初めての恋愛

KAZUchan

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第11話

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※前回に続き、夏樹目線の話です。


バイトのシフト表を見て、和也君とバイトが一緒の日を調べて、その日に大学で和也君のところに行って、あわよくば幼馴染みの子に会おう!

そう思ってここまで来たんだけど...

夏樹「全然来ない...」

まだかな...

「そんな事あったっけ」

「あったよ!ほんとすごいと思ったんだから!」

来た!

女の子の声も聞こえる...

あの子が....和也君の幼馴染み...

きれい...

和也「あれ?夏樹じゃん。何やってんの?」

夏樹「うん。今日和也君とバイト一緒じゃん?だから一緒に行こうと思って」

和也「そうなのか?ごめんな。待たせてしまって」

夏樹「うん」

和也「この人、俺の幼馴染みの彩夏っていうんだ」

彩夏ちゃん...か

てか名前呼び?!

夏樹「よろしくね」

和也「で、こっちが夏樹。俺の友達だ。バイト先が一緒なんだ」

彩夏「よろしくお願いします」

めっちゃ礼儀正しい!!

夏樹「敬語じゃなくて良いよ!同じ年だから!夏樹で良いよ!」

彩夏「う、うん!私も彩夏で良いよ!」

和也「じゃあ、バイト行くか」

夏樹「ちょっと待ってて」

夏樹「ねぇ、彩夏ちゃん」

彩夏「なに?」

夏樹「今度、ちょっと話がしたいんだ。二人で。良いかな?」

彩夏「うん。良いよ!いつになる?」

夏樹「ありがとう!そうだね、明日講義が終わった後とか良いかな?」

彩夏「わかった!」

夏樹「ありがとう!じゃあ、またね!」

よし!

夏樹「じゃあ、行こっか」

和也「おう。彩夏!」

彩夏「どうしたの?」

和也「またな!」

彩夏「う、うん!」

やっぱり...彩夏ちゃん

好きなんだ...和也君のこと...

顔を見たらすぐわかった...

和也「夏樹」

夏樹「え?なに?」

和也「いや、なんかボーッとしてたからさ」

夏樹「そうかな?」

和也「まぁ、悩み事とかあるんならいつでも言ってくれよ。解決できることなら、何かやってあげたいし。それに、友達だからさ」

友達.....か

この言葉に悪意はない...

でも...どうしても...傷付いてしまう...

私は...わがままだから...

夏樹「うん。ありがとう」

私の悩み事は...和也君のことだよ

だから...和也君には言えないの...

夏樹「ねぇ、和也君」

和也「ん?」

好き...

夏樹「いや、なんでもない」

ずっと言いたいと思ってても...言えないの...

言ったら和也君との関係が崩れちゃいそうで...

私は弱いから...そんな事まで考えちゃう...

好きって言えたらどんなに楽かな...

和也「そうか。早く行こうか。バイト」

夏樹「うん」

でも....私には....

伝える勇気がない....
.
.
.
.
.
次の日

彩夏「夏樹ちゃん、まだかなぁ」

夏樹「彩夏ちゃーん!」

夏樹「ごめんごめん!遅くなっちゃって!」

彩夏「良いよ!気にしないで!」

夏樹「じゃあ、行こっか」

彩夏「うん」

                                              つづく
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