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第2章 霧の中より現れし男
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聖都の中庭。そこは一本の菩提樹が植えられており、樹齢千年近くそこに安置されていた。樹は旧暦よりそびえていた。その周囲を大理石の腰掛が取り囲む。希和子はそこに一人座り、思いに耽っていた。時だけが過ぎていく。
宮殿はしんと静まり返っている。本来なら、別邸で和やかな日々を過ごしていたはずだ。
見渡す限りの緑が包み自分を和ませたはずだ。なのに、なぜ。警護が厳しくなった。おかげで宮殿の外にはもう抜け出せない。
外に出たい……
最後に出たのは、剣を研いだ時だ。あの者、流星。彼の聖剣を研ぎ直した。素晴らしかった。従者と、その道の者に指導され、聖女自ら研いだ剣は、一層鋭く光を帯びていた。
だけど喜びはわずかだ。
もう自分は一生宮廷から出られない、気がしていた。今の自分には、千年の齢を持つ菩提樹をそっと眺めることしか出来ないのか。
権力を王と議会が支配する中、単なる象徴的権威に過ぎない聖女は、おかざりだ。ただ偉いというだけ。何もない。なら何ができるというのだ?
ただ年を取っていく、だけ。そうなるほかにないのだ。人々の上に存在し、命尽き果てるまで君臨し続けることが聖女の使命なのだ。希和子は、歴史書を幼いころから読まされていたから知っていた、聖女の存在理由を。
「陛下……」
聞きなれた声。どうして困っているときに声をかけてくれるのだろうか。ここまで自らの思いに精通してくれる者は、他にいるだろうか。
「あなたは?」
希和子は、祥子のすぐ横にいた男の存在に気が付く。名を流星といった。猛々しくも流麗な剣さばきで、まさに流れる星のごとく、鮮やかに敵を一刀両断。見事聖女を救い出した男。
「私も、ちょうどばったり宮廷内で、出くわしたところです。まあ、しばらくの間ご逗留なさるのだとか」
流星は、立礼をする。
「本当に私とこちらの大切な友人を助けてくれてありがとう」
彼は乾いた唇を閉ざしていた。まるで心に蓋をしてあるようだ。
「こちらの御厄介にはなりませぬ。明日にでも立つ所存であります」
「そう、でも時期にしまわれるの?」
「ええいつまでも私ごときがいる資格はありませぬ」
「そんな……しかるべき官位も与えたではありませんか。地位を保持したものならば、宮廷を歩む権利はあります。だからゆるりとなされば……」
「大変無礼なことと存じ上げます。陛下より頂いた官位、騎士の位、返上しとうございます」
「まあ――」
希和子は絶句した。何という無欲な者だろうか。
「で、でもあなた。一体官位を捨て、どこに行くというの? 都の外に出ても、あなたはすでに一介の浪人ではないのよ?」
そう、浪人が至高の存在である聖女を東の魔の手より救った。その報は、都を超え、諸外国に駆け回った。すでに彼の面も似顔絵が掲示されている。
つまり敵国である東国からは、すっかり目の敵とされ、いつ狙われてもおかしくない存在だった。しかし、彼は涼しく笑う。
「ご安心を。陛下もご照覧のとおり、剣の腕には自信がございます」
「相手は一人でないのですよ? なのに、安全な聖都を離れて――一体どこへ行くというのですか?」
「東に参ります」
「東?」
ええ、と彼は言う。乾ききった無機質な返事だ。なぜ彼はこうも感情を表さないのだろうか。何か変だ。常人とは異なる。何かずれている。なぜ彼の心は閉ざされたままなのだ?
「やるべき、果たすべき使命が東の地にあり南の祖国を離れ、東を目指していたところ、偶然陛下にお会いしたのです」
「……」
希和子は黙って聞いていた。果たすべき使命とは何だろう? 男はそのために国を離れたのか。しかし彼にもいるはずの家族を置いて、何をしに東に?
頭に不安がよぎる。
彼女の不安をよそに流星はまた一礼すると、踵を返しその場を去ろうとしていた。
「待ってください」
「はい?」
何か抜けている、というより失ったものがある。固く結ばれた唇と、暗い眼光、焦燥しきった表情には、大事な何かを喪失した悲しみがあった。
「どこへ? 東を目指し、一体あなたが果たすべきこととは、役割とは何なのですか?」
もしかしたら、という思いに希和子は駆られる。
「東の地――参の国、また火の国と申しますか? いやしくも陛下を襲い、誘拐をたくらんだ者がいる国へ参ります」
流星は、言うのをためらっていた。恐らく誰にも言っていないことを打ち明ける、といった口調である。彼の言葉の端々に躊躇の念がある。
「かの国は、侵略を好み、多くの者を奪い殺してきました。南の国、豊都の外れに位置する『亮梅』をご存知ですか? そこが私の祖国です。かつては漁業で栄えた街でしたが、一瞬で街は砕け散りました」
彼は淡々と口ずみ、あとには霞にも満たない灰と役立たずのがれきだけが残ったと言った。まるで自分の人生がそうであるかのように。
「あの男が、赤き龍の紋章――どす黒い怒りを持った邪悪な王が、東の地より現れ、住処を灰にしたのです。家族は焼き殺され、祖国の歴史も文化もすべて消え去りました」
こらえていた何かを吐き出したようだ。心の奥底に幾重にも蓋をして押し込めていたものが、ポツポツと籠もれ出ているに違いない
亮梅……聞いたことがある。南を拠点として漁業の街だ。そこは、独自の文化と歴史を持ち、どこ国の王にも従属せず自治権を持っている数少ない商業都市だ。
だが隣国の大国にとって交通の要所であり、皆が欲していた。まず、彼らと手を結んだのが、同じく商業で栄えている南国の大国だ。伍の王・景虎が治める豊都は、力で屈さず、話術で排他的で厳格な亮梅の漁師たちを味方に取り入れた。
おかげで豊都は、聖都と並ぶ大国に成り得た。だが誰かが得をすれば、損をするのは世の常である。損をしたのが、烈王であった。
かの王に、計略など一つもない。彼の文言は、従属か死かだ。当然、亮梅の民は拒絶した。烈王は怒り狂ったが、すぐには攻められなかった。防魔の壁が亮梅を守っていたからだ。景虎の魔力は、かの王を寄せ付けなかった。南国のみならず、西国に挟まれ、動けなかった。だが王は略奪の時期をうかがっていた。
やがてときは来た。南国の老虎の力が弱まった。景虎の力に綻びが見えてきた。烈王はその気を逃さず動いた。
弱った防魔の壁は、彼の戟に切り刻まれた。さあ略奪の始まりだ。兵はこぞって亮梅の財産を根こそぎ奪い取った。後に残った漁師たちを見て、怒りの帝王は、多くの者たちをあざ笑う。
紅蓮の炎が、都市を一瞬にして焼いた。後には何も残らなかった。
恐ろしい、あの子の悪行。血も涙もない。そこには悲しみの根すら張れないほど増悪に満ちあふれた罪業だった。しかし今――悲しみ、怒り、憎しみを宿した怨念は育った。ただ切ない思いを無機質な能面が覆っているだけだ。
「敵は、ただ一人。参の王――烈王と評される男の首を掲げること。我が使命にございます」
彼は最後まで言い切った。本当は言いたくなどなかった。なぜなら決意が鈍るから。何かを遂げたければ、思いは胸の内に秘めておく必要がある。無垢で清純な女の前に宣告しなければならないとは……
もうだめだ。すぐにでもこの場を立たねば。迷ったのはなぜだ。心はとうの昔に決めていたというの。
流星は急ぎ身を翻すが、自らの腕をパシッと握られていた。
「駄目です! 絶対に駄目です!」
希和子は吼える。周りの目を気にせずに、中庭を見守る従者や、侍従の目を気にせず、叫んだ。彼女の内に秘める思い、人を気遣う感情が使命に燃える一人の男を引き留めようとしている。
「あなたのような恩人を危険な土地に行かせるわけには参りません!」
いけない、だめだ。行かせてはいかない。彼を――彼を引き留めねば。高ぶった感情を止めることは出来なかった。
普段、おしとやかに、優雅に、格調ある雰囲気は、どこにもない。ただ死にゆこうとしている者を絶望の淵から救い出したいという願望が希和子を支配していた。
驚きのあまり周りにいた流星と祥子は、何と言えばいいか困りかけていた。
「――ともかく、しばらく、こちらへ……あなたをお傍に……」
希和子は、高鳴る鼓動を落ち着かせる。
「行かせては、もらえませぬか?」
「駄目です……」
人はここまで自分をせき止めようとするのだろう。
「もう少し思案してみてもよろしいのでは?」
そっと静かに祥子は会話に入る。
「あなた、一人で抱え込んでおられて自らの課した重圧に押しつぶされているように私の目には映るわ」
「いや――」
流星は、きっぱりとそうじゃない。心は決まっている。しかし、己が腕を握りしめる手と聖女の眼光に宿る悲しみに、心が揺ぐ。
「陛下にとって、あなたは余人をもって替えがたい存在だということを忘れないで」
流星は、そっと顔をそらす。
「わかり――ました」
はらりとわずかに残っていた枯れ葉が、風にあおられ枝を離れた。ひらひらと舞い落ちる枯れ葉は、流星の虚しい生を表していた。
宮殿はしんと静まり返っている。本来なら、別邸で和やかな日々を過ごしていたはずだ。
見渡す限りの緑が包み自分を和ませたはずだ。なのに、なぜ。警護が厳しくなった。おかげで宮殿の外にはもう抜け出せない。
外に出たい……
最後に出たのは、剣を研いだ時だ。あの者、流星。彼の聖剣を研ぎ直した。素晴らしかった。従者と、その道の者に指導され、聖女自ら研いだ剣は、一層鋭く光を帯びていた。
だけど喜びはわずかだ。
もう自分は一生宮廷から出られない、気がしていた。今の自分には、千年の齢を持つ菩提樹をそっと眺めることしか出来ないのか。
権力を王と議会が支配する中、単なる象徴的権威に過ぎない聖女は、おかざりだ。ただ偉いというだけ。何もない。なら何ができるというのだ?
ただ年を取っていく、だけ。そうなるほかにないのだ。人々の上に存在し、命尽き果てるまで君臨し続けることが聖女の使命なのだ。希和子は、歴史書を幼いころから読まされていたから知っていた、聖女の存在理由を。
「陛下……」
聞きなれた声。どうして困っているときに声をかけてくれるのだろうか。ここまで自らの思いに精通してくれる者は、他にいるだろうか。
「あなたは?」
希和子は、祥子のすぐ横にいた男の存在に気が付く。名を流星といった。猛々しくも流麗な剣さばきで、まさに流れる星のごとく、鮮やかに敵を一刀両断。見事聖女を救い出した男。
「私も、ちょうどばったり宮廷内で、出くわしたところです。まあ、しばらくの間ご逗留なさるのだとか」
流星は、立礼をする。
「本当に私とこちらの大切な友人を助けてくれてありがとう」
彼は乾いた唇を閉ざしていた。まるで心に蓋をしてあるようだ。
「こちらの御厄介にはなりませぬ。明日にでも立つ所存であります」
「そう、でも時期にしまわれるの?」
「ええいつまでも私ごときがいる資格はありませぬ」
「そんな……しかるべき官位も与えたではありませんか。地位を保持したものならば、宮廷を歩む権利はあります。だからゆるりとなされば……」
「大変無礼なことと存じ上げます。陛下より頂いた官位、騎士の位、返上しとうございます」
「まあ――」
希和子は絶句した。何という無欲な者だろうか。
「で、でもあなた。一体官位を捨て、どこに行くというの? 都の外に出ても、あなたはすでに一介の浪人ではないのよ?」
そう、浪人が至高の存在である聖女を東の魔の手より救った。その報は、都を超え、諸外国に駆け回った。すでに彼の面も似顔絵が掲示されている。
つまり敵国である東国からは、すっかり目の敵とされ、いつ狙われてもおかしくない存在だった。しかし、彼は涼しく笑う。
「ご安心を。陛下もご照覧のとおり、剣の腕には自信がございます」
「相手は一人でないのですよ? なのに、安全な聖都を離れて――一体どこへ行くというのですか?」
「東に参ります」
「東?」
ええ、と彼は言う。乾ききった無機質な返事だ。なぜ彼はこうも感情を表さないのだろうか。何か変だ。常人とは異なる。何かずれている。なぜ彼の心は閉ざされたままなのだ?
「やるべき、果たすべき使命が東の地にあり南の祖国を離れ、東を目指していたところ、偶然陛下にお会いしたのです」
「……」
希和子は黙って聞いていた。果たすべき使命とは何だろう? 男はそのために国を離れたのか。しかし彼にもいるはずの家族を置いて、何をしに東に?
頭に不安がよぎる。
彼女の不安をよそに流星はまた一礼すると、踵を返しその場を去ろうとしていた。
「待ってください」
「はい?」
何か抜けている、というより失ったものがある。固く結ばれた唇と、暗い眼光、焦燥しきった表情には、大事な何かを喪失した悲しみがあった。
「どこへ? 東を目指し、一体あなたが果たすべきこととは、役割とは何なのですか?」
もしかしたら、という思いに希和子は駆られる。
「東の地――参の国、また火の国と申しますか? いやしくも陛下を襲い、誘拐をたくらんだ者がいる国へ参ります」
流星は、言うのをためらっていた。恐らく誰にも言っていないことを打ち明ける、といった口調である。彼の言葉の端々に躊躇の念がある。
「かの国は、侵略を好み、多くの者を奪い殺してきました。南の国、豊都の外れに位置する『亮梅』をご存知ですか? そこが私の祖国です。かつては漁業で栄えた街でしたが、一瞬で街は砕け散りました」
彼は淡々と口ずみ、あとには霞にも満たない灰と役立たずのがれきだけが残ったと言った。まるで自分の人生がそうであるかのように。
「あの男が、赤き龍の紋章――どす黒い怒りを持った邪悪な王が、東の地より現れ、住処を灰にしたのです。家族は焼き殺され、祖国の歴史も文化もすべて消え去りました」
こらえていた何かを吐き出したようだ。心の奥底に幾重にも蓋をして押し込めていたものが、ポツポツと籠もれ出ているに違いない
亮梅……聞いたことがある。南を拠点として漁業の街だ。そこは、独自の文化と歴史を持ち、どこ国の王にも従属せず自治権を持っている数少ない商業都市だ。
だが隣国の大国にとって交通の要所であり、皆が欲していた。まず、彼らと手を結んだのが、同じく商業で栄えている南国の大国だ。伍の王・景虎が治める豊都は、力で屈さず、話術で排他的で厳格な亮梅の漁師たちを味方に取り入れた。
おかげで豊都は、聖都と並ぶ大国に成り得た。だが誰かが得をすれば、損をするのは世の常である。損をしたのが、烈王であった。
かの王に、計略など一つもない。彼の文言は、従属か死かだ。当然、亮梅の民は拒絶した。烈王は怒り狂ったが、すぐには攻められなかった。防魔の壁が亮梅を守っていたからだ。景虎の魔力は、かの王を寄せ付けなかった。南国のみならず、西国に挟まれ、動けなかった。だが王は略奪の時期をうかがっていた。
やがてときは来た。南国の老虎の力が弱まった。景虎の力に綻びが見えてきた。烈王はその気を逃さず動いた。
弱った防魔の壁は、彼の戟に切り刻まれた。さあ略奪の始まりだ。兵はこぞって亮梅の財産を根こそぎ奪い取った。後に残った漁師たちを見て、怒りの帝王は、多くの者たちをあざ笑う。
紅蓮の炎が、都市を一瞬にして焼いた。後には何も残らなかった。
恐ろしい、あの子の悪行。血も涙もない。そこには悲しみの根すら張れないほど増悪に満ちあふれた罪業だった。しかし今――悲しみ、怒り、憎しみを宿した怨念は育った。ただ切ない思いを無機質な能面が覆っているだけだ。
「敵は、ただ一人。参の王――烈王と評される男の首を掲げること。我が使命にございます」
彼は最後まで言い切った。本当は言いたくなどなかった。なぜなら決意が鈍るから。何かを遂げたければ、思いは胸の内に秘めておく必要がある。無垢で清純な女の前に宣告しなければならないとは……
もうだめだ。すぐにでもこの場を立たねば。迷ったのはなぜだ。心はとうの昔に決めていたというの。
流星は急ぎ身を翻すが、自らの腕をパシッと握られていた。
「駄目です! 絶対に駄目です!」
希和子は吼える。周りの目を気にせずに、中庭を見守る従者や、侍従の目を気にせず、叫んだ。彼女の内に秘める思い、人を気遣う感情が使命に燃える一人の男を引き留めようとしている。
「あなたのような恩人を危険な土地に行かせるわけには参りません!」
いけない、だめだ。行かせてはいかない。彼を――彼を引き留めねば。高ぶった感情を止めることは出来なかった。
普段、おしとやかに、優雅に、格調ある雰囲気は、どこにもない。ただ死にゆこうとしている者を絶望の淵から救い出したいという願望が希和子を支配していた。
驚きのあまり周りにいた流星と祥子は、何と言えばいいか困りかけていた。
「――ともかく、しばらく、こちらへ……あなたをお傍に……」
希和子は、高鳴る鼓動を落ち着かせる。
「行かせては、もらえませぬか?」
「駄目です……」
人はここまで自分をせき止めようとするのだろう。
「もう少し思案してみてもよろしいのでは?」
そっと静かに祥子は会話に入る。
「あなた、一人で抱え込んでおられて自らの課した重圧に押しつぶされているように私の目には映るわ」
「いや――」
流星は、きっぱりとそうじゃない。心は決まっている。しかし、己が腕を握りしめる手と聖女の眼光に宿る悲しみに、心が揺ぐ。
「陛下にとって、あなたは余人をもって替えがたい存在だということを忘れないで」
流星は、そっと顔をそらす。
「わかり――ました」
はらりとわずかに残っていた枯れ葉が、風にあおられ枝を離れた。ひらひらと舞い落ちる枯れ葉は、流星の虚しい生を表していた。
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