先祖代々騙される家系の私ですが、お家の借金を返済し親孝行するべく冒険者になり強くなります!

暗黒神ゼブラ

文字の大きさ
52 / 80
第一章冒険編

第四十七話昔話その三

しおりを挟む
第四十七話昔話その三

「それじゃあネヴィラとの戦いの時の話をするね」
 回想
 私たちがネヴィラと戦うための準備を済ませ、国の調査隊が命懸けで発見したネヴィラの棲家に向かうことに。
 ネヴィラが住んでいたのは軍艦島(ぐんかんじま)だった。
 調査の結果軍艦島は魔物の巣窟と化しており、一番外側かは強力な魔物がおり内側にはネヴィラの部下中央部にはネヴィラがいることが判明した
 作戦は国に新たに作られた"魔物対策省"略して魔対省が考えたものだった。
 ヒューゴは自分が考えた作戦もあるから聞いてくれないかとお偉いさんに直談判したがヒューゴの作戦は「私たちの方が経験的に正しい」と却下された
 ヒューゴは「所詮は部隊を作ったことだけを民衆に演出したいだけなのか……あの人たちは。
 戦うのは前線の俺たちなのに」と愚痴っていた。
 魔対省が考えた作戦は外側の魔物から殲滅し、その後ネヴィラの部下最後にネヴィラを狙えというものだった。
 私たち祭壇の太陽(アルターソラリス)は軍艦島に船で向かっている
 四十分後
 上陸することになったのだが、調査隊から聞いた話より魔物が多く目視で確認できるだけでも三十九はいる。
 するとアレンが
「入口でこれなら奥にはさらにいると考えていいだろうな……いや奥にはネヴィラの部下がいるらしいし魔物は少ないのかもしれないがネヴィラの部下の魔人だ、少数だったとしても強力と考えるのが妥当だ。みんなさらに気を引き締めてくれ……考えたくはないが、この戦いで俺たちの誰か……もしくは全員が死ぬことがあるということを頭に入れといてくれ。気づかれないように静かに上陸するぞ」
 そうして上陸しようとした時、空からネヴィラの声が聞こえてきた
「おっ~やっとお前たち来たのか!! 待ちくたびれたぞ!! ほら待ってる間にこの各国のお偉いさん方の首が獲れたぞ。まっ俺を邪魔したから仕方ねえよな……しっかしよぉぉこのあたりからクッセェ龍の匂いがするんだがよぉぉ気のせいか? いいや気のせいじゃねえよなぁ……そこの他人のことならなんでも知ってます感を出してる男と女、特にお前たちから匂うんだよ!! 龍ってだけで腹が立つんだよ、俺たちの星をメチャクチャにしやがった雷電龍(らいでんりゅう)を思い出して腹立つんだよクソがっ!! 八つ当たりになるだろうが知ったことかよテメェらの首持って帰って殺されたあいつらの手向けにしてやるよ!!」
 ネヴィラはそう叫びながら持っていた鎌で私たちに切り掛かってきた
 ミドラが咄嗟にヨルグを庇った
「大丈夫かヨルグ?」
「うんミドラのおかげでね」
 するとネヴィラが叫び始めた
「オメェらとっとと集まれ!!! 獲物(メシ)が来たぞ!!!」と。
 その後その呼び声に応えるように周りに魔物たちが集まった。
 当然だが魔物だけじゃなく部下の魔人が二人集まった。
「ネヴィラ様が私たちを叫んで呼ぶなんて珍しいですね。前に呼ばれた時は驚きましたよ、『この星の食べ物が美味しいからオメェらも食べてみろよ』って…………しかし今回は違うみたいですね。このラス、ネヴィラ様に害する者を排除します!!」
 ミドラが「こいつ(ネヴィラ)の相手は俺がするお前たちは他の魔物たちの相手を頼む!!」
 と言ったがヨルグが「ミドラだけには任せるわけには行かない私も」といい二人でネヴィラの相手をすることに。
 三十一分後
 魔物のほとんどを倒したことを確認したアレンがすぐさま
「俺たちもミドラとヨルグに加勢するぞ!!」
 と言ったのだが魔人が残っていること、そしてその魔人が不審な動きをしていることに気づいたルイが「……ねえアレン僕とグレイとアリスで怪しい動きのあいつの相手するから加勢はアレンとヒューゴで行ってくれないか?」と
 ヒューゴは反対していたがその不審な動きのやつのせいで状況が悪くなってもいけないからと私とグレイとルイでその相手をすることになった。
 私たち三人なら種族的にも初見殺しの技でも生き残れる
 そして私たち三人は魔人の元へ、アレンとヒューゴはミドラとヨルグに加勢するためネヴィラの元へ
「おいルイ、アリスもっとスピード上げろ!!」
「「分かってるよ」」
 そして魔人の元へ辿り着いた
 すると魔人が
「君たち今回ばかりは邪魔をしないでください。邪魔をするというのなら…………あの世に逝かせてやるよ!!」
 邪魔するなと言われても私たち何のことか知らないしと私が言おうとした時ルイが
「……俺たちはあんたが何をしようとしてるのか知らない」と私が言いたいことを先に言ってくれた。
 すると魔人から帰ってきた答えは
「私がしたいこと、それはあの生意気な王子を我が身に取り込み私こそが最強であることを証明すること!! ラスのやつは気づいてないみたいですが王子の部下はラス以外全員もう取り込んでいるのですよ」
 グレイが「王子って誰だよ!!」と
 魔人は王子とはネヴィラのことだと答えた。
 私は聞いた
「取り込んだあとはどうするの?」と
 魔人が答えたのは「取り込んだあとですか? それは当然人助けですよ」と意外なものだった。
 あれ? ってことは私たちと魔人の目的って大体一緒なのでは?
 するとグレイが
「ならさ俺たちネヴィラ倒しにきたんだけど目的一緒なんじゃねぇか?……じゃあさっそくネヴィラのところに行こうぜ」
 魔人は「私はネラです。魔人はとか……魔人魔人言わないでください。しかし私は一人で行きます取り込むなら少し…………でも私が死んだと油断した時じゃねえとなぁネラのやつ人助けとか言いやがって、本当はいい気になってるやつを破滅させて楽しんでるおかしいやつだぞ!! まっこのネロ様はあんなおかしいやつとは違うからなぁ。テメェらの力なんざ借りずとも取り込めるんだぞ」
 そうして私たち三人は先にネヴィラの元に向かった。
 その頃ミドラたちはネヴィラに苦戦していた
「アレンは再び回復される前に先程奪った右側の視界からネヴィラの右側を狙ってくれミドラは左側から狙ってくれヨルグは背後から……(これならネヴィラに聞かれて防がれても何とかなる。ミドラ聞こえるか? さっき気づいたんだがネヴィラの鎌最初よりだいぶ擦り減っているネヴィラ自体の身体の治りも遅くなっている。このまま攻撃を続ければ封印魔法で封印出来る。封印魔法を使う時に合図を出すだからそこまで攻撃お願いします)」
「了解(ヨルグ、ヒューゴがネヴィラに封印魔法を使う。そこまで俺たちで攻撃を続けるぞ。ネヴィラの回復がさらに遅くなるまで俺は攻撃に集中しようと思う。だからヨルグはフォローを頼む。アレンについてはヒューゴが一番よく知ってくれるからそこはヒューゴに任せるとするよ)」
 そして五分後
 私たち三人が到着する頃にはネヴィラが力尽きる寸前ってくらい弱っていて……なんだか私たちが悪者みたいに感じてしまう一人相手に数人で戦うって、ネヴィラからしたら私たちが悪者に見えるのかも、でもここで生かすのは苦痛を感じる時間が延びるだけ、だからなるべく楽にするのが優しさだよね。
 そしてミドラから『ヒューゴがこれからネヴィラを封印魔法で封印する』という声が頭に響いた瞬間
「この時を待ってたぜ王子様よぉぉぉ!! 喰らって恨みを晴らす!! 復讐の捕食者(ヴァンジャンスイーター)」
 とネロの声が聞こえてきた。
 本当にネヴィラが弱った時に来たんだ。
 でも叫びながら攻撃するのは……気づかれるだけなんじゃないの? 黙って攻撃した方が当たりやすいと思うんだけど、そう思うのって私だけかな?
 するとネヴィラが
「待っていたのは俺の方だ。わざわざ俺の回復のためにご苦労さん」
 と言ったあとネラの両手両足を切断した。
 そして切断した両手両足を喰らった。
 ネラは怯えながら「何が起こったの?」と言いたそうな顔をしていた。
 ネヴィラは
「分かってないみたいだから教えてやるよ。そもそもお前が……いや"お前たち"が俺のことを恨み復讐したがっているのを知っていた。それにお前たちの能力は相手を取り込み自分の力とする。それに気づいた俺は『俺を殺したがっているあいつらなら俺の部下でも取り込み必ず勝てると思った時に仕掛けてくるはず、だったらそこを狙って俺が逆にあいつらを殺したあと喰らえばさらに強なれるんじゃねえか?』ってまあ安直かも知れねえけど思ったわけだよ。お前たちは俺の思った通りに動いてくれた……最初はすぐ殺そうかとも思ったが、泳がせといて正解だったな」
 するとアレンがネヴィラに
「どうして仲間を殺そうなんて思えるんだ!! 考えは人それぞれなのは認めるがあんたさっき雷電龍に仲間を殺されたから龍の匂いってやつに腹を立てたんじゃないのか!?」
 ネヴィラが答えたのは
「仲間とかお前何言ってんだ? そもそも誰が殺されようと俺は別に気にしねぇよそもそも知ったこっちゃねぇよ。怒ったのは仲間を殺された復讐ごっこをしてたからだよ。それに雷電龍は俺がもう殺してる。あの時せっかく面白いおもちゃが見つかったと思ったのになぁ、すぐ死んじまってつまんなかった……さてこれから二回戦と行こうぜ、じゃあなネラ俺に喰われることを光栄に思いながら死にな」
「嫌だ嫌だ嫌だ……まだ、まだ…………まだテメェを殺してねぇんだよそれまで死ねねぇんだよ!!」
「何を言おうがもう遅えよ」
 そういいネヴィラはネラを喰らった。
 するとネヴィラは全ての傷が治った。
「俺の目的は達成したし……戦った感じお前たちはもっと強くなる気がしてならねぇ……おもちゃとして可愛がってやってもいいが……どうする?」
 アレンは
「俺たちはおもちゃになる気はない!! あんたを倒さないと理由なき殺戮が増えるんだそれだけは許せない!!」
「理由なき殺戮ねぇ……楽しい遊びをしたいって理由があるだろうがよぉ!!」
 この戦いは三日三晩続いた
 後にこの戦いは"端島(はしま)の魔境戦"と呼ばれることになる
 回想終わり
「ごめんねアカネちゃん、ヨシカゲくん話が長くなっちゃってそれに分かりにくかったよね。それじゃあヒョウちゃんとした修行をつけるから始めようか」
 そして俺はアリスたちからの修行を再開した
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...