11 / 40
10)軍靴、静かに近づく
しおりを挟む
宰相の腹心が、薬局の裏で捕らえられた。
その男は、拷問にも決して宰相の名を口にすることはなかった。
だが、彼の捕縛は、それ自体が巨大な意味を持っていた。
宰相派の者たちは、皇帝が自分たちの陰謀に気づいているという事実を、思い知らされたのだ。
大傅様を狙う動きは、ぴたりと止んだ。
「見事であったな、雪蘭」
麒麟堂で、皇帝・暁 飛燕は上機嫌で、雪蘭を褒め称えた。
隣に立つ王 麗華も、誇らしげな顔をしている。
だが、雪蘭はただ眠そうな顔で、床の木目を見つめているだけだった。
(……これで、また昼寝ができる)
彼女の興味は、すでにそこにしかなかった。
「その功績に、褒美をやろう」
飛燕は懐から、一枚の黒檀で作られた小さな令牌(れいはい)を取り出した。
「それは、朕の特別な許可を示すものだ。
それがあれば、お前はこの宮殿のいかなる場所へも立ち入ることができる。
たとえ高官でさえ禁じられている、帝国の古文書庫へも、な」
それは雪蘭の類稀なる才能を認めた、皇帝からの最大の信頼の証。
だが同時に、彼女にさらなる知識という“武器”を与え、この盤上遊戯をより面白くするための、飛燕の巧妙な一手でもあった。
「それから、麗華」
飛燕は向き直り、厳かに命じた。
「本日より、お前を李 雪蘭付きの専属護衛官とする。
四六時中、彼女の側に控え、その身を守るのだ。これは勅命である」
「はっ!」
麗華は力強く頭を垂れた。
それは雪蘭を守るという大義名分のもとに、二人の関係を公式なものとして縛り付ける、という意味を持っていた。
(……つまり、監視役が強化された、ということか)
雪蘭は心の内で、深いため息をついた。
◆◇◆
宰相の陰謀が未然に防がれたという知らせは、すぐにもう一方の派閥の長にも届けられた。
皇帝の母、皇太后。
彼女はこの国の影の支配者として、何十年も君臨してきた老獪な政治家であった。
飛燕がまだ赤子であった頃から、垂簾聴政(すいれんちょうせい)の形でこの帝国を実質的に動かしてきたのだ。
彼女は、宰相の企みが失敗に終わったことには満足した。
だが同時に、強い疑念を抱いていた。
一体、誰があの老獪な宰相の尻尾を掴んだのか。
そして、その功績によって息子である皇帝の隣に、彗星の如く現れたという謎の女官は何者なのか。
それは、自分以外の何者かが皇帝に影響力を持ち始めたということを意味していた。
「……面白い。呼んで、みなさい」
皇太后の静かな、しかし逆らうことを許さないその一言で、雪蘭の運命はまたしても、面倒な方向へと転がっていく。
その日の午後。
雪蘭の元へ、皇太后の侍女頭がやってきた。
「李 雪蘭様。皇太后様が、お茶の相手を求めておられます」
それは、誘いなどではない。命令だ。
麗華は雪蘭の隣で、緊張に顔を強張らせた。
「雪蘭、気をつけろ。
皇太后様は陛下とは違う。あの方の周りには、数え切れぬほどの策謀と血が流れている」
(……知っている。だからこそ、行きたくないのだ)
雪蘭は腹を括り、重い腰を上げた。
◆◇◆
皇太后の住まう『慈寧宮』は、飛燕の『麒麟堂』とは対照的な場所だった。
華美な装飾は一切なく、ただ歴史の重みを感じさせる質実剛健な調度品だけが静かに置かれている。
部屋には古い書物と墨の匂いが満ちていた。
雪蘭と麗華が部屋に通されると、皇太后は一人、碁盤に向かっていた。
彼女は、その優美な顔立ちに年相応の皺を刻みながらも、その瞳だけは少女のように鋭く澄み渡っていた。
「……そなたが、李 雪蘭か」
皇太后は雪蘭を一瞥すると、碁石を一つ、盤上に置いた。
彼女は事件のことには一切触れなかった。
ただ雪蘭の生まれや家族について、淡々と、しかし探るように質問を重ねていく。
雪蘭はいつものように、のらりくらりと要領の得ない答えを繰り返した。
ただの、しがない田舎役人の娘で、学もなく、運が良かっただけでございます、と。
だが、皇太后はそんな見え透いた嘘に騙されるような女ではなかった。
彼女はふと、碁盤を指差した。
「……白が黒に完全に囲まれておる。
そなたなら、どうする?
どうすれば、この白は、生き延びられる?」
その碁盤は、今の宮廷の勢力図そのものだった。
黒石が宰相の派閥。
そして完全に包囲され、絶体絶命の白石が皇太后の派閥。
それは、雪蘭の知性を試す、皇太后からの静かなる挑戦状であった。
雪蘭は碁盤を見つめた。
その瞬間、彼女の瞳に、軍師『月影』の光が一瞬宿った。
盤上の全ての石の流れ、力の均衡、そして隠された弱点。
全てが、一瞬で見えた。
黒の包囲網を中央から鮮やかに突破する、起死回生の一手。
それを彼女は、知っていた。
だが、それをここで見せるわけにはいかない。
雪蘭はゆっくりと息を吐くと、盤上のある一点を指差した。
それは一見、何の意味も持たない、ただの空点(あきて)だった。
「……申し訳ございません、皇太后様。
わたくしは、碁の打ち方を知りませぬ」
雪蘭はそう言うと、か細い声で続けた。
「……でも、もし、わたくしが石を一つだけ置くことを許されるのなら……ここに置きます。
なんだか、静かな場所だから……。
昼寝をするのに、ちょうど良さそうですから」
その、あまりに間の抜けた答えに、麗華は隣で眩暈を起こしそうになった。
皇太后は、雪蘭が指差したその一点を、ただ静かに見つめていた。
それは素人目には愚かとしか思えない一手だった。
しかし。
次の瞬間、皇太后の鋭い瞳がカッと見開かれた。
その“愚かな一手”。
それは、盤面を深く読み込まなければ決して気づくことのできない、神業のような一着であった。
それは、黒の包囲を破るための攻撃の一手ではない。
白の陣地の中に確実に二つの“眼”を作り、決して殺されることのない“生き”の形を作り出す、絶対的な“防御”の一手。
それは、“勝利”を目指す手ではなく、“生存”を確定させるための一手だった。
「……そうか」
皇太后はぽつりと呟くと、初めて雪蘭の顔を真正面から見据えた。
その瞳には、もはや侮りの色はない。
深い理解と、そして底知れぬ警戒の色が宿っていた。
「……下がって、よい」
その静かな声に、雪蘭と麗華は一礼し、部屋を後にした。
一人、残された皇太后は、碁盤の上で静かに、しかし圧倒的な存在感を放つその一点を見つめ続けていた。
昼寝猫。
その仮面の下に隠された、本当の顔。
皇太后は今、その恐るべき正体の一端を、確かに垣間見たのだ。
宮廷の静かなる戦いは、今、新たなる、そしてより危険な局面へと、その駒を進めたのであった。
その男は、拷問にも決して宰相の名を口にすることはなかった。
だが、彼の捕縛は、それ自体が巨大な意味を持っていた。
宰相派の者たちは、皇帝が自分たちの陰謀に気づいているという事実を、思い知らされたのだ。
大傅様を狙う動きは、ぴたりと止んだ。
「見事であったな、雪蘭」
麒麟堂で、皇帝・暁 飛燕は上機嫌で、雪蘭を褒め称えた。
隣に立つ王 麗華も、誇らしげな顔をしている。
だが、雪蘭はただ眠そうな顔で、床の木目を見つめているだけだった。
(……これで、また昼寝ができる)
彼女の興味は、すでにそこにしかなかった。
「その功績に、褒美をやろう」
飛燕は懐から、一枚の黒檀で作られた小さな令牌(れいはい)を取り出した。
「それは、朕の特別な許可を示すものだ。
それがあれば、お前はこの宮殿のいかなる場所へも立ち入ることができる。
たとえ高官でさえ禁じられている、帝国の古文書庫へも、な」
それは雪蘭の類稀なる才能を認めた、皇帝からの最大の信頼の証。
だが同時に、彼女にさらなる知識という“武器”を与え、この盤上遊戯をより面白くするための、飛燕の巧妙な一手でもあった。
「それから、麗華」
飛燕は向き直り、厳かに命じた。
「本日より、お前を李 雪蘭付きの専属護衛官とする。
四六時中、彼女の側に控え、その身を守るのだ。これは勅命である」
「はっ!」
麗華は力強く頭を垂れた。
それは雪蘭を守るという大義名分のもとに、二人の関係を公式なものとして縛り付ける、という意味を持っていた。
(……つまり、監視役が強化された、ということか)
雪蘭は心の内で、深いため息をついた。
◆◇◆
宰相の陰謀が未然に防がれたという知らせは、すぐにもう一方の派閥の長にも届けられた。
皇帝の母、皇太后。
彼女はこの国の影の支配者として、何十年も君臨してきた老獪な政治家であった。
飛燕がまだ赤子であった頃から、垂簾聴政(すいれんちょうせい)の形でこの帝国を実質的に動かしてきたのだ。
彼女は、宰相の企みが失敗に終わったことには満足した。
だが同時に、強い疑念を抱いていた。
一体、誰があの老獪な宰相の尻尾を掴んだのか。
そして、その功績によって息子である皇帝の隣に、彗星の如く現れたという謎の女官は何者なのか。
それは、自分以外の何者かが皇帝に影響力を持ち始めたということを意味していた。
「……面白い。呼んで、みなさい」
皇太后の静かな、しかし逆らうことを許さないその一言で、雪蘭の運命はまたしても、面倒な方向へと転がっていく。
その日の午後。
雪蘭の元へ、皇太后の侍女頭がやってきた。
「李 雪蘭様。皇太后様が、お茶の相手を求めておられます」
それは、誘いなどではない。命令だ。
麗華は雪蘭の隣で、緊張に顔を強張らせた。
「雪蘭、気をつけろ。
皇太后様は陛下とは違う。あの方の周りには、数え切れぬほどの策謀と血が流れている」
(……知っている。だからこそ、行きたくないのだ)
雪蘭は腹を括り、重い腰を上げた。
◆◇◆
皇太后の住まう『慈寧宮』は、飛燕の『麒麟堂』とは対照的な場所だった。
華美な装飾は一切なく、ただ歴史の重みを感じさせる質実剛健な調度品だけが静かに置かれている。
部屋には古い書物と墨の匂いが満ちていた。
雪蘭と麗華が部屋に通されると、皇太后は一人、碁盤に向かっていた。
彼女は、その優美な顔立ちに年相応の皺を刻みながらも、その瞳だけは少女のように鋭く澄み渡っていた。
「……そなたが、李 雪蘭か」
皇太后は雪蘭を一瞥すると、碁石を一つ、盤上に置いた。
彼女は事件のことには一切触れなかった。
ただ雪蘭の生まれや家族について、淡々と、しかし探るように質問を重ねていく。
雪蘭はいつものように、のらりくらりと要領の得ない答えを繰り返した。
ただの、しがない田舎役人の娘で、学もなく、運が良かっただけでございます、と。
だが、皇太后はそんな見え透いた嘘に騙されるような女ではなかった。
彼女はふと、碁盤を指差した。
「……白が黒に完全に囲まれておる。
そなたなら、どうする?
どうすれば、この白は、生き延びられる?」
その碁盤は、今の宮廷の勢力図そのものだった。
黒石が宰相の派閥。
そして完全に包囲され、絶体絶命の白石が皇太后の派閥。
それは、雪蘭の知性を試す、皇太后からの静かなる挑戦状であった。
雪蘭は碁盤を見つめた。
その瞬間、彼女の瞳に、軍師『月影』の光が一瞬宿った。
盤上の全ての石の流れ、力の均衡、そして隠された弱点。
全てが、一瞬で見えた。
黒の包囲網を中央から鮮やかに突破する、起死回生の一手。
それを彼女は、知っていた。
だが、それをここで見せるわけにはいかない。
雪蘭はゆっくりと息を吐くと、盤上のある一点を指差した。
それは一見、何の意味も持たない、ただの空点(あきて)だった。
「……申し訳ございません、皇太后様。
わたくしは、碁の打ち方を知りませぬ」
雪蘭はそう言うと、か細い声で続けた。
「……でも、もし、わたくしが石を一つだけ置くことを許されるのなら……ここに置きます。
なんだか、静かな場所だから……。
昼寝をするのに、ちょうど良さそうですから」
その、あまりに間の抜けた答えに、麗華は隣で眩暈を起こしそうになった。
皇太后は、雪蘭が指差したその一点を、ただ静かに見つめていた。
それは素人目には愚かとしか思えない一手だった。
しかし。
次の瞬間、皇太后の鋭い瞳がカッと見開かれた。
その“愚かな一手”。
それは、盤面を深く読み込まなければ決して気づくことのできない、神業のような一着であった。
それは、黒の包囲を破るための攻撃の一手ではない。
白の陣地の中に確実に二つの“眼”を作り、決して殺されることのない“生き”の形を作り出す、絶対的な“防御”の一手。
それは、“勝利”を目指す手ではなく、“生存”を確定させるための一手だった。
「……そうか」
皇太后はぽつりと呟くと、初めて雪蘭の顔を真正面から見据えた。
その瞳には、もはや侮りの色はない。
深い理解と、そして底知れぬ警戒の色が宿っていた。
「……下がって、よい」
その静かな声に、雪蘭と麗華は一礼し、部屋を後にした。
一人、残された皇太后は、碁盤の上で静かに、しかし圧倒的な存在感を放つその一点を見つめ続けていた。
昼寝猫。
その仮面の下に隠された、本当の顔。
皇太后は今、その恐るべき正体の一端を、確かに垣間見たのだ。
宮廷の静かなる戦いは、今、新たなる、そしてより危険な局面へと、その駒を進めたのであった。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】お供え喫茶で願いごと
餡玉(あんたま)
キャラ文芸
身勝手な母親のせいで、血の繋がった父と兄と離れ離れになってしまった小学三年生の知也。
ある日知也は、『新しいお父さん』が家にいるせいで家に居づらく、夜の公園で空腹と寒さを抱えていた。
先の見えない孤独と寂しさに囚われかけていた知也の前に、突然見知らぬ少年が現れる。
高校生くらいの年齢に見える少年は樹貴(たつき)と名乗り、知也を見たこともない喫茶店に連れて行く。
なんとそこは、神様が訪れる不思議な店で……。
◇1/22、番外編を追加します! こちらはブロマンス風味が強いので、BLがお嫌いな方はご注意ください。
◇キャラ文芸大賞参加作品です。応援していただけると嬉しいです。よろしくお願いします!
不可思議カフェ百鬼夜行は満員御礼
一花カナウ
キャラ文芸
【キャラ文芸大賞に参加中】
カフェ百鬼夜行に集まるのは不可思議な噂や奇妙な身の上話。
呑気な店長・百目鬼(どうめき)と、なりゆきで働くことになった俺・獅子野王(ししの・おう)はお客のあれこれに巻き込まれながら、ゆるゆると日々を送る。
※カクヨム、ノベルアップ+、pixivにて先行公開中
オヤジ栽培〜癒しのオヤジを咲かせましょう〜
草加奈呼
キャラ文芸
会社員である草木好子《くさきよしこ》は、
毎日多忙な日々を送り心身ともに疲れきっていた。
ある日、仕事帰りに着物姿の女性に出会い、花の種をもらう。
「植物にはリラックス効果があるの」そう言われて花の種を育ててみると……
生えてきたのは植物ではなく、人間!?
咲くのは、なぜか皆〝オヤジ〟ばかり。
人型植物と人間が交差する日常の中で描かれる、
家族、別れ、再生。
ほんのり不思議で、少しだけ怖く、
それでも最後には、どこかあたたかい。
人型植物《オヤジ》たちが咲かせる群像劇(オムニバス)形式の物語。
あなたは、どんな花《オヤジ》を咲かせますか?
またいいオヤジが思いついたらどんどん増やしていきます!
付喪神狩
やまだごんた
キャラ文芸
古い道具には年月と共に人の情念が蓄積され、それが意思を持ったものが付喪神と呼ばれる。
容姿端麗だが口も性格も女癖も悪い大和御門は日本で唯一の付喪神狩として、付喪神を祓う能力者。
自分に取り憑いた大口真神を引き連れ、同居中の相方・棚橋亨と繰り広げる現代異能バトル
もっと早く、伝えていれば
嶌田あき
キャラ文芸
記憶から生まれ、1ヶ月で消える運命のあやかし・憶。鎌倉の古い喫茶店「波音堂」で目覚めた彼が最初に出会ったのは、17歳の高校生・夏希だった。
同じ17歳なのに、夏希には18歳の誕生日が来る。憶には来ない。
憶は、大切な人を失った人々を「記憶の渚」へ導き、故人の記憶と対話する手伝いをしている。言えなかった恋の告白、12年越しのさよなら、認知症の夫への思い――4つの「弔い」を通じて、憶は生きること、死ぬこと、記憶することの意味を知っていく。
そして最後、憶は自分の正体を知る。憶は、夏希の母の記憶から生まれたのだと。
「もっと早く、伝えていれば」と後悔する人々に寄り添いながら、憶自身も夏希との限られた時間の中で、大切な気持ちを伝えようとする。
1ヶ月後、憶は静かに光の粒子となって消えていく。でも憶の存在は、夏希の記憶の中で永遠に生き続ける――。
澪尽くしー白い羽が舞う夜にー
天咲琴乃 あまさき ことの
キャラ文芸
双子の姉妹と、それぞれを想う恋人たち。
失踪した両親の謎を追い、彼らが足を踏み入れたのは「鶴の恩返し」の伝承が残る村だった。
恐怖と愛が交錯する夜、試されるのは――愛の強さ。
舞い散る白い羽は、救いを告げるのか、それとも呪いの証なのか。
切なくも美しい恋と伝承ホラーが織りなす、青春ラブ・サスペンス。
告白作戦っ!
小松広和
キャラ文芸
みなさんは片思いをしたことはありませんか? これは好きな彼に告白できないでいるのを友人が助けようと努力してくれるお話です。いかにも友情物語っぽく聞こえますが、碌な作戦を考えてくれず主人公の百瀬柚衣が振り回されるというコメディーですけど。更に柚衣には一途に思われている幼馴染み琉星がいます。これだけでも話がややこしくなりますよね。でも更に更に柚衣の親友の一人である野々葉がこの琉星のことを思い続けていたのです。ややこしすぎる三角関係。気になる人は読んでみてくださいね^^
竜華族の愛に囚われて
澤谷弥(さわたに わたる)
キャラ文芸
近代化が進む中、竜華族が竜結界を築き魑魅魍魎から守る世界。
五芒星の中心に朝廷を据え、木竜、火竜、土竜、金竜、水竜という五柱が結界を維持し続けている。
これらの竜を世話する役割を担う一族が竜華族である。
赤沼泉美は、異能を持たない竜華族であるため、赤沼伯爵家で虐げられ、女中以下の生活を送っていた。
新月の夜、異能の暴走で苦しむ姉、百合を助けるため、母、雅代の命令で月光草を求めて竜尾山に入ったが、魔魅に襲われ絶体絶命。しかし、火宮公爵子息の臣哉に救われた。
そんな泉美が気になる臣哉は、彼女の出自について調べ始めるのだが――。
※某サイトの短編コン用に書いたやつ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる