年上の許嫁女教師は大胆な帰国子女

naomikoryo

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英語の教師

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「さて、午後の授業の開始ですか…」
僕は机の中から英語の教科書と辞書を取り出す。
「あっ！」
ここでようやく、単語カードを無くしていたことに気付いた。
「また作るしかないか…」
そう呟いていると、
ガラガラガラ
っと、割と勢いよく教室のドアが開いた。
「げっ、教頭じゃん！」
男連中はあからさまに嫌な顔をする。
逆に女子たちは、
「円城様よ！！」
と色めきだす。

僕も、
「やれやれ…」
と思いながら窓の外に目をやろうとすると、
「おお～！」
と男たちの感嘆とも言える声が教室に響き渡る。
僕もすぐに目をやる。

「あっ！！」
あの綺麗なお姉さんが入ってきたのだ。
目を奪われるような美しさに驚き、また思わず息を飲む。
彼女は、朝の電車で見かけたあの女性で、タクシーに乗り込む瞬間のウインクが今でも脳裏に焼き付いている。

教頭先生が彼女を紹介する。
「みなさん、今日は臨時で新しい英語の先生が来ています。
この先生は、今週から英語の授業を担当してくれます。
彼女の名前は、佐藤美咲先生です。」

「よろしくお願いします。」
彼女の声は澄んでいて、教室全体に響く。
その瞬間、僕の心がドキリとした。
彼女が教壇に立つと、教室の空気が変わるような感覚があった。
彼女は一通りの自己紹介を済ませるとすぐに授業を始めた。
と言っても、明るく優しい笑顔を見せながら、生徒たちに質問を投げかけていく。

しかし、僕の心は集中できない。
今朝の彼女の艶めかしい姿が思い出され、その美しい声に吸い込まれるように心が高鳴っていく。
彼女の言葉一つ一つが、まるで音楽のように耳に心地よく響く。
教室内の雰囲気が、彼女の存在によって一層特別なものに変わっている。

授業が進む中、彼女は時折こちらを振り返り、笑顔を見せる。
その瞬間、僕の心臓が高鳴り、鼓動が早くなる。
まるで、彼女が自分に何か特別なメッセージを送っているように感じてしまう。
そのたびに、思わず視線を逸らすが、彼女の目がこちらを捉え、再び吸い込まれてしまう。
いつの間にか、隣で寝てたはずの友達も目を輝かせて彼女に質問していた。

チャイムが鳴ると、彼女が手を挙げて日直に号令をかける。
「それでは、授業はこれで終わりです。
みなさん、頑張りましたね！」
その声に導かれて、教室内が一斉に騒がしくなる。

周囲の友達と話していると、ふと気がつくと彼女がゆっくりと僕の方に近づいてくる。
心臓がドキドキし、慌てる。
彼女が近づいてくることなど考えもしなかったからだ。
その瞬間、胸が高鳴り、何か特別なことが起こるのではないかと期待してしまう。

彼女は目の前に立ち、微笑んで僕に向けて手を差し出した。
「これ、あなたの？」
と彼女が言う。
見ると、それは朝の電車で落としてしまった単語カードだった。
心の中で思わずほっとする。
彼女が自分のことを覚えていてくれたのだろうか。

「えっ、あ、ありがとうございます！」
と慌てて受け取る。
手が触れ合った瞬間、まるで電流が走ったように感じた。
彼女の柔らかい肌の感触が心に残り、ドキドキが止まらない。
周りのクラスメートたちの視線が気になり、恥ずかしさがこみ上げるが、彼女の笑顔に安心感を覚えた。

「授業で使うの？」
彼女が微笑みながら尋ねてくる。
その表情に何か特別な親しみを感じ、ドキドキがさらに高まった。
どうしてこんなに魅力的なのだろう。
思わず言葉に詰まってしまうが、彼女の優しい眼差しが僕を見つめている。
自分の声がかすれてしまうのを感じながら、必死に言葉を探す。

「うん、特に英語の勉強をしてて…。」
その言葉を口にした瞬間、彼女の目がキラリと輝いた。
「そう…
じゃあ、頑張ってね！」
と励ましの言葉をくれる。
彼女の声が優しく響き、心の奥にじんわりとした温かさが広がる。

その後、彼女はクラスメートたちに囲まれながら楽しそうに話していた。
もう、男連中も女連中も、興味津々といった感じだ。
だが、僕だけは電車の中での彼女のことで頭がいっぱいだった。
時折聴こえる彼女の声、あの光景と相まって、一層彼女の美しい姿を際立たせた。

その後の授業が終わり、友達と帰る道中でも、彼女で頭がいっぱいだった。
周りの風景もいつもと違って見える。
彼女との思い出がこれからの毎日に色を加えることを確信していた。

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