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第65話『パンが日常に溶けてきた頃、ルバン家のさらなる謎』
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2年2組、朝。
「チーン♪」
今日も鳴り響く、オーブンの音。
マコト:「……もう誰もツッコまねぇな」
隣の男子:「クロワッサン、カリッとしてて神」
隣の女子:「チョコのやつマジ最高。毎朝ありがとう、ことりん」
ことり:「“ことりん”……新しい称号ですね。悪くないです」
マコト:「そこ乗るなよ!てか誰も止めねぇのおかしいでしょ!?
先生も黙認だし、クラスの空気もうパン屋支部じゃん!?」
増渕先生:「うふふ♡“パンと共にある学級”ってステキよねぇ♡」
「次は“道徳とブリオッシュ”なんてどうかしら~♡」
マコト:「授業内容の方向性まで焼き立てパン寄りになってるゥゥ!!」
◆【そして、パンと共にある昼休み】
この日のお昼休み。
ことりが“ルバン家の家系資料”をまとめてきたというので、
マコトと早紀、美穂が家庭科室(空いてた)に集められる。
ことり:「見てください、これが祖父の残した家系ノートの最後のページです」
早紀:「……あっ、またルバンって書いてある」
マコト:「もう確定だろ。“ルパン”じゃなくて“ルバン”って。
読み間違いだったんだよ、やっぱ」
ことり:「はい、それは認めます。私の10年間に渡る大いなる勘違いでした」
マコト:「なんで逆に堂々としてんだよ!」
ことり:「ですが――ここ、注目してください」
ことりが指をさしたその行には、こう書かれていた。
『ルバン家第十二代当主・アデル・ルバン
パリ郊外にて“情報をパンに隠し届ける”暗号伝達術を完成』
全員:「……えっ!?」
美穂:「情報を……パンに?」
ことり:「そう。どうやら本当に、“怪盗”ではないけれど、
密偵的なことをしていたらしいです。戦時中、パンの中に情報を隠してたとか」
マコト:「つまり……“情報パン屋”だったのか!?」
早紀:「もうなんなのその職業!!!」
◆【マコト、覚醒しかける】
マコト:「でもそれって、ある意味“探偵の先祖”って感じじゃないか……!?」
ことり:「ええ、私、パンを焼いて伝える者の末裔だったんです」
マコト:「つまり俺は――
そのパンのメッセージを読み解くパン探偵……!?」
早紀:「落ち着け」
美穂:「ていうか“パン探偵”ってなに……」
ことり:「ふふ、先輩……今朝お渡ししたあのパン、ちゃんと断面見ました?」
マコト:「えっ!?あのベーグル!?普通にうまかったけど!?」
ことり:「“M”って文字が浮かぶように焼いておきました」
マコト:「うおおおお!?そんな伏線が!?オレ、完全にスルーしてた!!」
早紀:「……というか、“M”って……自分の名前のイニシャルじゃないの?」
ことり:「ええ、“名探偵マコト”のMですから」
マコト:「……ちょっと感動してる自分が悔しいッ!!」
◆【そして放課後】
マコトは校庭で空を見上げながら、
さっき食べたベーグルの最後の一口をかみしめていた。
マコト:「怪盗じゃなくても……
パン屋の末裔でも……
ことりは、やっぱすげーな」
隣にはことり。
彼女はパンの匂いをまといながら、微笑んでいた。
ことり:「……先輩も、すごいですよ。“焼きたてのパン”より、ちゃんとあったかい」
マコト:「お、お前なに言ってんだ!?恥ずかしいだろ!?」
ことり:「じゃあ、パンと一緒に焼かれてください」
マコト:「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」
そしてまた、パンと謎とツッコミに包まれながら――
次の“事件”の香りが、ふわりと教室にただよい始めていた。
(つづく)
「チーン♪」
今日も鳴り響く、オーブンの音。
マコト:「……もう誰もツッコまねぇな」
隣の男子:「クロワッサン、カリッとしてて神」
隣の女子:「チョコのやつマジ最高。毎朝ありがとう、ことりん」
ことり:「“ことりん”……新しい称号ですね。悪くないです」
マコト:「そこ乗るなよ!てか誰も止めねぇのおかしいでしょ!?
先生も黙認だし、クラスの空気もうパン屋支部じゃん!?」
増渕先生:「うふふ♡“パンと共にある学級”ってステキよねぇ♡」
「次は“道徳とブリオッシュ”なんてどうかしら~♡」
マコト:「授業内容の方向性まで焼き立てパン寄りになってるゥゥ!!」
◆【そして、パンと共にある昼休み】
この日のお昼休み。
ことりが“ルバン家の家系資料”をまとめてきたというので、
マコトと早紀、美穂が家庭科室(空いてた)に集められる。
ことり:「見てください、これが祖父の残した家系ノートの最後のページです」
早紀:「……あっ、またルバンって書いてある」
マコト:「もう確定だろ。“ルパン”じゃなくて“ルバン”って。
読み間違いだったんだよ、やっぱ」
ことり:「はい、それは認めます。私の10年間に渡る大いなる勘違いでした」
マコト:「なんで逆に堂々としてんだよ!」
ことり:「ですが――ここ、注目してください」
ことりが指をさしたその行には、こう書かれていた。
『ルバン家第十二代当主・アデル・ルバン
パリ郊外にて“情報をパンに隠し届ける”暗号伝達術を完成』
全員:「……えっ!?」
美穂:「情報を……パンに?」
ことり:「そう。どうやら本当に、“怪盗”ではないけれど、
密偵的なことをしていたらしいです。戦時中、パンの中に情報を隠してたとか」
マコト:「つまり……“情報パン屋”だったのか!?」
早紀:「もうなんなのその職業!!!」
◆【マコト、覚醒しかける】
マコト:「でもそれって、ある意味“探偵の先祖”って感じじゃないか……!?」
ことり:「ええ、私、パンを焼いて伝える者の末裔だったんです」
マコト:「つまり俺は――
そのパンのメッセージを読み解くパン探偵……!?」
早紀:「落ち着け」
美穂:「ていうか“パン探偵”ってなに……」
ことり:「ふふ、先輩……今朝お渡ししたあのパン、ちゃんと断面見ました?」
マコト:「えっ!?あのベーグル!?普通にうまかったけど!?」
ことり:「“M”って文字が浮かぶように焼いておきました」
マコト:「うおおおお!?そんな伏線が!?オレ、完全にスルーしてた!!」
早紀:「……というか、“M”って……自分の名前のイニシャルじゃないの?」
ことり:「ええ、“名探偵マコト”のMですから」
マコト:「……ちょっと感動してる自分が悔しいッ!!」
◆【そして放課後】
マコトは校庭で空を見上げながら、
さっき食べたベーグルの最後の一口をかみしめていた。
マコト:「怪盗じゃなくても……
パン屋の末裔でも……
ことりは、やっぱすげーな」
隣にはことり。
彼女はパンの匂いをまといながら、微笑んでいた。
ことり:「……先輩も、すごいですよ。“焼きたてのパン”より、ちゃんとあったかい」
マコト:「お、お前なに言ってんだ!?恥ずかしいだろ!?」
ことり:「じゃあ、パンと一緒に焼かれてください」
マコト:「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!」
そしてまた、パンと謎とツッコミに包まれながら――
次の“事件”の香りが、ふわりと教室にただよい始めていた。
(つづく)
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