名探偵マコトの事件簿3

naomikoryo

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第37話:隠された最後のメモと、たったひとりの名前(3/4)

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~名前を呼ばれたのは、誰だったのか~
生徒会室のホワイトボードには、分割されたメッセージの文面が大きく書き出されていた。

僕はもうこの点数に疲れた
正解ばかり求めてると、どこにもいけない
でも、気づいてほしい
ここまで読んだなら、次のメモを見つけて
3組・真壁の裏を

君も、たぶん“100点を取ること”が目的じゃないはずだ
僕はずっと探してる
誰かと、同じ点数だった人を
そして――最後の言葉は

「誰が最初にこれを読んだのか」を、僕は探してる

「ラストの1文、何か“続き”がある気がする」
と蓮。

「いや、むしろ“言いかけてやめた”ような気配だな」
と佐伯。

「じゃあ……ほんとうの最後の一文は、まだどこかにあるのかも」

■そして、もうひとつの答案が見つかる
その日の午後、1年生の担任・西川先生が生徒会室にひょっこり顔を出す。

「あのさ、こんなものが教卓に挟まってたんだけど……」

差し出されたのは、**1年B組・川嶋紬(かわしま・つむぎ)**の英語テスト。
回収済みのはずなのに、なぜか“未提出”として教卓に忘れられていたものだ。

その答案の裏には、こう書かれていた。

「川嶋 紬」

君がこのメモに辿り着いたなら、君に言いたい。

“あの日、同じ点数だったのは僕だよ”

気づいてもらえるまで、いろんな形で言おうとした。
でももう、やめるね。

ありがとう。
君が答えだった。

美穂:「……これ、完全にラブレターやん……」
詩織:「いや、形は違っても、想いは真剣そのものね」
綾小路:「“点数”という均一の記号の中に“恋”を仕込む――お見事」

■マコトの推理:誰が書いたのか?
「1年生で、“川嶋紬と同じ点数”だった生徒を、科目別で調べよう」
蓮と詩織が名簿と成績データから絞り込む。

→川嶋は英語が72点
→同じ72点を取った男子生徒は、1年C組の**村田優斗(むらた ゆうと)**ただひとり

■接触:村田優斗
放課後。呼び出された村田は、いたって普通の男子。
小柄で、目立たないタイプ。けれど、どこか“熱を抑えた顔”をしていた。

「……バレたんですね」

「バレたというより、“呼ばれた”かな」
とマコト。

■村田の告白
以前、偶然にも川嶋と隣同士の席になり、テストの点数がまったく同じだった

その時、彼女が「同じだね」と小さく笑ったのが、ずっと心に残っていた

けれど話しかける勇気がなく、でも忘れられなかった

ならば、“点数”という共通項を通じて自分を思い出してほしいと考えた

だから、分割されたメッセージを書いた

でも途中で気づいた、「こんなの伝わるわけない」って

最後は彼女の答案に自分で締めの一文を書いて、終わらせた

「うん、ちゃんと伝わったよ」

マコトは微笑みながら言った。

「紬さん、今日の昼、この答案を見て泣いてたんだって。
 先生が教えてくれた。
 “自分が、誰かの答えだったなんて思わなかった”って」

村田は目を伏せ、こくりと小さくうなずいた。

■エピローグ
後日、生徒会の掲示板に匿名で貼り出された小さなカード。

『ありがとう。私もあの日、“あの言葉”が嬉しかったです』

『正解は一つじゃない。だから、私たちも“正しかった”と思います』

マコト:「ラブレターって、必ずしも『好き』って書かなくてもいいんだな」
早紀:「点数で愛を語るやつは初めて見たわ……」
美穂:「てかもうカップルじゃん。許す」

◆つづく◆
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