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第39話:依頼人・副会長。犯人は、干された先にいる(1/4)
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~正義とブラジャーは吊るす場所を選ばない~
生徒会室、金曜日の放課後。
ホワイトボードには「中間テスト集計作業」と「体育祭打ち合わせ」と並んで、
やたら太いマーカーで書かれたひとつの文字列。
【特命調査】副会長の下着が狙われている件(!?)
「……いや書き方どうかしてるだろ、これ」
マコトは死んだ魚のような目でその文字を見上げた。
事の発端はその30分前。
副会長・早紀が、昼休みのテンションを引きずる生徒会室に爆弾発言を落としたのだった。
「私の家の近所で、下着泥棒が出てるのよ」
「……下着、泥棒?」
「そう。3軒となりのおばちゃんの家、2回やられてる。今週だけで」
「それ……完全に警察案件じゃない!?」
マコトは急にスイッチが入ったかのように立ち上がる。
「い、いや、ちょ、ちょっと待って!?
え? 下着? 下着って、あの……その……いわゆる、女性用……(震)」
「会長、語彙力と男子力どこ置いてきた」
美穂が笑いながらポテチを食べている。
■生徒会、出動…するのか?
「でも、なんで生徒会に持ち込んだのよ」
マコトは動揺を隠しきれずに聞く。
「だって……うちの町内、結構小さくて、
警察が来たって、証拠もないからすぐ動けないって言われたのよ」
「それで、副会長自ら……」
「そう。**あんたに頼んでるの。“名探偵”なんでしょ?」
早紀は至って真剣な顔。
「ぐっ……ぐぅぅぅ!これは……この俺、名探偵マコト、生涯最大の試練!!」
「いや何と戦ってんのよ」
「いやむしろ本気出すのそこなの!?」
美穂がツッコミと爆笑のハイブリッド状態。
■泊まり込み作戦、発動
「というわけで、明日、うちで張り込みすることにしたから」
早紀が当たり前のように言う。
「は!? お、おれが!? 早紀の家で!? おれが!? ひとんち!? 下着泥棒の張り込み!?」
「うるさい。家の中は私と美穂がいるから、あんたは居間のソファで張り込み。
女子ゾーンには一切立ち入り禁止。監視カメラだけ設置する」
「ぐ、軍隊か!?」
■そして餌が、決まる
「でもさ~、どうやっておびき寄せるの? 犯人って、ランダムに狙ってるんじゃないの?」
美穂が言うと、早紀は言った。
「うちのお母さんの一番オシャレなブラ、干しておく」
「ぶっっっっ!!!!?????」
マコト、口の中の麦茶を盛大に吹く。
「まっ、まっ、まままま、マジで!?!?
いやそれ、そんな重大な家宝を、そんなおびき寄せに使っていいの!?!?」
「家宝ではないわ。あと、お母さんもノリノリだった」
「ノリノリ!?!?」
■そして、作戦当日(土曜)
夜、早紀の家。
美穂は泊まりに来て女子部屋でゴロゴロしつつ、早紀とお菓子と推理談義。
マコトはひとり、居間のソファで監視体制。
物干しには、スポットライトのように街灯が差し込む。
そこに、**ひときわ美しいレースと装飾の“それ”**が、
風に揺られていた。
「ぐぬぬ……あれが噂の“勝負ブラ”…!
俺は今、ブラジャーを守っている……命をかけて…!?」
なぜか誇らしげに自分の中で使命感を高めていくマコトだったが――
彼の中では一切、
「ブラジャーが視界に入るたびに緊張で汗が止まらない」という戦いが繰り広げられていた。
美穂:「あいつ、居間でずっとピシッて座ってんだけど、ただの干してるブラにそんな緊張感出せる!?」
早紀:「むしろよく見ずにあれだけ挙動不審になれるの逆にすごいわ」
美穂:「恋って尊いね……って違うか!」
◆つづく◆
生徒会室、金曜日の放課後。
ホワイトボードには「中間テスト集計作業」と「体育祭打ち合わせ」と並んで、
やたら太いマーカーで書かれたひとつの文字列。
【特命調査】副会長の下着が狙われている件(!?)
「……いや書き方どうかしてるだろ、これ」
マコトは死んだ魚のような目でその文字を見上げた。
事の発端はその30分前。
副会長・早紀が、昼休みのテンションを引きずる生徒会室に爆弾発言を落としたのだった。
「私の家の近所で、下着泥棒が出てるのよ」
「……下着、泥棒?」
「そう。3軒となりのおばちゃんの家、2回やられてる。今週だけで」
「それ……完全に警察案件じゃない!?」
マコトは急にスイッチが入ったかのように立ち上がる。
「い、いや、ちょ、ちょっと待って!?
え? 下着? 下着って、あの……その……いわゆる、女性用……(震)」
「会長、語彙力と男子力どこ置いてきた」
美穂が笑いながらポテチを食べている。
■生徒会、出動…するのか?
「でも、なんで生徒会に持ち込んだのよ」
マコトは動揺を隠しきれずに聞く。
「だって……うちの町内、結構小さくて、
警察が来たって、証拠もないからすぐ動けないって言われたのよ」
「それで、副会長自ら……」
「そう。**あんたに頼んでるの。“名探偵”なんでしょ?」
早紀は至って真剣な顔。
「ぐっ……ぐぅぅぅ!これは……この俺、名探偵マコト、生涯最大の試練!!」
「いや何と戦ってんのよ」
「いやむしろ本気出すのそこなの!?」
美穂がツッコミと爆笑のハイブリッド状態。
■泊まり込み作戦、発動
「というわけで、明日、うちで張り込みすることにしたから」
早紀が当たり前のように言う。
「は!? お、おれが!? 早紀の家で!? おれが!? ひとんち!? 下着泥棒の張り込み!?」
「うるさい。家の中は私と美穂がいるから、あんたは居間のソファで張り込み。
女子ゾーンには一切立ち入り禁止。監視カメラだけ設置する」
「ぐ、軍隊か!?」
■そして餌が、決まる
「でもさ~、どうやっておびき寄せるの? 犯人って、ランダムに狙ってるんじゃないの?」
美穂が言うと、早紀は言った。
「うちのお母さんの一番オシャレなブラ、干しておく」
「ぶっっっっ!!!!?????」
マコト、口の中の麦茶を盛大に吹く。
「まっ、まっ、まままま、マジで!?!?
いやそれ、そんな重大な家宝を、そんなおびき寄せに使っていいの!?!?」
「家宝ではないわ。あと、お母さんもノリノリだった」
「ノリノリ!?!?」
■そして、作戦当日(土曜)
夜、早紀の家。
美穂は泊まりに来て女子部屋でゴロゴロしつつ、早紀とお菓子と推理談義。
マコトはひとり、居間のソファで監視体制。
物干しには、スポットライトのように街灯が差し込む。
そこに、**ひときわ美しいレースと装飾の“それ”**が、
風に揺られていた。
「ぐぬぬ……あれが噂の“勝負ブラ”…!
俺は今、ブラジャーを守っている……命をかけて…!?」
なぜか誇らしげに自分の中で使命感を高めていくマコトだったが――
彼の中では一切、
「ブラジャーが視界に入るたびに緊張で汗が止まらない」という戦いが繰り広げられていた。
美穂:「あいつ、居間でずっとピシッて座ってんだけど、ただの干してるブラにそんな緊張感出せる!?」
早紀:「むしろよく見ずにあれだけ挙動不審になれるの逆にすごいわ」
美穂:「恋って尊いね……って違うか!」
◆つづく◆
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