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第二部
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朝。いつもの彩月との登校。今日は途中でメイも合流して三人になっていた。
早い時間からじゃれ合う二人。さあ何気ない日々の始まりだ。
「よお、おはよう」
そのとき私たちは背後から声をかけられる。佐津間君だ。丸坊主頭の、野球男児。きりっとした眉と細い目は、本人が礼儀正しく真面目な性格を表していた。
「あ、オハー」メイが手を振った。
「うっす」
グループは三人から四人に増えた。彼は、少し言いにくそうに話を始める。
「実はさ、あの死んだ不良のこと何だけどさ」
「なーに?」
「事故死じゃねえかもって親父が言っていたのよ。バイクのブレーキが壊されていて、誰かが細工したんじゃないか?」
彼の声は低く押し殺したようだったが、目は光り真剣味を帯びていた。
「はーん、殺人ってこと?」
彩月がなるほどね、という感じに相槌を打つ。
「お父さん?」
「ああ。俺のおやじ、島の警察官なの」
警察官。その言葉の響きに、私は彼の人間性がどういうものか見た気がした。
「島で起こったことは、詳しくは聞けねえけど酒飲んだときとかに、色々教えてくれるんだよ」
「ええー情報漏洩だー」
メイが口に手を当てて、へらへらしている。
「大丈夫なの、そんなの?」私は心配して聞いた。
「さあ、親父に聞いてくれ」佐津間君の声は、そっけない。
「お前の親父に会う機会ねえよ」
「そだな」
話は日頃の日常会話に戻った。誰も死んだ人の話などしたがらない。またいつもの一日が始まろうとしていた。
早い時間からじゃれ合う二人。さあ何気ない日々の始まりだ。
「よお、おはよう」
そのとき私たちは背後から声をかけられる。佐津間君だ。丸坊主頭の、野球男児。きりっとした眉と細い目は、本人が礼儀正しく真面目な性格を表していた。
「あ、オハー」メイが手を振った。
「うっす」
グループは三人から四人に増えた。彼は、少し言いにくそうに話を始める。
「実はさ、あの死んだ不良のこと何だけどさ」
「なーに?」
「事故死じゃねえかもって親父が言っていたのよ。バイクのブレーキが壊されていて、誰かが細工したんじゃないか?」
彼の声は低く押し殺したようだったが、目は光り真剣味を帯びていた。
「はーん、殺人ってこと?」
彩月がなるほどね、という感じに相槌を打つ。
「お父さん?」
「ああ。俺のおやじ、島の警察官なの」
警察官。その言葉の響きに、私は彼の人間性がどういうものか見た気がした。
「島で起こったことは、詳しくは聞けねえけど酒飲んだときとかに、色々教えてくれるんだよ」
「ええー情報漏洩だー」
メイが口に手を当てて、へらへらしている。
「大丈夫なの、そんなの?」私は心配して聞いた。
「さあ、親父に聞いてくれ」佐津間君の声は、そっけない。
「お前の親父に会う機会ねえよ」
「そだな」
話は日頃の日常会話に戻った。誰も死んだ人の話などしたがらない。またいつもの一日が始まろうとしていた。
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