わない。
何と言って良いかも分からなかったのだけど思い切ってお声かけしたの
『サクラ様、こんにちは。』 私の声に肩をビクッと震わせて振り向いたサクラ様の左頬は赤くなって腫れていたの。白い頬がかなり赤かったから結構な力で叩かれたに違いないわ・・・
ハッと息を飲み慌ててカーテシーをとり 『こんにちは、ライアン様、シフォン様。お目汚し失礼致しました。折角のお二人のお時間を邪魔してしまい申し訳ありません。御前失礼致します。』 と立ち去ろうとなさいました。
『お待ちになって、サクラ様。少し、お話出来ませんか?』 と言うと、目を見開かれて
『・・・・・はい。』 と小さな声で頷かれたの
『大丈夫ですか?』と水魔法で冷たくしたハンカチを渡しながら、ヒールを掛けても良いか尋ねると迷っていらしたけれど軽めに掛けて欲しいと仰ったの。そこで、普通に治して外見だけは今のままに出来る事を伝えると哀し気だけどホッとしたように頷かれたの。 手当が終わった後・・
『この前は、助けて頂きありがとうございました。きちんとお礼もせず申し訳ありませんでした。本日も、癒して頂き感謝申し上げます。』 こちらが恐縮してしまうほど深く頭を下げてお礼を言って下さって・・
『そんなに畏まらないで欲しい。同じ学園の生徒じゃないか、フランクに話して欲しい、固い言葉は苦手なんだ。頼む 。』 と、ライアンが眉尻を下げながら言うと
『はい、分かりました。』 と、困ったように少し笑みを見せて了承してくれたわ。その後、少し打ち解けた後に私たちからのお願いを聞いてこれまでの経過を教えてくれたの
繋がり人としてこちらに渡る前は、地球の日本と言う国で24歳の ‘’ シャカイジン ‘’ であった事。 優しいご両親、お友達、素敵な想い人と共に幸せであった事、間も無く婚姻するところだったと・・・
本当は、 ‘’ 日本 ‘’ に帰りたいこと、優しい人々の元に帰りたい、婚約者様の元に帰りたい・・・と涙を流されたの。
サクラ様は、ご両親と婚約者様目の前で眩い光に包まれて気づいたらこちらの世界の王宮の謁見の間に居たそうよ。何故か、16歳に若返った状態で。 そして女神からのお告げを伝えに来ていた神官の言葉と王侯貴族の判断で ‘’ 繋がり人 ‘’ としてこの世界で暮らすことになってしまったと哀し気に俯かれた
最初は ‘’ 繋がり人 ‘’ として王族に準じる扱いでとても大切に扱ってくれたようだ。そんな中で、王族に ‘’ 繋がり人 ‘’ を囲い込む為に王太子の婚約者にされたようだ。 サクラ様は元々王太子に婚約者がいた事は知らなかったし、サクラがその座を望んだ訳では無かった。 あくまで、この国からサクラ様を出したくない王侯貴族の思惑だった。
なぜなら、時折大きな力を持つ ‘’ 繋がり人 ‘’ は、自分に合わないと感じた場合住む場所、ひいては拠点とする国を移す場合があったのだ。それを恐れた繋がり人を迎えた国は、何とかして ‘’ 繋がり人 ‘’ を囲いこむべく策を弄した。それは、伴侶であったり、地位であったり、豊かな暮らし、金銀財宝であったリした。
サクラ様には王太子の婚約者、王太子妃・王妃と言う地位であった。 その為に十数年かけて施される王太子妃教育を寝る間も削らせ約1年程で8割り方進めたのだそうだ。但し、カーラ様がお受けになった養育よりは簡易ではあったそうだ。 だけど、王太子妃教育は進んだが ‘‘ 繋がり人 ‘’ としての力は大きな攻撃魔法も、大聖女のような大きな癒しや結界などの力も開花しなかった。
かわりにと言うかサクラ様は、空間魔法と無属性魔法、魔道具造りが得意だった。空間魔法や無属性魔法はこの国ではとてもマイナーであったし魔道具造りは平民の仕事として貴族のする事では無いと蔑まれていたの。
しかし、1年も経てば中々 ‘’ 繋がり人 ‘’ として大きな力を示さないサクラ様に対して風当たりが強くなっていったの。大臣などの国の上層部、上位貴族から本当に ‘’ 繋がり人 ‘’なのか?と王太子の婚約者でいる事にも疑問の声が挙がっていったそうよ。
でも、神官から齎された 女神様のお告げの時に該当する者はサクラ様しかおられず最高学府の学園に通い同じ年頃の者達と過ごせば開花するかもしれないと学園に通うことになったそうなの。
そうして、サクラ様の学園での日々が始まったの
328
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
私は彼に選ばれなかった令嬢。なら、自分の思う通りに生きますわ
みゅー
恋愛
私の名前はアレクサンドラ・デュカス。
婚約者の座は得たのに、愛されたのは別の令嬢。社交界の噂に翻弄され、命の危険にさらされ絶望の淵で私は前世の記憶を思い出した。
これは、誰かに決められた物語。ならば私は、自分の手で運命を変える。
愛も権力も裏切りも、すべて巻き込み、私は私の道を生きてみせる。
毎日20時30分に投稿
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
【受賞&本編完結】たとえあなたに選ばれなくても【改訂中】
神宮寺 あおい
恋愛
人を踏みつけた者には相応の報いを。
伯爵令嬢のアリシアは半年後に結婚する予定だった。
公爵家次男の婚約者、ルーカスと両思いで一緒になれるのを楽しみにしていたのに。
ルーカスにとって腹違いの兄、ニコラオスの突然の死が全てを狂わせていく。
義母の願う血筋の継承。
ニコラオスの婚約者、フォティアからの横槍。
公爵家を継ぐ義務に縛られるルーカス。
フォティアのお腹にはニコラオスの子供が宿っており、正統なる後継者を望む義母はルーカスとアリシアの婚約を破棄させ、フォティアと婚約させようとする。
そんな中アリシアのお腹にもまた小さな命が。
アリシアとルーカスの思いとは裏腹に2人は周りの思惑に振り回されていく。
何があってもこの子を守らなければ。
大切なあなたとの未来を夢見たいのに許されない。
ならば私は去りましょう。
たとえあなたに選ばれなくても。
私は私の人生を歩んでいく。
これは普通の伯爵令嬢と訳あり公爵令息の、想いが報われるまでの物語。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読む前にご確認いただけると助かります。
1)西洋の貴族社会をベースにした世界観ではあるものの、あくまでファンタジーです
2)作中では第一王位継承者のみ『皇太子』とし、それ以外は『王子』『王女』としています
→ただ今『皇太子』を『王太子』へ、さらに文頭一文字下げなど、表記を改訂中です。
そのため一時的に『皇太子』と『王太子』が混在しております。
よろしくお願いいたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誤字を教えてくださる方、ありがとうございます。
読み返してから投稿しているのですが、見落としていることがあるのでとても助かります。
アルファポリス第18回恋愛小説大賞 奨励賞受賞
好きでした、婚約破棄を受け入れます
たぬきち25番
恋愛
シャルロッテ子爵令嬢には、幼い頃から愛し合っている婚約者がいた。優しくて自分を大切にしてくれる婚約者のハンス。彼と結婚できる幸せな未来を、心待ちにして努力していた。ところがそんな未来に暗雲が立ち込める。永遠の愛を信じて、傷つき、涙するシャルロッテの運命はいかに……?
※十章を改稿しました。エンディングが変わりました。
【完結済】次こそは愛されるかもしれないと、期待した私が愚かでした。
こゆき
恋愛
リーゼッヒ王国、王太子アレン。
彼の婚約者として、清く正しく生きてきたヴィオラ・ライラック。
皆に祝福されたその婚約は、とてもとても幸せなものだった。
だが、学園にとあるご令嬢が転入してきたことにより、彼女の生活は一変してしまう。
何もしていないのに、『ヴィオラがそのご令嬢をいじめている』とみんなが言うのだ。
どれだけ違うと訴えても、誰も信じてはくれなかった。
絶望と悲しみにくれるヴィオラは、そのまま隣国の王太子──ハイル帝国の王太子、レオへと『同盟の証』という名の厄介払いとして嫁がされてしまう。
聡明な王子としてリーゼッヒ王国でも有名だったレオならば、己の無罪を信じてくれるかと期待したヴィオラだったが──……
※在り来りなご都合主義設定です
※『悪役令嬢は自分磨きに忙しい!』の合間の息抜き小説です
※つまりは行き当たりばったり
※不定期掲載な上に雰囲気小説です。ご了承ください
4/1 HOT女性向け2位に入りました。ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる