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地獄編
洛陽③
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「アンナ、あと何分だ?!」
『あと3分だ!』
「あと3分……ここからじゃ間に合わねえな。頼んだぞ、レド。」
シャーロットは山の頂上を見つめ、そう言った。
「がぁ!」
「うごっ!」
ケインとジハイドは吹き飛ばされる。
「いってぇ~…やべえなケイン!勝つ方法ある?」
「ねぇよ。」
「ですよね~…まあ要するに、アレを消ししゃあ解決するんだろ?」
ジハイドは塔を指差す。ケインはハッと目を見開いた。
「おい、ヤベェぞ!」
見ると、レドの魔力を感知した一体の悪魔が塔を登り始めていた。
「んなろ!させるかあ!」
ジハイドは悪魔を蹴り飛ばす。
「くそ…まだか!レド!」
レドは階段を登っていた。
「はあ…はあ…はあ……!」
見えた、あれだ。あの装置を破壊すれば……。
赤色に光る機械が、頂上に見える。
すると突然、天井から何者かが飛び降りてきた。
「……?!」
「よお…クソガキ。」
まさか、この声は…
「師生肖…!」
片腕を失い、全身は火傷後でただれている。
「やっぱよお…アレだ。同じ死ぬなら…芯の通ったクソ野郎がいい。」
生肖の左手がレドの腹部を捉える。
「……!」
レドは勢いよく壁に叩きつけられた。
「ゴフっ!ガハ!」
吐血する。呼吸が定まらない。全身の神経がキリキリと痛む。
「さあ……俺を殺してみろ。レド.ケニーシュタイン。」
生肖は再びレドに飛びかかった。
「くそ……!やべぇ……」
「囲まれたなあ、ケイン。お前となら死んでもいいぜー?」
悪魔は彼ら2人を囲いこんだ。
「あー!」
悪魔の後ろから何者かが現れる。
「オーガスタス!」
「あーう!」
ジハイドとオーガスタスはハイタッチする。
「え?知り合い?」
「うー!」
「よっしゃ…んじゃ、やるか!」
3人は悪魔に再び攻撃を開始した。
「くそ……やっぱ弾が弾かれる。おい、シャーロット、無理だぞ。」
アンナは車の上に乗りながら、シャーロットに連絡する。
『やっぱりな…。あいつ、自分が死んだら発動する結界を張ってやがった。』
「残り2分……クソ!何もできねえってのかよ!」
「結界の破壊に徹するしかあるまい。攻撃開始!」
メリッサの指示と同時に、結界に爆撃が叩き込まれていく。
「Mr.ケニーシュタイン……頼んだよ…」
メリッサは帽子の鍔をギリ、握った。
「………」
レドは全身に黒い鎧を纏う。
「良いね、来いよ!」
2人の拳は、互いの顔面に同時に叩き込まれた。
「っ……!」
「がは…!」
既に満身創痍の両者の意識が飛ぶ。
理性に鞭を打ち、バランスを整える。
そして再び拳を振るう。
その繰り返し。
「あああああ!」
レドは生肖の首を掴むと、そのまま装置の方へと投げ飛ばした。
生肖はブレーキを踏み、機械の前で踏みとどまると、レドを地面に押し倒し、馬乗りになる。
「おおおおお!」
何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も……
拳は顔面に叩き込まれる。
だが、レドはその隙を狙っていた。拳が振るわれたその瞬間、彼は生肖の顔面に肘を叩き込んだ。
「ごっ……!」
生肖の顔面から血が噴出する。
「はあ…はあ……」
レドは間髪いれずに生肖に飛びかかる。
「がああああ!」
生肖の拳はそれに合わせるように、レドの顔面へと振り下ろされる。レドはその行動を読んでいた。左方向へと彼はしゃがみ込み、拳を回避したのである。生肖の拳は彼の頬を掠り、そのまま下へと落ちる。レドは拳を生肖に叩き込み、機械の中へと吹き飛ばした。
生肖の体が燃え始める。
「これで…終わ…」
だが、燃える体のソレは、尚もレドへと歩みを進める。
「……!」
ゾク、と背筋が凍った。まだ来るのか。彼にとって恐怖という感情は初めてだった。それを感じさせるほどの悍ましさを、彼は放っていたのである。
「どうすれは…どうすれば……」
怖気付いて一歩も動けない。どうすれば……
生肖は、レドの目と鼻の先へと迫る。動けない。動けない。動けない。動けない…………!
生肖の体は、気づいた頃には動かなくなっていた。有機物へと変わったのだ。
「………」
レドは震える体を起こし、装置の前に立った。
「もう……止める手段を考える暇もないな。」
かくなる上は……
レドは銃を装填した。
もしこの引き金を引けば、装置は爆発するだろう。
僕は、ここで死ぬ。
レドは目を瞑ると、引き金を………
「よ、レド。」
何者かの声が、後ろからした。
「これ…引き金引けばいいのか?」
サレムだった。一体どうやって。いや…それ以前に…
「待ってくれ。サレム、どうして君がいるんだ?」
「俺がやりたい事だからさ。……お前が教えてくれたんだよ。」
「やりたい事…」
「そうだよ…ほれ、どきな。」
サレムはレドを銃から引き剥がす。
「…………そっか、それが君のやりたいことなんだね。」
「……ごめんな。」
今までに見せたことのない笑顔だった。そんな顔で、彼は謝った。
「………それじゃあね。」
否定するわけにはいかない。それが彼の信念なんだから。
レドは階段を降りて行った。
「先輩!」
レドはケインの元へと走る。
「レド!行けたのか?」
「爆発します!離れて!」
「オーガスタス!頼めるか?!」
「あー!」
オーガスタスは3人を抱えると、翼を生やし、塔から遠ざかっていく。
「………」
「どうした、レド?」
「いえ……何も。」
レドは塔から目を逸らした。
僕は……彼のように死ねるだろうか。
自分のやりたいように死ねるだろうか。
「…できるさ、お前なら。」
ジハイドは答える。
「そうですか……出来ればいいですね。」
「何言ってんだ、お前ら。」
「何もないですよ。何も。」
レドはケインを見ずにそう返した。
そして、塔は爆発した。
あの日から、1ヶ月が経った。
デウス.エクス.マキナのメンバーは皆逮捕され、街は徐々に復興を始めている。
「俺、こいつとコンビ組むわ。」
ジハイドさんは、そう言ってオーガスタスとどこかに行ってしまった。
魔兵軍及び魔法省の権限は、メリッサさんが大きく占める事になった。つい先日、今まで上層部が隠蔽していた事を公表し、会見で頭を下げていた。
アンナさん達はそのまま魔兵軍に戻り、僕たちは元の生活に戻った。
「………」
僕は窓から外を眺めていた。
世間はきっと、こんなこと忘れてしまうだろう。
そして、いつかいた犯罪者として笑いものにするのだろう。
しかし僕らはきっと忘れることはないだろう。彼の死に際を。そして、彼らの叛逆を。
「……今、なんて?」
「先日の大虐殺を起こした張本人は、劉龍二等兵であると判明いたしました。」
ノーマンは顔を引き攣らせた。
なんだ、この感情は。一体なんなんだ………
胸を押さえつける。それでも分からなかった。
『あと3分だ!』
「あと3分……ここからじゃ間に合わねえな。頼んだぞ、レド。」
シャーロットは山の頂上を見つめ、そう言った。
「がぁ!」
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ケインとジハイドは吹き飛ばされる。
「いってぇ~…やべえなケイン!勝つ方法ある?」
「ねぇよ。」
「ですよね~…まあ要するに、アレを消ししゃあ解決するんだろ?」
ジハイドは塔を指差す。ケインはハッと目を見開いた。
「おい、ヤベェぞ!」
見ると、レドの魔力を感知した一体の悪魔が塔を登り始めていた。
「んなろ!させるかあ!」
ジハイドは悪魔を蹴り飛ばす。
「くそ…まだか!レド!」
レドは階段を登っていた。
「はあ…はあ…はあ……!」
見えた、あれだ。あの装置を破壊すれば……。
赤色に光る機械が、頂上に見える。
すると突然、天井から何者かが飛び降りてきた。
「……?!」
「よお…クソガキ。」
まさか、この声は…
「師生肖…!」
片腕を失い、全身は火傷後でただれている。
「やっぱよお…アレだ。同じ死ぬなら…芯の通ったクソ野郎がいい。」
生肖の左手がレドの腹部を捉える。
「……!」
レドは勢いよく壁に叩きつけられた。
「ゴフっ!ガハ!」
吐血する。呼吸が定まらない。全身の神経がキリキリと痛む。
「さあ……俺を殺してみろ。レド.ケニーシュタイン。」
生肖は再びレドに飛びかかった。
「くそ……!やべぇ……」
「囲まれたなあ、ケイン。お前となら死んでもいいぜー?」
悪魔は彼ら2人を囲いこんだ。
「あー!」
悪魔の後ろから何者かが現れる。
「オーガスタス!」
「あーう!」
ジハイドとオーガスタスはハイタッチする。
「え?知り合い?」
「うー!」
「よっしゃ…んじゃ、やるか!」
3人は悪魔に再び攻撃を開始した。
「くそ……やっぱ弾が弾かれる。おい、シャーロット、無理だぞ。」
アンナは車の上に乗りながら、シャーロットに連絡する。
『やっぱりな…。あいつ、自分が死んだら発動する結界を張ってやがった。』
「残り2分……クソ!何もできねえってのかよ!」
「結界の破壊に徹するしかあるまい。攻撃開始!」
メリッサの指示と同時に、結界に爆撃が叩き込まれていく。
「Mr.ケニーシュタイン……頼んだよ…」
メリッサは帽子の鍔をギリ、握った。
「………」
レドは全身に黒い鎧を纏う。
「良いね、来いよ!」
2人の拳は、互いの顔面に同時に叩き込まれた。
「っ……!」
「がは…!」
既に満身創痍の両者の意識が飛ぶ。
理性に鞭を打ち、バランスを整える。
そして再び拳を振るう。
その繰り返し。
「あああああ!」
レドは生肖の首を掴むと、そのまま装置の方へと投げ飛ばした。
生肖はブレーキを踏み、機械の前で踏みとどまると、レドを地面に押し倒し、馬乗りになる。
「おおおおお!」
何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も……
拳は顔面に叩き込まれる。
だが、レドはその隙を狙っていた。拳が振るわれたその瞬間、彼は生肖の顔面に肘を叩き込んだ。
「ごっ……!」
生肖の顔面から血が噴出する。
「はあ…はあ……」
レドは間髪いれずに生肖に飛びかかる。
「がああああ!」
生肖の拳はそれに合わせるように、レドの顔面へと振り下ろされる。レドはその行動を読んでいた。左方向へと彼はしゃがみ込み、拳を回避したのである。生肖の拳は彼の頬を掠り、そのまま下へと落ちる。レドは拳を生肖に叩き込み、機械の中へと吹き飛ばした。
生肖の体が燃え始める。
「これで…終わ…」
だが、燃える体のソレは、尚もレドへと歩みを進める。
「……!」
ゾク、と背筋が凍った。まだ来るのか。彼にとって恐怖という感情は初めてだった。それを感じさせるほどの悍ましさを、彼は放っていたのである。
「どうすれは…どうすれば……」
怖気付いて一歩も動けない。どうすれば……
生肖は、レドの目と鼻の先へと迫る。動けない。動けない。動けない。動けない…………!
生肖の体は、気づいた頃には動かなくなっていた。有機物へと変わったのだ。
「………」
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かくなる上は……
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僕は、ここで死ぬ。
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何者かの声が、後ろからした。
「これ…引き金引けばいいのか?」
サレムだった。一体どうやって。いや…それ以前に…
「待ってくれ。サレム、どうして君がいるんだ?」
「俺がやりたい事だからさ。……お前が教えてくれたんだよ。」
「やりたい事…」
「そうだよ…ほれ、どきな。」
サレムはレドを銃から引き剥がす。
「…………そっか、それが君のやりたいことなんだね。」
「……ごめんな。」
今までに見せたことのない笑顔だった。そんな顔で、彼は謝った。
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否定するわけにはいかない。それが彼の信念なんだから。
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「先輩!」
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「オーガスタス!頼めるか?!」
「あー!」
オーガスタスは3人を抱えると、翼を生やし、塔から遠ざかっていく。
「………」
「どうした、レド?」
「いえ……何も。」
レドは塔から目を逸らした。
僕は……彼のように死ねるだろうか。
自分のやりたいように死ねるだろうか。
「…できるさ、お前なら。」
ジハイドは答える。
「そうですか……出来ればいいですね。」
「何言ってんだ、お前ら。」
「何もないですよ。何も。」
レドはケインを見ずにそう返した。
そして、塔は爆発した。
あの日から、1ヶ月が経った。
デウス.エクス.マキナのメンバーは皆逮捕され、街は徐々に復興を始めている。
「俺、こいつとコンビ組むわ。」
ジハイドさんは、そう言ってオーガスタスとどこかに行ってしまった。
魔兵軍及び魔法省の権限は、メリッサさんが大きく占める事になった。つい先日、今まで上層部が隠蔽していた事を公表し、会見で頭を下げていた。
アンナさん達はそのまま魔兵軍に戻り、僕たちは元の生活に戻った。
「………」
僕は窓から外を眺めていた。
世間はきっと、こんなこと忘れてしまうだろう。
そして、いつかいた犯罪者として笑いものにするのだろう。
しかし僕らはきっと忘れることはないだろう。彼の死に際を。そして、彼らの叛逆を。
「……今、なんて?」
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