曇りのち雨

暗黒神ゼブラ

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曇りのち雨

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 私はこの時期になるといつも思い出すことがある。
 その話を思い出す前に私はいつも通りネットで天気予報を見た。
『今日の天気は曇りのち雨です。雨具を持ち歩いた方が良いでしょう。今週はお盆シーズンですので渋滞に気をつけてください。現在は百三十分の交通渋滞の状態です』
 雨具を持ち歩いた方がいい……か、あの時もそんな天気だったな
 回想
 きょっ、今日こそ直哉(なおや)に告白するんだ!! でも……
 私がそう悩んでいたら直哉が
「なあ美帆これから時間あるか……いややっぱり今話す。…………俺は美帆のことが好きだ!! 付き合ってくれ!!」
 ちょちょちょなっなにこの状況!? えっ直哉が私のことを!?
 その時私は照れ隠しで思わず
「ばっバカじゃないの!! 私が直哉のこと好きなわけないでしょ!!……まっまあどうしてもっていうなら(小声)」
「そうか……俺のこと好きじゃないか……だったら絶対美帆が俺のこと好きになるようにしてみせる!!」
「……私はもうとっくに直哉の好きなのに」
「……え、何か言っ…………」
 その時
 ドーンと言う音と直哉が車に轢かれ飛ばされている光景を見た私は
「な……にこれ、直哉がなんで轢かれ……夢? そうよこれは夢に決まって……違うこれは夢じゃない……きゅ、救急車呼ばないと……なっ直哉が死んじゃう!! 直哉が死ぬ……そんなの嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。どうして指が震えるのよ!! ばっ番号が…………」
 私がそう焦っていると横から知らない男性が
「君!! どうして救急車を呼ばないんだ!! この男の子が死んだら君のせいだぞ!!」とそういいながら救急車を呼んだ
 その時直哉が何か言っていたので口元に耳を近づけた。
「大……丈夫だから俺が……死んでも美帆のせいじゃ……ないから…………あはは好きになってもらう……って言ったばかり……なのにな」
「私ね本当は……本当は直哉のこと好きなの!! さっきのは照れ隠しだから!!! ねえ死なないでよ直哉!!!」
 その時直哉は
「……ごめん……聞こえなかった……だんだん、音が……いし……きが…………」
「ちょっと直哉目を覚ましてよ!! 直哉!! 直哉ぁぁぁぁ!!」
 その時救急車を呼んだ男が焦りながらこう言った
「やばいやばい死んじゃった……このままじゃ轢いた俺が捕まっちまう!!」
 ……は? こいつが……こいつが直哉を!!!
 その瞬間男は逃げた
「逃げるな!!!!…………」
 その日の天気予報は曇りのち雨
 まるでこの世界が直哉の存在を隠したいんじゃないかみたいに感じた。
 嘘だ……私はただこの状況を信じたくない……どうして直哉なの? 私でいいじゃん!! 直哉の代わりなら私がなるから直哉を返して……お願いします神さま
 私の涙も雨に流された。
 周りから見たら涙なのか雨なのか分からないんだろうな
 回想終わり
「あの時からだよ直哉……私の心はね曇りきったんだよ。
 去年までは『お前には心がないのか?』っていろんな人から言われるし……でも今は……直哉の手紙のおかげで……心の曇りがなくなってきたんだよ。
 本当に驚いたんだから直哉の七周忌の時に直哉のお母さんと一緒に直哉の部屋に入った時
『見て美帆ちゃん!! これ……って……』
 って言うから何かと思ったら直哉が私に宛てて書いた手紙でさ……いつ書いたの?
 ……って直哉の墓の前で何言ってるだって話だよね。また来るから待っててね直哉、私次直哉に会った時たくさん話せるように頑張るから見ててね……じゃあね」
 そして私は涙を流しながらそういい家に帰った。
 美帆が帰ったあとの直哉の墓
「……たく、美帆のやつ……俺のとこに毎日来てるだろ!!……でも最初の頃の美帆は曇り……今は曇りのち雨って感じか? って何で俺は天気で例えようとしてんだろうな……それに別に上手くないし……あっ父ちゃん!! 早すぎるだろ、もう死んだのかよ」
「直哉に言われたくないわ!! 俺より早く死んだだろ……まあこれからはずっと一緒だけどな……それに今はお盆だろ、会わなくてよかったのか?」
「……誰にだよ」
「誰にってそりゃあ……プププ愛しの愛しの美帆ちゃんだろ」
「……なっ何言ってんだよ父ちゃん!!!!……でもまあ、もうあっちに帰るから父ちゃんはもう少ししたら来るんだろ?」
「まあ……な、その間は幽霊として彷徨っとくわ……あっ~はっはっは」
「分かった、分かったから……じゃあな」
「それじゃあな直哉また会おう」
「ああまたな父ちゃん」
 帰る前に美帆に会うか……

 おしまい
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