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4章 美咲
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ライラと分かれ、一人ラ・モールへと侵入しようとしていた僕だけど、これまでとは違い、ラ・モールに見えない壁があり、入れなかった。そこで、タンタキュルを見てみた。タンタキュルはそれぞれが独立してコントロールされ、直接、ラモールの頭脳とつながっていた。しかも、ラ・モール自体の防御壁とは別ルートでつながっていた。
「やった! これなら行ける! 」
タンタキュルの一本から侵入に成功した僕はラ・モールの頭脳を目指し、ラ・モールが第2形態に変化する前に頭脳に到着することができた。
「よし、ここまでは順調、ライラはどうかな......ライラ、そんな、タンタキュルが鞭になるなんて! しかも、あのままだと青龍が潰される、いそがないと」
ラ・モールの頭脳を見ていると真也の存在に気づいたが、真也はライラとの戦闘、というより、拘束したライラをいたぶる妄想にどっぷり使っていた。
「き、気持ち悪いよ......変態はおいておいて、ラ・モールをと......なるほど、シェルムロイバーってすごいな、自衛隊のパペットよりもパワーがある、しかも、ランドへの干渉能力? なんだこれ? エンジェルのコピーおよび人格データの破壊? なんて機能をもっているんだよ。なんなんだよ、シェルムロイバーって......」
「なんなんだよって失礼なやつだな、シェルムロイバーはランドに新しい秩序をもたらす存在ですよ。冬弥」
ラ・モールの中にもう1つの存在、リックサムエルが現れていた。僕とは違って、意識というよりは、通信プログラムの一種という感じではあるけど。
「き、君はリック、リックサムエルか! なぜここに? 」
「それはこちらが聞きたい、どうやってラ・モールの中にいるのかな? それが君の能力ってことかい? まったく、こんな能力を持っていたとは......あの時の戦闘でもこれを使っていたね? まったく、油断ならない奴だな君は」
「お前たち、ランドにこれ以上干渉するな! 自分たちがやってることがわかっているのか? どれだけの人が迷惑を受けていると思ってるだよ! 」
「はあ、まいったな、いつから君は僕に説教ができるようになったんだい? 沙織との戦闘でもこそこそと裏から手を回すようなことしかできないのに? シェルムロイバーの高貴な目的に説教とは。ほんとお子ちゃまだねえ。ま、いいか、今はそんなことよりも、あの閉じこもっているエンジェルの回収が先だな。真也、いつまで遊んでいるんだ、エンジェルを回収して帰投しろ」
「り、リックサムエル、どうしてここに? い、いや、了解しました。ライラ、命拾いをしたな、お前とは後でゆっくり楽しむとするよ、今はこれで勘弁してくれや! 」
ラ・モールはさらに電撃の出力を上げると青龍の外部装甲を破壊、各種モーターも異常をきたし動けなくなった。
「ライラ! 」
「わ、私は大丈夫です。でも、ごめんなさい、動けません」
「気にするな、タクは僕が守る」
「冬弥くん、君のむだな働きにこれ以上付き合う必要はないので帰らせてももらいますよ。でも、覚えておいてください? 沙織は必ず僕のものにします。真也あとは任せるぞ」
「了解」と答えるとラ・モールは冬弥を強制排除、タクを抱えると脱出をしようとしていた。
「そうはさせない! 」
僕は強制排除されたラ・モールへ再度侵入を試みたが、今度はすべての入り口がしまっていた。
「冬弥殿、これまでありがとうございました。ここまでのようです。しかし、ただで敵の手に落ちるつもりはありません。美咲との思い出と共にビーナスの元に戻らせていただきます。美咲にはありがとうと伝えてくださらぬか? 」
「タク、諦めてはいけません。まだなにか策が、いえ、生きていればきっと! 」
「ライラ殿、生きていれば。いい言葉ですなあ。そう、我々エンジェルは生きている、だからこそ、本当に守りたい者のためにやれることがある。冬弥殿、美咲をよろしく頼みます。これまでの非礼を許してください」
タクは僕とライラに一礼をすると、エンジェルの強制削除モードを起動させ、ランドから意味消失した。
強制削除モードはエンジェルの暴走時など、やむを得ない時にランド管理局によって行われる。しかし、エンジェル自らが行なうことはできないようになっていたが、美咲や僕に関する情報が流れないようにタク、ライラには自ら削除することができるように母さんにプログラムされていたそうだ。
「ちっ! はあ、無駄になっちまったじゃねえか! ああ? この落とし前どうしてくれんだよ? 冬弥さんよぉ。しかたねえな、へへへ。ライラお前でいいや、おっと、削除はさせねええぞ、ラ・モール、あれを出せ」
青龍から強制排除されたライラに真也は御札のようなステッカーを貼るとライラの意識が無くなってしまった。
「ライラ! 真也何をした! 」
「なあに、意識システムを停止させただけだよ。記憶だけ持って帰ってもいいだが、せっかくだから体もあとで使わせもらうわ。じゃあな」
ラ・モールはライラを抱えて脱出しようとしたが、間一髪、達夫さんたち自衛隊の機械化部隊が到着してくれた。
「冬弥、後は任せろ。エンジェルライラの救出を再優先、敵をラ・モールに認定、攻撃開始! 」
ラ・モールは自衛隊が到着するのを確認するとライラを離し、緊急離脱していた。その後、ライラに貼られていたステッカーは母さんによって解除され、ライラの無事が確認された。しかし、タクの存在についてはやはり確認することができなかった。
ライラと分かれ、一人ラ・モールへと侵入しようとしていた僕だけど、これまでとは違い、ラ・モールに見えない壁があり、入れなかった。そこで、タンタキュルを見てみた。タンタキュルはそれぞれが独立してコントロールされ、直接、ラモールの頭脳とつながっていた。しかも、ラ・モール自体の防御壁とは別ルートでつながっていた。
「やった! これなら行ける! 」
タンタキュルの一本から侵入に成功した僕はラ・モールの頭脳を目指し、ラ・モールが第2形態に変化する前に頭脳に到着することができた。
「よし、ここまでは順調、ライラはどうかな......ライラ、そんな、タンタキュルが鞭になるなんて! しかも、あのままだと青龍が潰される、いそがないと」
ラ・モールの頭脳を見ていると真也の存在に気づいたが、真也はライラとの戦闘、というより、拘束したライラをいたぶる妄想にどっぷり使っていた。
「き、気持ち悪いよ......変態はおいておいて、ラ・モールをと......なるほど、シェルムロイバーってすごいな、自衛隊のパペットよりもパワーがある、しかも、ランドへの干渉能力? なんだこれ? エンジェルのコピーおよび人格データの破壊? なんて機能をもっているんだよ。なんなんだよ、シェルムロイバーって......」
「なんなんだよって失礼なやつだな、シェルムロイバーはランドに新しい秩序をもたらす存在ですよ。冬弥」
ラ・モールの中にもう1つの存在、リックサムエルが現れていた。僕とは違って、意識というよりは、通信プログラムの一種という感じではあるけど。
「き、君はリック、リックサムエルか! なぜここに? 」
「それはこちらが聞きたい、どうやってラ・モールの中にいるのかな? それが君の能力ってことかい? まったく、こんな能力を持っていたとは......あの時の戦闘でもこれを使っていたね? まったく、油断ならない奴だな君は」
「お前たち、ランドにこれ以上干渉するな! 自分たちがやってることがわかっているのか? どれだけの人が迷惑を受けていると思ってるだよ! 」
「はあ、まいったな、いつから君は僕に説教ができるようになったんだい? 沙織との戦闘でもこそこそと裏から手を回すようなことしかできないのに? シェルムロイバーの高貴な目的に説教とは。ほんとお子ちゃまだねえ。ま、いいか、今はそんなことよりも、あの閉じこもっているエンジェルの回収が先だな。真也、いつまで遊んでいるんだ、エンジェルを回収して帰投しろ」
「り、リックサムエル、どうしてここに? い、いや、了解しました。ライラ、命拾いをしたな、お前とは後でゆっくり楽しむとするよ、今はこれで勘弁してくれや! 」
ラ・モールはさらに電撃の出力を上げると青龍の外部装甲を破壊、各種モーターも異常をきたし動けなくなった。
「ライラ! 」
「わ、私は大丈夫です。でも、ごめんなさい、動けません」
「気にするな、タクは僕が守る」
「冬弥くん、君のむだな働きにこれ以上付き合う必要はないので帰らせてももらいますよ。でも、覚えておいてください? 沙織は必ず僕のものにします。真也あとは任せるぞ」
「了解」と答えるとラ・モールは冬弥を強制排除、タクを抱えると脱出をしようとしていた。
「そうはさせない! 」
僕は強制排除されたラ・モールへ再度侵入を試みたが、今度はすべての入り口がしまっていた。
「冬弥殿、これまでありがとうございました。ここまでのようです。しかし、ただで敵の手に落ちるつもりはありません。美咲との思い出と共にビーナスの元に戻らせていただきます。美咲にはありがとうと伝えてくださらぬか? 」
「タク、諦めてはいけません。まだなにか策が、いえ、生きていればきっと! 」
「ライラ殿、生きていれば。いい言葉ですなあ。そう、我々エンジェルは生きている、だからこそ、本当に守りたい者のためにやれることがある。冬弥殿、美咲をよろしく頼みます。これまでの非礼を許してください」
タクは僕とライラに一礼をすると、エンジェルの強制削除モードを起動させ、ランドから意味消失した。
強制削除モードはエンジェルの暴走時など、やむを得ない時にランド管理局によって行われる。しかし、エンジェル自らが行なうことはできないようになっていたが、美咲や僕に関する情報が流れないようにタク、ライラには自ら削除することができるように母さんにプログラムされていたそうだ。
「ちっ! はあ、無駄になっちまったじゃねえか! ああ? この落とし前どうしてくれんだよ? 冬弥さんよぉ。しかたねえな、へへへ。ライラお前でいいや、おっと、削除はさせねええぞ、ラ・モール、あれを出せ」
青龍から強制排除されたライラに真也は御札のようなステッカーを貼るとライラの意識が無くなってしまった。
「ライラ! 真也何をした! 」
「なあに、意識システムを停止させただけだよ。記憶だけ持って帰ってもいいだが、せっかくだから体もあとで使わせもらうわ。じゃあな」
ラ・モールはライラを抱えて脱出しようとしたが、間一髪、達夫さんたち自衛隊の機械化部隊が到着してくれた。
「冬弥、後は任せろ。エンジェルライラの救出を再優先、敵をラ・モールに認定、攻撃開始! 」
ラ・モールは自衛隊が到着するのを確認するとライラを離し、緊急離脱していた。その後、ライラに貼られていたステッカーは母さんによって解除され、ライラの無事が確認された。しかし、タクの存在についてはやはり確認することができなかった。
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