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終末編
侵略、開始
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「……誰だ。」
アダムは気配のする方向に、魔能力を向ける。
「待ってくれ。……交渉をしにきた。」
両手を上げ、ノーマンが影から顔を出した。
「……ノーマン、だな?魔導士の…」
「やっぱり知ってるか。」
「もう1人、いるんだろう?」
アダムは柱の奥へと視線を運ぶ。
ノーマンは観念したようにため息をつくと、
「ヘルガちゃん、出てきて。」
と影へと呼びかけた。
ヘルガは恐る恐る、そこから顔を出す。
「…なぜ隠した?」
「2対1だと警戒される。1対1での話し合いがしたい。
……それまでこの子達は、彼女が観ておく。」
「……信用できると思うか?」
アダムは魔能力の出力を強める。
「出来ないならさっさと攻撃してるはずだ。」
「……言い、来い。」
ノーマンの言葉に丸め込まれたアダムは、彼の提案を渋々承諾した。
「……で、どんな提案だ?……まさか。」
「そのまさかだよ。君たちと協力したい。このままでは、人間と魔族は共倒れになる。」
「……どういう意味だ?」
「いるんだよ、別の勢力が。時間がない。協力して欲しい。」
「……根拠は?」
「アンタらの上司がいるはずだ。そこにも奴らが潜んでいる可能性が高い。……残念だが、根拠はない。」
「馬鹿にしてるのか?……人間が魔族を語るな。」
「俺も魔族だ。」
ノーマンは帽子を取る。アダムは驚愕した。彼の頭には紛れもなく、魔族の角が生えていたのだから。
「魔族と人との…ハーフ…?!」
「俺は昔から、人と交わる事ができなかった。かと言って魔族の気持ちもわからねえ。
…だけどな、俺には愛する人がいる。人に罪悪感を感じた事もある。だからこう結論づけた。俺は、生きていると。
生きている者として、争い合いを止めたい。争い合うために歪み合うんじゃない、平和のために歪み合う。どの生き物だってそれは同じだ。そうだろう?」
「……俺は納得できないな。人間なんぞ…」
「人間なんぞ、か。じゃあなんでアンタは人なんか助けた?」
「!!」
アダムは押し黙ってしまった。
「お、俺は……」
何も答えられない。
「もう一度聞く。俺たちに協力しろ、アダム。」
「何故、俺の名を。」
「アンタは魔族の中じゃ有名だ。多くの魔族がアンタを支持してる。……アンタが協力したとなれば、他の魔族も動くはずだ。……頼む。」
ノーマンは大きく頭を下げ、彼に手を差し出す。
「………わかった。協力する。」
気がついた頃には、アダムは彼の手を取っていた。
彼自身も驚いていた。どうして、協力するなんて言ってしまったんだろう。
「……ありがとう。」
「俺は人間なんか嫌いだ。……だが、シーラは…あいつは守りたい。どことも知らねえ子供を殺してまで、俺はいがみ合いたくなんかない。」
「そうか。」
「……ただし、条件がある。これが受け入れられないなら、俺は協力しない。」
そう言うと、アダムはノーマンに詰め寄った。
「どうして俺たちばっかりこんな事…」
「魔兵軍が…」
「そうだ!」
1人の男が立ち上がった。
「…?!」
民間人たちは男の方を向く。
「魔兵軍は俺たちを搾取している!奴らを打倒しろ!俺たちのための軍を作るんだ!」
おおおおおお、と周囲から歓声が上がっていく。
闇夜に、ポツポツと火が灯っていく。
「フリークを出せー!」
「魔兵軍を打倒しろー!」
反骨心は次々と伝播していき、わずか半日で軍の本部を埋め尽くした。
「な!何だこれは…!」
フリークは咄嗟に窓のシャッターを閉じる。
「くそ…くそ…!どうすれば…どうすれば…!」
「フリーク総司令、貴方を拘束します。」
彼の背後に銃が突きつけられる。
「私を…引き摺り下ろすのか。」
「さあ、来てください。」
取り押さえられたフリークは、牢屋へと叩き込まれた。
「私は……私は……私はどうすれば良かったというのだ!!!このような無能に何を期待した?!前のような手腕か?!答えろ!誰か答えろおおおおおおおお!」
フリークは必死で壁を叩く。その度そこには血がついていく。
歳下の女上司が出来ると知った時、私は心底やる気が失せたものだ。歳下の、女。最悪だ。とさえ思った。
「あんたはさあ、真面目すぎんだよ。」
「もうちっと柔軟さをさあ…」
同僚や今までの上司から言われた言葉。真面目なだけが私の取り柄だった。だからしょうがないじゃないか。
だが、彼女は違った。
「……良いじゃないか、君。」
散々に批判されてきた私の仕事ぶりを、彼女は初めて褒めてくれた。
「え…?何か言うことは…」
「無いよ?…君みたいなバカ真面目はね、戦場で1番必要とされる。扱いやすいからね。」
違った、彼女は私を手駒としてみている。
「だけどね、そういう扱いやすい人ほど、ここぞという時に活躍するのさ。」
「メリッサ将軍…私は…何も出来ませんでしたよ…」
「そんなことはないさ、Mr.フリーク。」
「!」
聞き覚えのある声に、フリークは振り返った。
「メリッサ…将軍…私は…私は…」
溢れていた感情が溢れ出した。
「奴らの手先でない可能性は…君にしかなかった。Mr.ケビンの眼の対象から外れたのは君だけだったからね。
済まなかった、ここまで君を追い詰めるとは。」
メリッサは彼に深々と頭を下げた。
「状況は分かっている。……良いか、Mr.フリーク。
これは罠だ!!即座に奴らの手が下る!!名前に彼らと合流して……」
突如、巨大な揺れが巻き起こる。
「!!!」
「なんだと…?!もうこんなに早く…」
火を片手に持っていた民衆は、空を眺めた。
そこには、巨大な半透明な球体が浮かんでいたのだ。
「くそ…!もう助けられない…!逃げるぞ!Mr.フリーク!」
メリッサは咄嗟に糸を張り巡らせ、フリークと共に牢獄を脱出する。
「いやー…しかし助かったなあ、まさか政府が支援してくれるなんて。」
「まったくだよ。」
魔族の民衆たちは続々と整列していた。
そして、彼らも目にする事になる。その巨大な球体を。
「なんだ…あれ…?」
「ねえお母さん‥あれ何…」
「おいおいおいおい……どーいう事だよ!アレが罠だって…!」
アダムは子供達を連れ、途中で別れたノーマン達と無線機で会話していた。
「おかしいじゃないか!いきなり政府が支援するなんて…奴らは魔族を一網打尽にする気でいる!おそらく人間側でも……」
ノーマンのもう一つの無線機に連絡が入る。
その声の正体は、紛れもなくケビンだった。
『ノーマン!まずいぞ!動き出した!』
「わかってるよ!クソ…やっぱり内通者にこっちの動きがバレてるのか…?」
「早く…避難して……」
住民を誘導していたレドの体に異変が起こる。
ピカっと球体が光り、彼らを光が覆い尽くした。
「なんだ…?!」
花織、そして住民たちの体に変化が起こる。
光が止み、ケイン達は目を開ける。そこには、驚愕の光景が広がっていた。
「花…織…?!」
紛れもなく、玄式花織の姿をした、半透明の人型が、そこには立っていた。
「人造人間……まさか彼女までもが……仕方がない…起動じゃ!みなそれから離れろ!」
ケビンはスイッチを押す。
すると、人造人間たちの体が爆発を起こし、次々と破壊され始めた。
だが、かつて花織だった人造人間は、背中についた爆弾を即座に破壊し、ケインたちに切り掛かった。
「何…?!」
ケビンは動揺し、彼女の刀を回避する隙を見失った。
「クソ!」
ケインが代わりにその刀を受け止める。
「目を覚ませ!花織!俺だ!」
「……」
最早彼女は何も言わない。
「先輩……!早く…」
レドはケインに駆け寄る。だが、彼の目に映ったレドの姿は、人造人間そのものだった。
「バカな……!君が人造人間…いや、そもそも何故理性を保てている…?!」
驚愕していたのはケビンだけではなかった。その他の住民も、彼に恐怖の表情を向けていた。
「違っ…!」
レドは一歩後退り、向けられた銃に対して無抵抗を示した。
その時だった。上空から何者かが大量に舞い降りたのだ。
「あれは……」
「じ、人造人間じゃ…!10万体はおる!」
それは、まるで雨のように降り注いだ。
着地すると同時に、それは全ての破壊を始める。
僅か一瞬にして、目に映る全てが火の海へと変わった。
巨大な衝撃により、レドは建物から落下する。
「レドーーーーー!」
レドは煙に消えて行った。
アダムは気配のする方向に、魔能力を向ける。
「待ってくれ。……交渉をしにきた。」
両手を上げ、ノーマンが影から顔を出した。
「……ノーマン、だな?魔導士の…」
「やっぱり知ってるか。」
「もう1人、いるんだろう?」
アダムは柱の奥へと視線を運ぶ。
ノーマンは観念したようにため息をつくと、
「ヘルガちゃん、出てきて。」
と影へと呼びかけた。
ヘルガは恐る恐る、そこから顔を出す。
「…なぜ隠した?」
「2対1だと警戒される。1対1での話し合いがしたい。
……それまでこの子達は、彼女が観ておく。」
「……信用できると思うか?」
アダムは魔能力の出力を強める。
「出来ないならさっさと攻撃してるはずだ。」
「……言い、来い。」
ノーマンの言葉に丸め込まれたアダムは、彼の提案を渋々承諾した。
「……で、どんな提案だ?……まさか。」
「そのまさかだよ。君たちと協力したい。このままでは、人間と魔族は共倒れになる。」
「……どういう意味だ?」
「いるんだよ、別の勢力が。時間がない。協力して欲しい。」
「……根拠は?」
「アンタらの上司がいるはずだ。そこにも奴らが潜んでいる可能性が高い。……残念だが、根拠はない。」
「馬鹿にしてるのか?……人間が魔族を語るな。」
「俺も魔族だ。」
ノーマンは帽子を取る。アダムは驚愕した。彼の頭には紛れもなく、魔族の角が生えていたのだから。
「魔族と人との…ハーフ…?!」
「俺は昔から、人と交わる事ができなかった。かと言って魔族の気持ちもわからねえ。
…だけどな、俺には愛する人がいる。人に罪悪感を感じた事もある。だからこう結論づけた。俺は、生きていると。
生きている者として、争い合いを止めたい。争い合うために歪み合うんじゃない、平和のために歪み合う。どの生き物だってそれは同じだ。そうだろう?」
「……俺は納得できないな。人間なんぞ…」
「人間なんぞ、か。じゃあなんでアンタは人なんか助けた?」
「!!」
アダムは押し黙ってしまった。
「お、俺は……」
何も答えられない。
「もう一度聞く。俺たちに協力しろ、アダム。」
「何故、俺の名を。」
「アンタは魔族の中じゃ有名だ。多くの魔族がアンタを支持してる。……アンタが協力したとなれば、他の魔族も動くはずだ。……頼む。」
ノーマンは大きく頭を下げ、彼に手を差し出す。
「………わかった。協力する。」
気がついた頃には、アダムは彼の手を取っていた。
彼自身も驚いていた。どうして、協力するなんて言ってしまったんだろう。
「……ありがとう。」
「俺は人間なんか嫌いだ。……だが、シーラは…あいつは守りたい。どことも知らねえ子供を殺してまで、俺はいがみ合いたくなんかない。」
「そうか。」
「……ただし、条件がある。これが受け入れられないなら、俺は協力しない。」
そう言うと、アダムはノーマンに詰め寄った。
「どうして俺たちばっかりこんな事…」
「魔兵軍が…」
「そうだ!」
1人の男が立ち上がった。
「…?!」
民間人たちは男の方を向く。
「魔兵軍は俺たちを搾取している!奴らを打倒しろ!俺たちのための軍を作るんだ!」
おおおおおお、と周囲から歓声が上がっていく。
闇夜に、ポツポツと火が灯っていく。
「フリークを出せー!」
「魔兵軍を打倒しろー!」
反骨心は次々と伝播していき、わずか半日で軍の本部を埋め尽くした。
「な!何だこれは…!」
フリークは咄嗟に窓のシャッターを閉じる。
「くそ…くそ…!どうすれば…どうすれば…!」
「フリーク総司令、貴方を拘束します。」
彼の背後に銃が突きつけられる。
「私を…引き摺り下ろすのか。」
「さあ、来てください。」
取り押さえられたフリークは、牢屋へと叩き込まれた。
「私は……私は……私はどうすれば良かったというのだ!!!このような無能に何を期待した?!前のような手腕か?!答えろ!誰か答えろおおおおおおおお!」
フリークは必死で壁を叩く。その度そこには血がついていく。
歳下の女上司が出来ると知った時、私は心底やる気が失せたものだ。歳下の、女。最悪だ。とさえ思った。
「あんたはさあ、真面目すぎんだよ。」
「もうちっと柔軟さをさあ…」
同僚や今までの上司から言われた言葉。真面目なだけが私の取り柄だった。だからしょうがないじゃないか。
だが、彼女は違った。
「……良いじゃないか、君。」
散々に批判されてきた私の仕事ぶりを、彼女は初めて褒めてくれた。
「え…?何か言うことは…」
「無いよ?…君みたいなバカ真面目はね、戦場で1番必要とされる。扱いやすいからね。」
違った、彼女は私を手駒としてみている。
「だけどね、そういう扱いやすい人ほど、ここぞという時に活躍するのさ。」
「メリッサ将軍…私は…何も出来ませんでしたよ…」
「そんなことはないさ、Mr.フリーク。」
「!」
聞き覚えのある声に、フリークは振り返った。
「メリッサ…将軍…私は…私は…」
溢れていた感情が溢れ出した。
「奴らの手先でない可能性は…君にしかなかった。Mr.ケビンの眼の対象から外れたのは君だけだったからね。
済まなかった、ここまで君を追い詰めるとは。」
メリッサは彼に深々と頭を下げた。
「状況は分かっている。……良いか、Mr.フリーク。
これは罠だ!!即座に奴らの手が下る!!名前に彼らと合流して……」
突如、巨大な揺れが巻き起こる。
「!!!」
「なんだと…?!もうこんなに早く…」
火を片手に持っていた民衆は、空を眺めた。
そこには、巨大な半透明な球体が浮かんでいたのだ。
「くそ…!もう助けられない…!逃げるぞ!Mr.フリーク!」
メリッサは咄嗟に糸を張り巡らせ、フリークと共に牢獄を脱出する。
「いやー…しかし助かったなあ、まさか政府が支援してくれるなんて。」
「まったくだよ。」
魔族の民衆たちは続々と整列していた。
そして、彼らも目にする事になる。その巨大な球体を。
「なんだ…あれ…?」
「ねえお母さん‥あれ何…」
「おいおいおいおい……どーいう事だよ!アレが罠だって…!」
アダムは子供達を連れ、途中で別れたノーマン達と無線機で会話していた。
「おかしいじゃないか!いきなり政府が支援するなんて…奴らは魔族を一網打尽にする気でいる!おそらく人間側でも……」
ノーマンのもう一つの無線機に連絡が入る。
その声の正体は、紛れもなくケビンだった。
『ノーマン!まずいぞ!動き出した!』
「わかってるよ!クソ…やっぱり内通者にこっちの動きがバレてるのか…?」
「早く…避難して……」
住民を誘導していたレドの体に異変が起こる。
ピカっと球体が光り、彼らを光が覆い尽くした。
「なんだ…?!」
花織、そして住民たちの体に変化が起こる。
光が止み、ケイン達は目を開ける。そこには、驚愕の光景が広がっていた。
「花…織…?!」
紛れもなく、玄式花織の姿をした、半透明の人型が、そこには立っていた。
「人造人間……まさか彼女までもが……仕方がない…起動じゃ!みなそれから離れろ!」
ケビンはスイッチを押す。
すると、人造人間たちの体が爆発を起こし、次々と破壊され始めた。
だが、かつて花織だった人造人間は、背中についた爆弾を即座に破壊し、ケインたちに切り掛かった。
「何…?!」
ケビンは動揺し、彼女の刀を回避する隙を見失った。
「クソ!」
ケインが代わりにその刀を受け止める。
「目を覚ませ!花織!俺だ!」
「……」
最早彼女は何も言わない。
「先輩……!早く…」
レドはケインに駆け寄る。だが、彼の目に映ったレドの姿は、人造人間そのものだった。
「バカな……!君が人造人間…いや、そもそも何故理性を保てている…?!」
驚愕していたのはケビンだけではなかった。その他の住民も、彼に恐怖の表情を向けていた。
「違っ…!」
レドは一歩後退り、向けられた銃に対して無抵抗を示した。
その時だった。上空から何者かが大量に舞い降りたのだ。
「あれは……」
「じ、人造人間じゃ…!10万体はおる!」
それは、まるで雨のように降り注いだ。
着地すると同時に、それは全ての破壊を始める。
僅か一瞬にして、目に映る全てが火の海へと変わった。
巨大な衝撃により、レドは建物から落下する。
「レドーーーーー!」
レドは煙に消えて行った。
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