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第27話『アレがない!?美穂、校内大騒ぎ』
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昼休みの中学校。
みんなが給食を食べて、お腹も気持ちも満たされてきたころ――
突如、教室に響き渡る叫び声。
「アレがないんだけどおおおおおおおおおお!!!!!」
静寂が走る。
クラスメイト数名がパンを噛みながらフリーズし、
牛乳のストローを咥えたままの男子が目を丸くする。
そしてその中心で騒いでいるのは――もちろん、美穂ちゃんである。
「ウソでしょ!? ないんだけど!? どこ!? え!? ほんとに!? マジでない!! どっか行った!!」
「……お、おちつけ美穂。深呼吸しろ」
早紀がツッコミ兼なだめ担当モードで近づく。
「なにが“アレ”なのよ……今度はまた何をなくしたの?」
「シュシュ!!!!」
「え、それだけ!?」
「それだけ!? 違うし!! これマジで一大事なんだけど!?!?
あのシュシュは! あたしの! 推し色で! 髪色と合わせた奇跡のチョイスで! てか、あのリボン結構うまく結べてたの!!」
「うるさい。情報量が雑誌の1ページぐらいある」
隣の席から、ゆっくりと頭を上げる者がいた。
手には、自由帳。目には“光”。
そう、名探偵――青木真人である。
「なるほど……聞いたぞ、今の話。アレが消えた、と……」
「うん。シュシュだけどね?」
「それは……つまり、“盗難”という線も考えられるということだな?」
「はい、出ましたー!!名探偵の誇大妄想ーーー!!」
だが、マコトの暴走は止まらない。
「シュシュの素材は布。軽く、持ち運びも容易。
人目を盗んで持ち去るにはうってつけのアイテム……」
「軽犯罪でもそんな真剣に語らんて」
「つまりこれは、“予告されざる美的犯罪”――
名付けて……シュシュ紛失事件(コードネーム:ヘアリング・レクイエム)!!」
「かっこよく言えば何でもアリじゃねーんだぞ」
早紀と美穂が口を挟む暇もないほど、マコトはノートに記録を始めていた。
【事件名】
ヘアリング・レクイエム
【被害物】
・紫と黒の二重構造シュシュ
・ラメ入り(キラつき指数:中)
・本人評価:超かわいい(主観度:100%)
【目撃情報】
・朝は机の上に置いていたらしい
・昼に気づいたときには消えていた
【容疑者】
・クラス全員
・隣のクラス
・先生(←!?)
「おい、なんで先生まで容疑者なんだよ」
「油断するな。見た目に騙されるな。
世の中には、“ゆるふわで人畜無害に見える犯人”もいるんだ」
「先生:髪短め。使う必要性ゼロ」
「……白か」
美穂が机をバンッと叩く。
「ていうかマジで言うけど、アレ! あたし昨日めっちゃ気に入って買ったやつなんだよ!? 110円の! あたしの中じゃ“値段:無限”なんだけど!!」
「感情が強すぎて論理がどっか行ってるぞ!!」
ここで、なぜか関係者でも何でもない別クラスの男子がひょこっと教室に顔を出した。
「え、シュシュ探してるの? 職員室の前に落ちてたよ?」
「え!? まじ!?!?」
「うん、保健室の前あたり。
シュシュっぽいの。紫でラメついてた」
一同:………………。
真人:「……………情報更新だ!!!」
名探偵ノートがすぐに書き換えられる。
【目撃情報追記】
・教室→保健室前に移動
→つまり、誰かが持ち出した
→だが落とした(or捨てた?)
→“移動の意思”あり=誰かが介入している!!
【仮説】
・犯人はシュシュを回収しようとして失敗した
・または“置いておいた”可能性
・その理由は未だ不明
・もしくは犯人いない(←!?)
「お前、最後の行で全部ぶっ壊してんじゃねーか」
美穂、腕を組んで仁王立ち。
「いい!? あたしは!! “シュシュが勝手に歩いていった説”は絶対認めないからね!? これは事件!! 絶対なんかある!!」
早紀:「うん、もういいや。あとはどうぞ好きにやってください」
マコト:「よし、目撃現場に急行するぞ!! 名探偵、美穂を助手に出動!!」
美穂:「よっしゃーー! ウチら今、バディ感出てるね!!
てか、この事件マジ卍すぎて記録残した方がいいわ。あたし帰ったらTikTokに報告しよ★」
「……これ、名探偵の歴史に残していいのか……?」
(つづく)
みんなが給食を食べて、お腹も気持ちも満たされてきたころ――
突如、教室に響き渡る叫び声。
「アレがないんだけどおおおおおおおおおお!!!!!」
静寂が走る。
クラスメイト数名がパンを噛みながらフリーズし、
牛乳のストローを咥えたままの男子が目を丸くする。
そしてその中心で騒いでいるのは――もちろん、美穂ちゃんである。
「ウソでしょ!? ないんだけど!? どこ!? え!? ほんとに!? マジでない!! どっか行った!!」
「……お、おちつけ美穂。深呼吸しろ」
早紀がツッコミ兼なだめ担当モードで近づく。
「なにが“アレ”なのよ……今度はまた何をなくしたの?」
「シュシュ!!!!」
「え、それだけ!?」
「それだけ!? 違うし!! これマジで一大事なんだけど!?!?
あのシュシュは! あたしの! 推し色で! 髪色と合わせた奇跡のチョイスで! てか、あのリボン結構うまく結べてたの!!」
「うるさい。情報量が雑誌の1ページぐらいある」
隣の席から、ゆっくりと頭を上げる者がいた。
手には、自由帳。目には“光”。
そう、名探偵――青木真人である。
「なるほど……聞いたぞ、今の話。アレが消えた、と……」
「うん。シュシュだけどね?」
「それは……つまり、“盗難”という線も考えられるということだな?」
「はい、出ましたー!!名探偵の誇大妄想ーーー!!」
だが、マコトの暴走は止まらない。
「シュシュの素材は布。軽く、持ち運びも容易。
人目を盗んで持ち去るにはうってつけのアイテム……」
「軽犯罪でもそんな真剣に語らんて」
「つまりこれは、“予告されざる美的犯罪”――
名付けて……シュシュ紛失事件(コードネーム:ヘアリング・レクイエム)!!」
「かっこよく言えば何でもアリじゃねーんだぞ」
早紀と美穂が口を挟む暇もないほど、マコトはノートに記録を始めていた。
【事件名】
ヘアリング・レクイエム
【被害物】
・紫と黒の二重構造シュシュ
・ラメ入り(キラつき指数:中)
・本人評価:超かわいい(主観度:100%)
【目撃情報】
・朝は机の上に置いていたらしい
・昼に気づいたときには消えていた
【容疑者】
・クラス全員
・隣のクラス
・先生(←!?)
「おい、なんで先生まで容疑者なんだよ」
「油断するな。見た目に騙されるな。
世の中には、“ゆるふわで人畜無害に見える犯人”もいるんだ」
「先生:髪短め。使う必要性ゼロ」
「……白か」
美穂が机をバンッと叩く。
「ていうかマジで言うけど、アレ! あたし昨日めっちゃ気に入って買ったやつなんだよ!? 110円の! あたしの中じゃ“値段:無限”なんだけど!!」
「感情が強すぎて論理がどっか行ってるぞ!!」
ここで、なぜか関係者でも何でもない別クラスの男子がひょこっと教室に顔を出した。
「え、シュシュ探してるの? 職員室の前に落ちてたよ?」
「え!? まじ!?!?」
「うん、保健室の前あたり。
シュシュっぽいの。紫でラメついてた」
一同:………………。
真人:「……………情報更新だ!!!」
名探偵ノートがすぐに書き換えられる。
【目撃情報追記】
・教室→保健室前に移動
→つまり、誰かが持ち出した
→だが落とした(or捨てた?)
→“移動の意思”あり=誰かが介入している!!
【仮説】
・犯人はシュシュを回収しようとして失敗した
・または“置いておいた”可能性
・その理由は未だ不明
・もしくは犯人いない(←!?)
「お前、最後の行で全部ぶっ壊してんじゃねーか」
美穂、腕を組んで仁王立ち。
「いい!? あたしは!! “シュシュが勝手に歩いていった説”は絶対認めないからね!? これは事件!! 絶対なんかある!!」
早紀:「うん、もういいや。あとはどうぞ好きにやってください」
マコト:「よし、目撃現場に急行するぞ!! 名探偵、美穂を助手に出動!!」
美穂:「よっしゃーー! ウチら今、バディ感出てるね!!
てか、この事件マジ卍すぎて記録残した方がいいわ。あたし帰ったらTikTokに報告しよ★」
「……これ、名探偵の歴史に残していいのか……?」
(つづく)
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