Heavens Gate

酸性元素

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地獄編

狂気の交差②

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レドたちは無我夢中で走っていた。
とりあえず難所を抜けることはできた。
ただ問題が解決した訳ではない。
奴らは未だに追跡をしているし、この先にも敵はいるだろう。
サレムを安全地帯に移動させたとして、その先国公と合流するのは難しい。
どうやって奴らを撃破するのか。その構想は依然として不明瞭だった。
「………!止まれ!」
突如、レドに背負われていたノーマンが叫んだ。
彼はレドの背中から降りると、刀を前に構えた。
「……来る。」
路地裏の暗闇
2本の両手が彼らを襲った。
ノーマンは刀でそれをガードし、上へ弾く。
弾かれた両腕は形態を変化させる。
上空から無数の牙が彼らに降り注いだ。
「アイギス!」
ノーマンの巨大な盾が牙を防御する。
激しい金属音と火花が散る中、彼の懐に刺客が潜り込んだ。
「っ……!」
ノーマンは左手の刀でそれをガードする。
が、あっさりとその刃は砕かれてしまった。
「ほお…受け止めるか。」
そこにいたのは、甲冑に身を包んだ青年。
紛れもなくケインを連れ去った張本人、頼昌よりまさだった。
「……!」
「ああ、言わんでも分かる。黒式ケインだろう?殺しておいたよ。思ったより面白くない男だったぜ?」
「この…!」
ノーマンは頼昌に刀を振り上げる。
「おっと…残念。」
振り上げようとした直前で、彼の刀は防御へと切り替わった。
その直後、黒い矢が刀を捉え、そのまま彼の身体を上へと打ち上げた。
「クソ…!レドくん!その場から離れるんだ!」
打ち上げられたノーマンはビルの屋上に転がり込み、即座に立ち上がると、自身の周囲を見渡した。
「チィ!」
背後から迫る矢を上空に弾く。
「どんだけ持続力あんだよ!」
上空から落下する矢に、魔装銃の照準を定める。
砲撃と矢が空中でぶつかり合った。
本来ならば前者の勝利は揺るがないだろう。
しかしこの場においては、その限りではなかった。
敗北を悟ったノーマンは、即座にビルから飛び降りる。
彼が飛び降りた直後、矢の衝撃により、周囲の建物が次々と倒壊を始めた。一向に治まる気配のないその衝撃は、海岸にまで伝播した。
「とんでもないな……流石に喰らったら即死か。」
未だ空中にいたノーマンに、頼昌は容赦無く追撃を浴びせる。15発もの矢が彼を囲い込んだ。
「……よおく分かったよ。お前の矢の初動は弱い!」
ノーマンは襲い来る矢を全て空中で撃ち落とすと、瓦礫に潜む頼昌に向け、砲撃を発車した。
「マジか……!ちょちょちょちょ……タイムアウト!タイムアウト!」
頼昌はノーマンの反撃を交わすと、その姿勢のまま、次々と矢を発射していく。
「っ………!」
ノーマンは体を捻りながら矢を回避し、刀を空中で振り回した。
だが突如、彼の手から刀が落ちる。
流石に怪我の痛みに耐えられなかった。
既に体力も限界を迎えていたこの状況、長期の戦闘は不可能だった。
「アイギス…!」
ノーマンは咄嗟に盾を3重に構え、残りの矢を全て防御した。
だが、衝撃だけは受け流すことができず、そのまま後ろへ弾き飛ばされる。
「ふー……あぶねーあぶねー……。どう言う事だ?こんだけ怪我しといてその立ち回りとは……火事場の馬鹿力とやらじゃ説明がつかんぞこれ。あーあーめんどくせー……流石に本気出すか。」
頼昌の弓が黄色く染まっていく。先ほどとはまるで別物の魔力密度。
これはまずい、判断を間違えれば死、だ。ノーマンはそう直感した。
五輪天逝ごりんてんせい。」
頼昌がそう詠唱したと同時に、空中に無数の弓が出現した。
そんな馬鹿な。弓一つであの威力だったのをこの量で受けろと?100はゆうに超えているじゃないか。
ノーマンは、血で染まった自身の腹部に視線を移す。
万全ならば勝機はある。だがこの状態では………。
だがここで逃げてどうする?追跡は免れない。
俺がここで死んだら、ここで死んだら…………
不意に、ヘルガの顔が浮かぶ。
何故だろう、こう言う時にはいつも彼女が浮かぶ。君さえいれば良い、とさえ思ってしまう。この感覚はなんだ?
兎に角死ぬわけにはいかない。
「……来い!」
ノーマンは限界ギリギリまで武器を生成し、前のめりに刀を構えた。


「……まずい。完全に追い詰められた。」
レドとサレムの背中が壁に接触する。もう追っ手から逃げる方法がない。
どうする…どうする…どうする……!
「あー……あはははは!」
物陰からマスクを被った少年が姿を現す。
「何だ……?!ただのガキ…いや、違う!おいレド!」
サレムがレドの方を向いた頃には、既に彼の懐に少年が潜り込んでいた。レドは咄嗟にノーマンの盾で防御を取り、魔力防壁を最大値まで上げた。
たが、それらは一撃であっさりと砕かれ、拳はそのままの勢いを止める事なく、レドの腹部にめり込んだ。
「……!!!」
変化のなかったレドの眉間が引き攣る。
そのまま上へと打ち上げられた彼は、少年の追撃で地面に叩きつけられた。
「そんな……!さっきまで……さっきまで遠距離攻撃ばかりだったろ……!なんで接近戦ができんだよ……!」
レドは満身創痍でその場に蹲っていた。
『痛い…と言うよりは熱い……。これは何だ?』
既に体が限界を迎えていた中、尚も彼は思考を巡らせていた。
「そうか……こいつの魔能力は……!」
気づいたとて、何かできる訳ではない。それでも何かしなければ。石のように固まって動かない体を奮い立たせる。
だが、依然として体は動かなかった。
動け………動け動け動け………
レドは必死で己を鼓舞する。
それでも動かない。
少年はサレムとの距離を着実に詰めると、拳を振り上げた。

突如、背後のビルが破壊され、2つの人影が飛び込んできた。
「……?!」
少年はあまりに突然の出来事に反応できなかった。
1人は見覚えがある。全身が魔装兵器で出来た女。デボラだ。
もう1人の男には見覚えがなかった。一体誰だ?
「ギャハハハハハ!!ターゲット補足のお知らせええええ!」
男は両手から赤黒い刀を取り出し、少年に振り下ろした。
が、直後に彼の体はあっさりとバラバラにされた。
だが、それでさえも覆えされることとなった。
バラバラにされたその体は、瞬時に再生したのである。
「ヨイショお!」
男の蹴りが少年の腹部に突き刺さる。
咄嗟に少年は距離を取るが、その先にはデボラが待機していた。
「ブースト.オン!」
デボラの右手から魔力が噴出し、少年の顔面に叩き込まれた。そして彼が吹き飛ばされるより前に、彼の体を彼女のアームが固定し、数百発にも及ぶ追撃が叩き込まれていく。
「ああああああ!」
少年は全身から魔法を発動し、デボラの攻撃を振り払った。
彼の全身を触手が包み込み、周囲を覆いつくした。
声にもならない雄叫びをあげている。
「………」
「………」
デボラと男。両者は見つめ合う。
「「誰だテメェは!」」
互いの拳が同時に顔面にめり込んだ。
「グェ…!」
「痛って……!」
そして両者は同時によろめく。
「あー……殴られて冷静になったわ……えっと…レドだよね?なんでアンタは寝てるわけ?」
デボラはレドに問いかける。
「えっと……動けないんですが……」
か細い声でレドは返した。
「ギャハハハ!打ち上げられたマグロかよ!」
「あ、アンタあれか。ジハイドか。賞金狩りで不死身の。」
「せーかいせーかい!やっぱ俺様有名人?」
「悪い意味でね。で、今暴れてるあいつはぶっ殺すってことで良いわけ?」
「そうです。できれば協力して欲しいんですが…」
「えー?!メリットねーんだけども……」
「ウルセェ!早くしろ!」
デボラの膝蹴りがジハイドの鳩尾に叩き込まれた。
「あー痛い痛い蹴らないでちょっと……!殺さない前提の暴力は嫌いなの!わーたわーたやりますよ!」
「あああああ!」
最早何を模しているかも分からない状態となった少年の怒号が辺りに響き渡る。
「奴の魔能力はおそらく『動物化』です……。体の一部に限定させれば複数種類の同時発動も可能だと思います。」
「成る程成る程…槍も鉄砲もねえが猛獣狩りと行こうや。」
「最近体を改良したからね…スパーリングにはちょうどいい。」
少年の全身から牙が射出される。
「よっしゃ迎撃は任せたぜえー!」
ジハイドはそう一言だけ言うと、少年に向かって突進した。
「はあ?!ふざけんなし……!もお!」
デボラは全身から砲撃を発射し、牙を次々撃ち落としていく。
ジハイドは全身のリミッターを外し、限界を超えた速度で少年に突進した。
「おい穴開けろ!機械女!」
「アタシはサイボーグじゃ…ねえんだよ!」
デボラは拳を叩き込み、少年の全身を覆い尽くす触手を吹き飛ばした。
「ったくよお…そこはビーム打つんじゃねえのか?」
「殴った方が強えに決まってんだろ。」
デボラはジハイドに中指を立てた。
ジハイドは触手の内部に転がり込むと、その勢いを止めることなく四方八方に切り裂いて行く。
「ギャハハハハ!あははははは!」
計画性もなにもなく、己の怪我など意にも介さぬ立ち回りに、少年は困惑した。
リミッターの外れた体は音を立てて壊れていく。そしてそれに加えて、内部での少年の追撃が彼を襲う。常人なら死に絶えている筈である。にもかかわらず、彼は依然として無傷だった。
「んお?!」
突如、触手がその場から消失した。
空中に放り出されたジハイドには、その下で構える少年の拳に対抗する術がなかった。
だが、死の感覚を知らぬ彼には、術など必要ない。
ジハイドは少年の拳を腹で受け、そのまま両手の刀を喉に突き刺した。
「いってえええええ…悪くねえなあクソガキがああ!」
刀が勢いよく引き抜かれると、少年の首から血煙が勢いよく上がった。
「殺さないでください……そのまま捕らえて……色々聞き出す……」
「めんどくせーなー…まあ急所は避けたけども…楽しみたかったし…」
ジハイドは服の布を破ると、レドの言葉通り、その場に転がる少年の首元に巻いた。
「ノーマンさんは…一体どうなって…」

武器のぶつかり合いは今日で2度目。2度のヘマはしない。
両者の武器がぶつかり合うその瞬間………
突如無数の矢が頼昌を襲った。
これはあの男のものではない、見覚えがある。
ノーマンは、矢の飛んできた方向に視線を移す。
はるか10km以上先、1人の女隊員がビルの屋上からこちらを見据えていた。
「ふー…ちょっとピンチって感じだったかな?」
『アン!反撃が来る!あいつの矢は距離が遠いほど威力が高くなる!命中の精度じゃアンタが上だろうけど、性能と物量じゃあいつが遥かに上。そこから逃げて!』
「りょーかい!」
レナの指示を受けたアンは、即座にビルから飛び降りる。彼女の頭上を、無数の矢が掠めていく。
「うひー!やっばいやばい!」
アンは空中で弓を引き、発射した矢の上に乗ると、ノーマンのある方向へと向かった。
「あーもー!まだ追ってくるし!」
アンは矢の追撃を自身の矢で撃ち落としていく。
「うげ……!一発で撃ち落とせないし……耐久力までイカれてるとか……最悪!」
アンは魔能力を発動し、残りの矢に向けて発射した。
緑銀衝星ベルヘリエル!」
色分けされた矢を使用する彼女の魔能力は、この1ヶ月で急激に成長していた。2色や3色を組み合わせた3層魔法の領域に到達し、第1級指定並の魔法を展開可能となった。
緑銀衝星は、自動で魔力源を追尾し、一つ一つを内部で拡散させる。その威力は、波の指定魔法を超える。
そしてそれらを一つにし、凝縮して放つ矢の名は…
翠蒲躍蓮ヴラトリエル!」
最上位魔法の威力に到達したそれは、全くの無詠唱で放たれる。速攻にして一撃必殺。
の、はずだった。
頼昌に向けて打ったその矢は、突如空中で爆発したのだ。いや、正確には相殺された。バカな、最上位並みだぞ。それに匹敵するものをいとも簡単に出せると言うのか。
「貴方の相手はアタシ、ね。」
背後からの刺客に、アンは反応できなかった。
咄嗟に乗っていた矢でガードする。
「女医……?!」
「そ。元、だけどね。」
金髪で細身な体。年は20代中盤といった所だろうか。
目の下には薄いくまができているが、非常に整った顔立ちがそれを美しさとして彩っていた。
「うーん……アタシの好みじゃあ無いな。バラす線はナシで行こう。」
女医はアンの体を指でなぞると、落胆した表情でそう呟いた。
「アタシも好みじゃないね、邪魔をしてくる奴は。」
「へー…そう。良かった。」
女医は安堵したような満面の笑みで返す。
他人に拒絶されてそこまで嬉しいのか?
どうして?
アンの弓が女医に砕かれ、女医のメスがアンの弓に弾かれる。隙のない攻防が繰り返された後、攻撃が停止した。
両者は互いに距離を取ると、魔法陣を展開する。
翠蒲躍蓮ヴラトリエル!」
「全能魔法.純白無垢な手術室オートメイデン.オペレーション!」
アンの魔法陣を展開させた一撃は、空中であっさりと分散された。かに見えた。それより先に空中で拡散した矢の数本は、僅かに彼女の頬を掠めとった。
女医は回復魔法で傷を治療する。
「そうか……アンタ、リリッシュか。好みの人間を差し出せば誰でも治療してくれるって言う裏社会の悪魔の医者…」
「……そ。理解してもらおうとは思ってないよ?貴方から見れば異常者っていうのは……」
「どうして?貴方を異常だと言うつもりは無いよ。」
アンの返答に、リリッシュの顔が引き攣った。
「言うつもりは無い…?」
「どうあれ、上辺から人の信念を馬鹿にして否定するのは好きじゃないからね。アタシは貴方を知らない。だから否定するつもりは……」
「…辞めた。」
「え?」
リリッシュはその場でメスを放り投げると、何かを思い出したかのように頭を押さえ始めた。
「もう辞めた。貴方と戦ってると自分が惨めに感じる。」
「…何それ?」
「そうやってアタシを理解してくれる人が、アタシは1番嫌い。」
リリッシュはその言葉を最後に、その場から姿を消した。
「………仕方ない。ノーマンさん!こっち!」
アンはノーマンに向かって矢を放つ。
ノーマンは矢に括り付けられた糸を掴み、矢に跨った。
「このまま師匠と合流しますか?」
「いや、同行してる者がいる。あそこだ。」
「了解!」
アンはノーマンのある方向に続けて矢を放ち、移動する。
「レドくん……!後あれは…誰だろう。まあ良いや!そこにいる皆んな!矢に掴まって!」
デボラ、ジハイド、サレムは、レドとマスクの少年を抱えると、飛んできた矢を掴み、跨った。
「状況は?」
「ウチのメンバーは恐らく僕以外戦闘不能。貴方がたと今ここにいるもの以外の安否は不明。そしてゾルダ.フランツジェイルは死亡です。」
「ゾルタさんが……?!兎に角この場を離れよう!」
そう言うと、アンは続けて矢を放った。


雨が降り始めた道路の脇、一つの死体を見下ろす男がいた。
ゾルダ.フランツジェイルの死体を前にし、セシル.ドルフネーゼは拳を握りしめた。
「ふざけやがって……!」
絞り出すような声で一言言うと、彼は死体を抱えてその場を後にした。
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