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プロローグ
4 お掃除
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ニートという概念は、「15~34歳までの、家事、通学、就業をしておらず、職業訓練も受けていない者」というものらしい。
なので、家事手伝いは、正確にはニートでは無い。
しかし、世の中の人にとっては、働かずに家にいる場合はニートと思ってしまう傾向が強い。
確かに吾郎は花嫁修行をしているわけでもないので、ニートでは無いというのは詭弁なのかもしれない。
でも、吾郎は吾郎なりに両親の手伝いはしてきたし、買い物にも出かけるし、晩ごはんも作るし、掃除洗濯、風呂掃除もするし、それなりの大工仕事もできるし、電化製品の扱いにも強いし、庭の草むしりや家庭菜園レベルで畑を耕したり収穫をしたりもする。
家に居たとしても、それなりに忙しかったりするのだ。
もちろん、これらの事が好きという部分もあるので、吾郎の家事スキルはなかなかのものである。
実際、砦内の掃除に関してもあまり悩む様子もなく段取りを組み立てると、さっさと掃除を開始してしまう。
「ネット通販」で購入したマスク50枚入り(500金貨)と、ほうき&ちりとりセット(1000金貨)を装備して、床ほこりを集めては外に放り出し、それが一段落したら丸机や丸椅子などの家具を階段の踊り場に出してはたきまくる。
次いでネット通販ウインドウを開いて水拭きモップ(1200金貨)とペットボトル水2L(100金貨)で石床を綺麗に拭きあげていく。
ちなみに強化チートでモップの清掃能力、ペットボトルの水は洗浄能力などを向上させている。
「せっかく稼いだお金が、まずは掃除道具に消えていくとは」
所持金が2万にも満たない吾郎にとっては、なかなかに痛い出費であった。
「しかし今更だが、これ……モップだけ買って強化しまくれば、ほうきとかいらなかったような……」
まだまだ己のチートを上手に扱えない吾郎であった。
「ま、俺のチートは発想力勝負な所があるから、後から気づくのはしょうがないか。でも、無駄使いをしない為にも、なるべく色々なアイデアを先に練っておく癖をつけないとな」
吾郎はモップの清掃能力を更にガンガン上げていくと、たったのひと拭きで、まるで強力な掃除機&丁寧な床磨きをしたかの様に綺麗に仕上がる。
吾郎はモップの先を強化チートで巨大化、重さは軽減、とすると、ひと拭きでごっそりと床の大部分が掃除できるようになった。
「うわー……超便利」
お次はモップの柄を強化して長くすると、壁や天井に至るまであらゆる汚れや砂ホコリを拭き取っていく。
しかもモップの先はほとんど汚れないという凄まじさ。
「……うん、洗浄用の水も不要だった」
吾郎は二階をピカピカに磨き上げると、そのまま三階と一階もピカピカに磨き上げた。
最後に超モップを普通の大きさに戻してから、階段の踊り場に置いておいた丸机や丸椅子も拭き拭きして綺麗にする。
ただ、汚いコップや皿などの食器やガラクタに関しては、そのまま眼下の荒野に向かって放り捨てた。
「食器は新しいのを買うからいらない」
吾郎はチートな掃除道具であっという間に掃除を終わらせると、木製の丸机と丸椅子を室内に運び入れて、椅子に腰かける。
「はー……これで拠点と寝床は確保できたな」
雨露をしのげる場所が確保できたからか、吾郎は安堵のため息を小さくこぼした。
「そういえば、朝にあんパンを食べたっきりだったな。強化チートも色々と使ったことだし、何だか無性に腹が減ってきたから昼飯にするか」
吾郎はネット通販であんパン、メロンパン、カレーパンと牛乳パック(500ml)を400金貨で購入する。
吾郎は丸机の上に転送されてきたパンの中からあんパンにムシャムシャとかぶりつき、牛乳に付いていたストローを刺してゴクゴクと飲んでいく。
あんパンと牛乳の口内調理でもたらされる絶妙な甘みに、吾郎は頬を緩めた。
本当ならばもっと豪華な食事を取ることも可能なのだが、吾郎は今後の事を冷静に考えていた。
「自分の身を危険に晒して戦い手に入れた貴重なお金なんだ。ここで無意味に豪遊して、次も危険な戦闘を石ころで済ますほど俺は馬鹿じゃない。早速、荒野を歩いていた時に考えていた事も実験したいからな。ま、掃除道具で少し持って行かれたのは予定外だったけれども」
吾郎は次いでメロパンを食べ、最後にカレーパンをガツガツと食べつつ牛乳パックを飲み干しながら、またも気がついた。
「あ……これ、あんパンを強化チートで巨大化すればパンを3つも買わなくて良かったんじゃないか?」
吾郎は眉間を指で押さえながら、ため息を吐き捨てる。
「いや、うん、だから焦るな俺。こういう風にひとつずつチートのノウハウをためていけばいいんだよ。それに、あんパンばっかりでも甘すぎだからな。食の娯楽はとても大事だから、メロンパンとカレーパンが食べられて良かったということにしておこう。うん、そうしよう」
吾郎はぼっち歴が長いからか、特に抵抗もなく自然と独り言を呟きまくりつつ、自分を慰めるのであった。
なので、家事手伝いは、正確にはニートでは無い。
しかし、世の中の人にとっては、働かずに家にいる場合はニートと思ってしまう傾向が強い。
確かに吾郎は花嫁修行をしているわけでもないので、ニートでは無いというのは詭弁なのかもしれない。
でも、吾郎は吾郎なりに両親の手伝いはしてきたし、買い物にも出かけるし、晩ごはんも作るし、掃除洗濯、風呂掃除もするし、それなりの大工仕事もできるし、電化製品の扱いにも強いし、庭の草むしりや家庭菜園レベルで畑を耕したり収穫をしたりもする。
家に居たとしても、それなりに忙しかったりするのだ。
もちろん、これらの事が好きという部分もあるので、吾郎の家事スキルはなかなかのものである。
実際、砦内の掃除に関してもあまり悩む様子もなく段取りを組み立てると、さっさと掃除を開始してしまう。
「ネット通販」で購入したマスク50枚入り(500金貨)と、ほうき&ちりとりセット(1000金貨)を装備して、床ほこりを集めては外に放り出し、それが一段落したら丸机や丸椅子などの家具を階段の踊り場に出してはたきまくる。
次いでネット通販ウインドウを開いて水拭きモップ(1200金貨)とペットボトル水2L(100金貨)で石床を綺麗に拭きあげていく。
ちなみに強化チートでモップの清掃能力、ペットボトルの水は洗浄能力などを向上させている。
「せっかく稼いだお金が、まずは掃除道具に消えていくとは」
所持金が2万にも満たない吾郎にとっては、なかなかに痛い出費であった。
「しかし今更だが、これ……モップだけ買って強化しまくれば、ほうきとかいらなかったような……」
まだまだ己のチートを上手に扱えない吾郎であった。
「ま、俺のチートは発想力勝負な所があるから、後から気づくのはしょうがないか。でも、無駄使いをしない為にも、なるべく色々なアイデアを先に練っておく癖をつけないとな」
吾郎はモップの清掃能力を更にガンガン上げていくと、たったのひと拭きで、まるで強力な掃除機&丁寧な床磨きをしたかの様に綺麗に仕上がる。
吾郎はモップの先を強化チートで巨大化、重さは軽減、とすると、ひと拭きでごっそりと床の大部分が掃除できるようになった。
「うわー……超便利」
お次はモップの柄を強化して長くすると、壁や天井に至るまであらゆる汚れや砂ホコリを拭き取っていく。
しかもモップの先はほとんど汚れないという凄まじさ。
「……うん、洗浄用の水も不要だった」
吾郎は二階をピカピカに磨き上げると、そのまま三階と一階もピカピカに磨き上げた。
最後に超モップを普通の大きさに戻してから、階段の踊り場に置いておいた丸机や丸椅子も拭き拭きして綺麗にする。
ただ、汚いコップや皿などの食器やガラクタに関しては、そのまま眼下の荒野に向かって放り捨てた。
「食器は新しいのを買うからいらない」
吾郎はチートな掃除道具であっという間に掃除を終わらせると、木製の丸机と丸椅子を室内に運び入れて、椅子に腰かける。
「はー……これで拠点と寝床は確保できたな」
雨露をしのげる場所が確保できたからか、吾郎は安堵のため息を小さくこぼした。
「そういえば、朝にあんパンを食べたっきりだったな。強化チートも色々と使ったことだし、何だか無性に腹が減ってきたから昼飯にするか」
吾郎はネット通販であんパン、メロンパン、カレーパンと牛乳パック(500ml)を400金貨で購入する。
吾郎は丸机の上に転送されてきたパンの中からあんパンにムシャムシャとかぶりつき、牛乳に付いていたストローを刺してゴクゴクと飲んでいく。
あんパンと牛乳の口内調理でもたらされる絶妙な甘みに、吾郎は頬を緩めた。
本当ならばもっと豪華な食事を取ることも可能なのだが、吾郎は今後の事を冷静に考えていた。
「自分の身を危険に晒して戦い手に入れた貴重なお金なんだ。ここで無意味に豪遊して、次も危険な戦闘を石ころで済ますほど俺は馬鹿じゃない。早速、荒野を歩いていた時に考えていた事も実験したいからな。ま、掃除道具で少し持って行かれたのは予定外だったけれども」
吾郎は次いでメロパンを食べ、最後にカレーパンをガツガツと食べつつ牛乳パックを飲み干しながら、またも気がついた。
「あ……これ、あんパンを強化チートで巨大化すればパンを3つも買わなくて良かったんじゃないか?」
吾郎は眉間を指で押さえながら、ため息を吐き捨てる。
「いや、うん、だから焦るな俺。こういう風にひとつずつチートのノウハウをためていけばいいんだよ。それに、あんパンばっかりでも甘すぎだからな。食の娯楽はとても大事だから、メロンパンとカレーパンが食べられて良かったということにしておこう。うん、そうしよう」
吾郎はぼっち歴が長いからか、特に抵抗もなく自然と独り言を呟きまくりつつ、自分を慰めるのであった。
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