名探偵マコトの事件簿3

naomikoryo

文字の大きさ
14 / 79

第14話:青葉ヶ丘高校生徒会・事件記録ファイル No.001

しおりを挟む
青葉ヶ丘高校生徒会・事件記録ファイル No.001
【案件名】スケッチブックに描かれた嘘
記録担当:書記・高峰 蓮
編集補助:副会長・早紀/会長チェック済
取材撮影:補佐・佐伯
再構成:綾小路

■依頼者
氏名:日下部 いろは(1年A組)
相談内容:
「兄の遺品であるスケッチブックに、描いた覚えのない絵が増えている。誰かが描き足しているのでは?」

■事件の要点
絵を描いたと思われる人物:兄・日下部 慧(昨年交通事故で死去)

スケッチブックには、“最後の3ページ”が白紙だった記憶

しかし最近、そのページに“慧の絵にそっくりな新作”が加えられていた

遺品の改ざんか?贋作か?それとも――?

■調査の経緯と関係者
美術準備室にて:
 慧の親友・橘 時雨(2年・美術部)に接触
 → 「俺ではないが、描ける奴ならいる」と証言
 → 名指しされたのが、1年A組の姫乃 樹里(慧の元恋人)

姫乃 樹里と対面(屋上)
 → 該当ページは彼女が描いたことを認める
 → 理由:「慧くんが“いつか続きが描かれたらいい”と言っていたから」
 → 描いたのは模倣ではなく、“慧が描いたかもしれない未来”
 → 贋作や改ざんではなく、愛と記憶に基づいた“続き”

■依頼者の反応と結末
いろは本人は、最初は困惑していたが
 → 姫乃の想いを聞いたことで納得
 → 自らも兄の絵の“続きを描く”決意を持ち、
 → 最終ページに自身の手で風景画を描き、スケッチブックを“閉じた”

■証拠物一覧(写真添付)
スケッチブック該当ページ(佐伯撮影・加工済)

美術準備室の模写作業風景

姫乃との屋上会話メモ(蓮・逐語録形式)

いろはが描いた“最後の1枚”

■生徒会コメント欄
・副会長・早紀
一歩間違えれば感情的な対立に発展していた案件だった。
マコトが暴走せず、ちゃんと人の話を聞けたのは進歩。たぶんこの記録もあとで読んで泣くと思う。

・会計・美穂
姫乃ちゃん、最初はめちゃくちゃ“キラキラ女子”って感じだったけど、話してみたらめっちゃ芯があって良き。
アートって“描いた人”だけのものじゃないんだな~って思った。

・補佐・佐伯
撮影中、誰も気づかない表情がいくつか撮れた。
特にマコトが黙って空を見てた一枚、あれは“探偵”だった。

・書記・蓮
真実は時に、沈黙のなかにある。
答えを求めるより、“意味”を感じ取ること。
この事件は、その良い教材だったと思う。

・補佐・綾小路
まるで舞台のような幕引きだった。
主役は、亡き兄を巡る少女たち。
我ら探偵団は、ただの“脇役”に過ぎない――だが、それがまた良い。

・会長・マコト
最後のページ、いろはさんが描いた絵……めっちゃ良かったです。
事件は“起きた”んじゃなくて、“起こされた”んだなって。
兄妹の気持ち、ちゃんと届けられたなら、俺たちの出番は成功だったんだと思います!

■判定:事件解決
解決種別:人間関係/心理/創作物に関する相談
今後の対応:なし(依頼者より正式に「解決」の報告あり)
ファイル保存先:生徒会記録棚A-3『記憶に残る案件』カテゴリ

●タイトル案(綾小路命名):
『色褪せない線――名探偵とスケッチブックの嘘』
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

滝川家の人びと

卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。 生きるために走る者は、 傷を負いながらも、歩みを止めない。 戦国という時代の只中で、 彼らは何を失い、 走り続けたのか。 滝川一益と、その郎党。 これは、勝者の物語ではない。 生き延びた者たちの記録である。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

不思議なショートストーリーたち

フジーニー
ミステリー
さくっと読める短編集 電車内の暇つぶしに、寝る前のお供に、毎日の楽しみに。

処理中です...