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エリエンヌの涙の先はーーー
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今日からは新生エリエンヌ(のはず)です。
もう涙はみせません。(自信はありません)
アルフレッド様に馴れ馴れしくもしません。(いやいや、あのご令嬢に比べれば可愛いものです。)
大丈夫のりきれるはずです。
そう心を決めた時ーーー
部屋をノックする音がした。
「エリエンヌお嬢様、よろしいでしょうか。」
「ええ、よろしくてよ。」
入ってきたマリアの手には小さな花かごがあった。
「エリエンヌお嬢様、アルフレッド王太子殿下よりお見舞いのお花が届いております。」
「アルフレッド様から。」私はアルフレッド様が気遣って頂けた事に目が潤みます。
マリアが私に渡した花かごは手に平に乗る程度の小さな質素な籠花でした。
見た瞬間、嬉しさよりも悲しみが溢れました。
「お嬢様ーーー」マリアは私に寄り添い「これはあんまりでございます。あぁーーーエリエンヌお嬢様泣かないで下さい。」
「ーーー泣くーーーーーー」マリアの言葉で私が泣いているのに気が付いたのです。
パタポタと花籠の小さな花たちの上に涙が滴っていたのです。
「アルフレッド様は本当に私の事がお嫌いになったのだわ。」
質素な花かごには罪はありませんが、これは私のことを軽視しているーーーもうお前のことは好きでは無い仕方なく婚約者の体制を主じて送っただけと言わんばかりでした。
「エリエンヌお嬢様ーーー」
マリアは私以上に涙を流していた。
それを見てだんだん冷静になってきました。
嫌いなら嫌いでかまわない、それならアルフレッド様の手でこの婚約を終わらして欲しかった。
「この花を見てアルフレッド様の心を理解したわ、こんな質素な花籠一つでお手紙もないのですものーーー仕方なく婚約者の私に送っただけなのよ。」
「そんな、ーーーお嬢様。」
「アルフレッド様は、あの時見た金髪のご令嬢に心をお寄せになったのだわ。
(悲しくなんかないーーー悲しくなんかーーー私自信がありません)
「アルフレッド様へのお便りは如何なさいますか?」
「いいえ、必要ないわ。アルフレッド様はそんな物を望んではいらっしゃらないはずですもの。」
「マリア、もう休むわーーー、一人にしてちょうだい。」
マリアは頷き、静かに部屋を後にした。
花籠を日が当たる場所に置き、ベッドに潜り込んだーーー眠れない瞳を無理に閉じ思い浮かぶはアルフレッド様の優しく微笑むお顔。大丈夫よエリエンヌ貴女なら出来るは、アルフレッド様の浮気相手にで合っても淑女の微笑みを忘れないわ。
アルフレッド様にもーーー文句は、言うかもしれないわだって浮気をしたのはアルフレッド様ですもの、婚約者がいるのに不誠実だわ、お別れするその時はきっちりはっきりお伝えするわ。
翌朝
「エリエンヌ、体調どうだい。」お父様は気遣ってくれています。優しいお父様。今度は爵位が低くてもお父様のように心安らぐ人と一緒になりたいわ。
「エリエンヌおはよう。気分はどう?顔色が悪いわ教育もお休みしたら?」
本当に優しい家族で、私は幸せです。
「お父様、お母様 おはようございます。余りお休みばかりしていては皆様にご迷惑が係ます。王宮へ上がろうと思っています。」
「ーーーそうか、無理をするんじゃないよ。辛い時はお父様に連絡しなさい。」
「はい、お父様ありがとうございます。」心配させないようににっこりと微笑みます。本当はお休みしたいです。心強く持つのです。
「食事が終わって用意が出来たら一緒に向かおうか。」
「はい、お父様。ありがとうございます。」
玄関ホールには既にお父様がお待ちになっていました。
私に気がついたお父様は私に手を出しエスコートされる。
「エリエンヌ準備は出来たかい、とても美しいよ。」と微笑まれます。アルフレッド様からこんなお言葉も頂かなくなったわ。心が泣きそうになるのをグッと堪えます。
「行こうか。」
「はい。」
馬車に揺られ王宮へ向かいます。
「旦那様到着しました。」
「さあ行こう。」
少し歩き出すとそこには金の髪のご令嬢がいらっしゃいました。
そのご令嬢は私達の気配に気がつき振り返りました。
可愛らしい今流行りの薄ピンクプリンセスドレスを身にまといふわふわの金の髪は緩やかに結われ可愛らしい小花をあしらって今した。
あぁーーーアルフレッド様がお好きそうな可愛らしい方。
大きなキラキラしたライラックの瞳にシミ一つない透けるような肌頬は薔薇色で唇はチェリーのようです。
「あら、失礼致しました。私ホスタ子爵家が息女キャサリン・ホスタでございます。貴女様は確かアルフレッド様のご婚約様ですよね。」くすっと笑われました。
私は背が高いので、ホスタ子爵令嬢のようなプリンセスドレスは着こなせません。
「室致しますレディ、こちらはアルフレッド様の未来の妃です。許しもなく咲き匂う挨拶するなどマナーが如何かと。」
王宮近衛兵が割って入ります。
「構わないは、ご挨拶ありがとうございました。私はコージュサッシュ公爵家が息女エリエンヌ・コージュサッシュでしわ、お見知りおき下さい。」
そう挨拶していると、アルフレッド様が護衛と共に現れた。
「久しいな、エリエンヌ。もう体調は良いのか。」
「アルフレッド様にご挨拶申し上げます。はい、お心遣い痛み入ります。」
「そ、ーーーそうか、」アルフレッド様が手を出そうとした瞬間。
「アルフレッドさまぁ~、会いたかったですぅ。」とアルフレッド様の腕に抱きついたのです。
「ホスタ子爵令嬢ーーー。」
「いつものようにキャサリンとお呼び下さい、アルフレッドさまぁ~。」
「失礼する。」
アルフレッド様は、ホスタ子爵令嬢を連れて去って行った。
「これはどう言う事だ!」とお父様も事の成り行きに驚き、青くなったり赤くなったりと驚きを隠せていませんでした。
もう涙はみせません。(自信はありません)
アルフレッド様に馴れ馴れしくもしません。(いやいや、あのご令嬢に比べれば可愛いものです。)
大丈夫のりきれるはずです。
そう心を決めた時ーーー
部屋をノックする音がした。
「エリエンヌお嬢様、よろしいでしょうか。」
「ええ、よろしくてよ。」
入ってきたマリアの手には小さな花かごがあった。
「エリエンヌお嬢様、アルフレッド王太子殿下よりお見舞いのお花が届いております。」
「アルフレッド様から。」私はアルフレッド様が気遣って頂けた事に目が潤みます。
マリアが私に渡した花かごは手に平に乗る程度の小さな質素な籠花でした。
見た瞬間、嬉しさよりも悲しみが溢れました。
「お嬢様ーーー」マリアは私に寄り添い「これはあんまりでございます。あぁーーーエリエンヌお嬢様泣かないで下さい。」
「ーーー泣くーーーーーー」マリアの言葉で私が泣いているのに気が付いたのです。
パタポタと花籠の小さな花たちの上に涙が滴っていたのです。
「アルフレッド様は本当に私の事がお嫌いになったのだわ。」
質素な花かごには罪はありませんが、これは私のことを軽視しているーーーもうお前のことは好きでは無い仕方なく婚約者の体制を主じて送っただけと言わんばかりでした。
「エリエンヌお嬢様ーーー」
マリアは私以上に涙を流していた。
それを見てだんだん冷静になってきました。
嫌いなら嫌いでかまわない、それならアルフレッド様の手でこの婚約を終わらして欲しかった。
「この花を見てアルフレッド様の心を理解したわ、こんな質素な花籠一つでお手紙もないのですものーーー仕方なく婚約者の私に送っただけなのよ。」
「そんな、ーーーお嬢様。」
「アルフレッド様は、あの時見た金髪のご令嬢に心をお寄せになったのだわ。
(悲しくなんかないーーー悲しくなんかーーー私自信がありません)
「アルフレッド様へのお便りは如何なさいますか?」
「いいえ、必要ないわ。アルフレッド様はそんな物を望んではいらっしゃらないはずですもの。」
「マリア、もう休むわーーー、一人にしてちょうだい。」
マリアは頷き、静かに部屋を後にした。
花籠を日が当たる場所に置き、ベッドに潜り込んだーーー眠れない瞳を無理に閉じ思い浮かぶはアルフレッド様の優しく微笑むお顔。大丈夫よエリエンヌ貴女なら出来るは、アルフレッド様の浮気相手にで合っても淑女の微笑みを忘れないわ。
アルフレッド様にもーーー文句は、言うかもしれないわだって浮気をしたのはアルフレッド様ですもの、婚約者がいるのに不誠実だわ、お別れするその時はきっちりはっきりお伝えするわ。
翌朝
「エリエンヌ、体調どうだい。」お父様は気遣ってくれています。優しいお父様。今度は爵位が低くてもお父様のように心安らぐ人と一緒になりたいわ。
「エリエンヌおはよう。気分はどう?顔色が悪いわ教育もお休みしたら?」
本当に優しい家族で、私は幸せです。
「お父様、お母様 おはようございます。余りお休みばかりしていては皆様にご迷惑が係ます。王宮へ上がろうと思っています。」
「ーーーそうか、無理をするんじゃないよ。辛い時はお父様に連絡しなさい。」
「はい、お父様ありがとうございます。」心配させないようににっこりと微笑みます。本当はお休みしたいです。心強く持つのです。
「食事が終わって用意が出来たら一緒に向かおうか。」
「はい、お父様。ありがとうございます。」
玄関ホールには既にお父様がお待ちになっていました。
私に気がついたお父様は私に手を出しエスコートされる。
「エリエンヌ準備は出来たかい、とても美しいよ。」と微笑まれます。アルフレッド様からこんなお言葉も頂かなくなったわ。心が泣きそうになるのをグッと堪えます。
「行こうか。」
「はい。」
馬車に揺られ王宮へ向かいます。
「旦那様到着しました。」
「さあ行こう。」
少し歩き出すとそこには金の髪のご令嬢がいらっしゃいました。
そのご令嬢は私達の気配に気がつき振り返りました。
可愛らしい今流行りの薄ピンクプリンセスドレスを身にまといふわふわの金の髪は緩やかに結われ可愛らしい小花をあしらって今した。
あぁーーーアルフレッド様がお好きそうな可愛らしい方。
大きなキラキラしたライラックの瞳にシミ一つない透けるような肌頬は薔薇色で唇はチェリーのようです。
「あら、失礼致しました。私ホスタ子爵家が息女キャサリン・ホスタでございます。貴女様は確かアルフレッド様のご婚約様ですよね。」くすっと笑われました。
私は背が高いので、ホスタ子爵令嬢のようなプリンセスドレスは着こなせません。
「室致しますレディ、こちらはアルフレッド様の未来の妃です。許しもなく咲き匂う挨拶するなどマナーが如何かと。」
王宮近衛兵が割って入ります。
「構わないは、ご挨拶ありがとうございました。私はコージュサッシュ公爵家が息女エリエンヌ・コージュサッシュでしわ、お見知りおき下さい。」
そう挨拶していると、アルフレッド様が護衛と共に現れた。
「久しいな、エリエンヌ。もう体調は良いのか。」
「アルフレッド様にご挨拶申し上げます。はい、お心遣い痛み入ります。」
「そ、ーーーそうか、」アルフレッド様が手を出そうとした瞬間。
「アルフレッドさまぁ~、会いたかったですぅ。」とアルフレッド様の腕に抱きついたのです。
「ホスタ子爵令嬢ーーー。」
「いつものようにキャサリンとお呼び下さい、アルフレッドさまぁ~。」
「失礼する。」
アルフレッド様は、ホスタ子爵令嬢を連れて去って行った。
「これはどう言う事だ!」とお父様も事の成り行きに驚き、青くなったり赤くなったりと驚きを隠せていませんでした。
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