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25.隠しキャラからの逆転劇へ
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『ヘルプ……救助、ヲ、要請シマス……』
キャラ変したかのように神妙なにゃいぼが、訴えかけてきた。
「わかってる、わかってる。よいしょっ……と」
返事もそこそこに、急いでにゃいぼを助け起こす。相変わらず腰砕きの重量感だったが、火事場の馬鹿力で一挙に押し切った。
『アリガトウ……感謝……謝謝……コノ恩、忘レナイ』
正規の姿勢に戻ったにゃいぼは、全身のランプを黄色や緑に点滅させながら、礼を言った。
感動のシーン中に悪いが、こちらはのんびりしてはいられない状況。藁にもすがる気持ちで助力を求める。
「ああ……、早速だが、実はちょっと助けてもらいたいんだ。ええと君は、にゃいぼ……でいいのか?」
お掃除ロボットに名前を尋ねると、それはピピッと了承ともとれる音声を発した。
『YES、ヨロコンデ』
「ひとつ尋ねたいんだが、君の人感センサーはどうなってる? 廊下に俺以外の人物はいるか?」
『サーチ……YES……』
「どこにいる?」
『コチラヲ、眺メテイマシタガ、今、立チ去ッテ、行キマシタ』
立ち去った、か……。会話を聞き、不利と悟って一時退いたか。
ほうっと息をつく。どうやら当面の危機は乗り切ったようだ。
「はぁ……助かった」
強がってはいたが、それなりに一杯一杯だったのだ。盛大に肩から力を抜き、緊張を解いた。
本当に、酷い目にあった……。
――ガシャン、ガシャッ、カチャチャ! ガシャポーン!
「わっ!? なんだ、どうした?」
崩れ落ちそうな疲労感に包まれていると、突然、目の前のロボットが形状を変えだしたので、ぎょっとして後ずさりする。
なんと、寸胴のドラム缶のようだったものが、手足が生えて、トランスフォームしているではないか。
(な……なんだか人型ロボットっぽくなってる?)
変身途中のそれが、まだ硬い動きで顔を上げる。それの口に当たる部分から、今までのような機械音声でなく、流暢な女性の声が流れ出した。
『にゃいぼ、ただ今より隠しキャラクターモードに移行します……コードネーム193(イクサ)、モード鶴の恩返し……』
あっけに取られて見ていると、ドラム缶だったものは猫耳の灰色少女ロボットに変化した。表面は鋼鉄感丸出しでアンドロイド感はあるが、手足が長く、格段に動きやすそうだ。
見違える姿となった彼女は、猫のごとく丸めた右手でひょいっと敬礼の姿勢をとり、言った。
「ご主人様。隠しキャラクターのにゃいぼだにゃ。よろしくにゃ」
聞けば、この猫耳ロボ娘は一定の要件を満たすと出現するレアキャラらしい。
心優しき探偵の助手として、力を貸してくれるという。
「お、おお……助かるよ。き、期待してる」
「お任せあれ、ですにゃ」
戸惑いながらも握手を交わす。
こういうの、古い言葉でなんて言うんだっけ。
情けは人の為ならず……か?
とりあえず、収まるところに収まった、らしい。
キャラ変したかのように神妙なにゃいぼが、訴えかけてきた。
「わかってる、わかってる。よいしょっ……と」
返事もそこそこに、急いでにゃいぼを助け起こす。相変わらず腰砕きの重量感だったが、火事場の馬鹿力で一挙に押し切った。
『アリガトウ……感謝……謝謝……コノ恩、忘レナイ』
正規の姿勢に戻ったにゃいぼは、全身のランプを黄色や緑に点滅させながら、礼を言った。
感動のシーン中に悪いが、こちらはのんびりしてはいられない状況。藁にもすがる気持ちで助力を求める。
「ああ……、早速だが、実はちょっと助けてもらいたいんだ。ええと君は、にゃいぼ……でいいのか?」
お掃除ロボットに名前を尋ねると、それはピピッと了承ともとれる音声を発した。
『YES、ヨロコンデ』
「ひとつ尋ねたいんだが、君の人感センサーはどうなってる? 廊下に俺以外の人物はいるか?」
『サーチ……YES……』
「どこにいる?」
『コチラヲ、眺メテイマシタガ、今、立チ去ッテ、行キマシタ』
立ち去った、か……。会話を聞き、不利と悟って一時退いたか。
ほうっと息をつく。どうやら当面の危機は乗り切ったようだ。
「はぁ……助かった」
強がってはいたが、それなりに一杯一杯だったのだ。盛大に肩から力を抜き、緊張を解いた。
本当に、酷い目にあった……。
――ガシャン、ガシャッ、カチャチャ! ガシャポーン!
「わっ!? なんだ、どうした?」
崩れ落ちそうな疲労感に包まれていると、突然、目の前のロボットが形状を変えだしたので、ぎょっとして後ずさりする。
なんと、寸胴のドラム缶のようだったものが、手足が生えて、トランスフォームしているではないか。
(な……なんだか人型ロボットっぽくなってる?)
変身途中のそれが、まだ硬い動きで顔を上げる。それの口に当たる部分から、今までのような機械音声でなく、流暢な女性の声が流れ出した。
『にゃいぼ、ただ今より隠しキャラクターモードに移行します……コードネーム193(イクサ)、モード鶴の恩返し……』
あっけに取られて見ていると、ドラム缶だったものは猫耳の灰色少女ロボットに変化した。表面は鋼鉄感丸出しでアンドロイド感はあるが、手足が長く、格段に動きやすそうだ。
見違える姿となった彼女は、猫のごとく丸めた右手でひょいっと敬礼の姿勢をとり、言った。
「ご主人様。隠しキャラクターのにゃいぼだにゃ。よろしくにゃ」
聞けば、この猫耳ロボ娘は一定の要件を満たすと出現するレアキャラらしい。
心優しき探偵の助手として、力を貸してくれるという。
「お、おお……助かるよ。き、期待してる」
「お任せあれ、ですにゃ」
戸惑いながらも握手を交わす。
こういうの、古い言葉でなんて言うんだっけ。
情けは人の為ならず……か?
とりあえず、収まるところに収まった、らしい。
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